分かったよーなこと、言ったって~!!

中途半端な知識で適当ぶっこく無法地帯へようこそ( ^-^)ノ

オーケストラのお話。(^-^;)

2013-01-12 04:15:29 | 音楽
 いえね、最近ちょっとバタバタしておりまして睡眠もあまり取れていないものですから、昨日の記事は朦朧(もうろう)とした状態で何書いてたんだろって感じなわけですが、梶浦由記さんの話題で『オーケストラ』について触れましたよね。指揮を振ってくれたら、それはとってもうれしいなって。


 しかし、書いたあとになってから、一般の方々ってオーケストラにどれぐらい縁がおありなのかなって、ちょっと考えてしまいましてね。


 皆さん、オーケストラの演奏会って聴きに行かれたことあります?

 チケット買って、よく聴きに行くよって方、ちょっと手を挙げてみて頂けますか?


 ハイありがとうございます、もちろん見えないわけなんですけれども。(・・)


 まぁね、小学校や中学校の行事で、ほとんどの方が生涯に一度は生演奏を聴かれたと思うわけなんですけれども、アレもなかなか貴重な機会でしてね。私、その行事で地元のオーケストラの演奏を見ながら聴きながら、小太鼓(スネアドラム)に大変惹かれまして、ずっと印象に残り続けました。

 そしていつの間にか高校の吹奏楽部で打楽器(パーカッション)をやってまして、学生の頃は何故かさっきの演奏会で小太鼓を演奏してみえた方と妙に御縁がありまして(これは本当に不思議なくらい様々な場所でお会いしまして、後々一緒に演奏させて頂いたこともあります)、いつの間にやら私も打楽器奏者(ティンパニー奏者)になってたり致します。学校の行事が、私の人生に大きく影響を与えてしまったんですね。どうしてこうなった! って気もしますけれども(;^-^)


 地方や自治体によって呼び方は違うかもしれませんが、こちらでは『芸術教室』なんて言ったりします。
 皆さんはその行事で、なにかしら影響を受けて帰途につかれましたでしょうか?(^-^)


 まーそんな感じでですね、今日は『オーケストラ』ですとか、『指揮者(コンダクター)』について、ちょっとした薀蓄(うんちく)を書いていこうとかなと!(^-^;)




 ポップスなんかですとね、歌い手に曲がつくと申しますか、○○○を歌っているのは誰々という風に決まってますよね。もちろんカヴァーされるケースもありますが。演歌ですと違う方が歌われたりもしますので、楽曲と歌い手の関係が多少違うのかもしれません。また、伴奏をされるオーケストラについては、まず演奏者名・指揮者名が語られませんよね。

 ロックバンドなんかですと、ライブや収録なんかで「ギタリストの○○が参加」みたいに、大々的に言われます。演奏者の個性を聴衆に期待させるわけなんですが、クラシックではこの場合の『ギタリストの○○』が、オーケストラや指揮者、ソリストに相当するんじゃないかと思います。「この演奏者はどんなプレイ(演奏)をするんだろう?」ということですね。

 クラシックでは「ベートーヴェンの交響曲○番は、あそこのオーケストラの持ち曲」なんてことはありませんからね、様々なオーケストラ、様々な指揮者がそれぞれ個性を持った演奏をしますし、ファンは自分の好みでそれを選びます。あ、ただ、クラシックの曲も「○○様に献呈」ですとか、「○○様からの御依頼で」ということはあります。しかしまぁ、著作権も切れていますし、どこが演奏しても良いんですよね。



 オーケストラの個性というのもいろいろあります。

 まず、驚かれる方も多いかもしれませんが、音の高さも違います。
 よく『A=440』とか『A=442』なんて言いますでしょ。Aはラの音なわけですが、『A=440』は「ラの音を440ヘルツで演奏しますよ」ということですね。ラは基本的な音と言いますか、ドイツ語でも英語でもABCの音名はラから始まりますし、産まれたばかりの赤ちゃんが「おぎゃあ」と言うのもラの音だと言われています。調べたことありませんが!(;^-^)


 ステージが始まる時、オーケストラはチューニングをします。演奏会で御覧になられた記憶、あります?

 客席でざわざわしながらプログラムを読んでて、開演時間になると予鈴(予ベル)が鳴り、客席の照明が落ちて本ベルが鳴ります。

 楽団員がぞろぞろとステージに入ってきてそれぞれ座り、オーボエ奏者が立ってラの音を吹きます。

 コンサートマスター(女性はコンサートミストレス)がそれにピッチを合わせ、頷くと周りもみんな音を出し始めて全体的なチューニングが始まります。


 なんでオーボエかって、管楽器自体が室温や管内温度の影響でピッチが変わりますし、ダブルリード楽器なので不安定傾向です。オーボエ奏者は人一倍音程に厳しいので『チューニングマスター』たるわけで、それに合わせて弦を張ったり緩めたり、管楽器は迂回管やマウスピースの抜き差しで調整します。

 ま、元打楽器奏者から言わせてもらえば基本的に固有チューニングである「鉄琴(グロッケンシュピール)や木琴(シロフォン)と合わねえYO!!(^-^;)」って思うこともあります^^; 鉄琴も鍵盤の裏に『A=442』とか、木琴も『A=440』とか書かれています。この時点でもう合ってないんですが(;^-^)

 鍵盤打楽器のチューニング(調律)に関しては、また機会がありましたら書くかもしれません。



 まーこのチューニングがですね、オーケストラによって違います。『A=447』なんてオケもありますし、『A=438』なんてとこもあったりします。アメリカのクリーブランド管弦楽団でしたか、ちょっと記憶に自信がありませんけれど、ピッチが高すぎて管楽器が対応出来ないってんで、管を切って合わせたなんて話もありました。

 大昔から、地方によってピッチが違うのは当たり前だったんですよね。同じ国内でも、教会によってパイプオルガンの調律が異なる例は多いです。(※参考資料:バロック時代のピッチについて



 そんなわけで、オーケストラによって『違い』というものはあるんですよね。(やっと話題が戻った)

 音楽的には、指揮者が育てて個性が与えられます。


 長期間、同じ指揮者が同じオケを引っ張っていますと、そのオケ+その指揮者という個性になってきます。

 フィラデルフィア管弦楽団ユージン・オーマンディの例が有名で、なんと42年間に渡って音楽監督をしてみえました。特にシベリウス作品の完成度は作曲者自身が絶賛したと言われます。私も、この組み合わせで演奏されたシベリウスのヴァイオリン協奏曲を聴いて感動し、自分のマリンバ演奏でこの曲を弾かせて頂きました。それだけオケと指揮者が一体となり、まさに友人なわけですね。ユージンなだけに!!(^-^;)


 
 オケの楽団員って言いますのも、結構厳しい目で指揮者を見ますからね。

 有名な話では、プロになりたての新人指揮者が客演としてやってきますと、わざと違う音を出して試すなんてのもありました。まぁ、普通なら気付かないわけはないんですが、そこで指揮者の表情が何も変わらなかったら、その指揮者は以後舐められる、という感じです。

 逆に、楽団員が実力を認めた指揮者ですと全くスタンスは変わります。


 あるオケを客演指揮者が振ることになって、練習場で合奏をしていたわけなんですが、その客演さんが
「オケの演奏が、急に変わったぞ?」
と、不思議に思っていたら、入り口にフルトヴェングラーが立っていた、なんてのもありました。

 また、指揮者側もオケに対して厳しい目を向けたり、逆に認めたります。怒鳴り散らして物を破壊することも少なくなかったトスカニーニも、ええと、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団との演奏だったと思いますが、組曲『展覧会の絵』をやった時にですね、まぁ、あの曲はいくつも楽章があるわけなんですが、どうしたことかトスカニーニが曲を勘違いして、途中で違う曲のテンポで振り始めてしまった。これを楽団員が全員、瞬時に状況を理解しましてね、タクトを振るも、誰一人として音を発しなかった。おかげで恥をかかずに済んだトスカニーニは後に「あれは、オーケストラが指揮者に対して行える最大級の敬意だ」と絶賛し、以後、そのオーケストラを高く評価するようになったということです。



 まぁ、そのウィーンフィルもなかなか、個性的と申しますか、コダワリがありましてね。現代は使わないような古い楽器も使用していたりします。なので現代曲は演奏困難だったり、そもそも楽団員が現代曲に拒絶反応を示したりもします。ある意味閉鎖的とも受け取れますが、それだけ、古き良き物に高い誇りを持っている楽団と言えるでしょう。

 対して、二大世界最高峰オーケストラと言われるもう一翼、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団はもう少し先進的です。「古き良き物を大切にしつつ、常に新しい物にも目を向ける」という方針を掲げ、積極的にあらゆる楽曲や指揮者で演奏・録音を行ってみえますね。



 そんな感じで、オーケストラによってやはり、様々な違いは出てくるわけです。
 音楽って言いますのは芸術の中でも『時間軸に縛られる出たとこ勝負の表現様式』と言えますが、現代ですと、コンピューターで楽譜を打ち込んで、『失敗やアクシデントの無い完璧な演奏』を作り上げることが可能です。制作工程的には美術系に似た作業になりますが、私はこの、オーケストラの『非・完璧性』こそが味だと思っておりますし、そこに驚きや感動が生まれるのではないかと考えております。


 昔、だいぶ前の話なんですが、サンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団(旧:レニングラード・フィルハーモニー交響楽団)でしたかね、来日した時に私、アルバイトで楽団員のお世話係りをさせて頂いたことがありまして。

 ま~、役得と申しますか、本番はステージの袖で間近に聴かせて頂けたわけなんですが、これが思いのほか(失礼!)良い演奏でして、当時まだ学生だった私は感動して「いいなぁ……」と涙を流しておりましたらね、どうしたわけか、第一ヴァイオリン最後列の奏者が振り返って私を見たんですよね。演奏中なのに(^-^;)今でもその女性ヴァイオリニストの表情が目に浮かびます。

 そこから、また演奏が変わったわけです。演奏者同士って言いますのもね、誰かが「おい……どうしちゃったんだよ」って良い演奏をしますと、だんだん感化されてくるんですよ。ついノッちゃうと言いますか。これは悪く受け取らないで頂きたいんですが、ロシアから限られたスケジュールで来日して、なるべく短期間に全国様々なホールでいくつも演奏をこなして帰国していくわけですから、『手を抜く』と呼ぶのは憚られますけれど、ある程度ペース配分みたいなものもあるんですよね。これは一般的な事ですし、そうしないと身体も精神も持たないという面だってあります。

 ところが、私を見た奏者が本気を出しちゃった。それに気付いた他の奏者も感化される。…………と、もう、いつの間にか全体がすごいことになりましてね、あの演奏は収録していなかったのが悔やまれるほどの名演となりました。


 ま、私の勘違いかなって言われるでしょうけどね!(;^-^)

 でも、そこが『生のオーケストラの良さ』だと思うわけですよ。名演だったのは間違いありません。



 そしてね、そんな『オーケストラ奏者』って言いますのも、難しい顔した人たちっていうイメージをお持ちの方、多いのかもしれませんけれど、実際そういった方ばかりでもないんですよね。やはりいろんな方がみえて、そして、いろんな意味でちょっと変わっている。今のお世話させて頂いたオケ楽員も気さくに接して下さいましたしね。

 変わった例では、ウィーンフィルのコンサートマスターでしたっけ、クラリネット奏者でしたっけ。
 来日する度にパチンコを楽しむなんて方もみえましてね。あの、大当たりする瞬間がタマラナイらしいです(;^-^)

 昔、師匠と一緒に海へ泳ぎに行った時に、師匠が所属してみえたオケの楽員もお二人同行されて一緒に泊まったことがありますが、夜中にちょっとエッチな話で私と盛り上がっちゃって、師匠に「馬鹿なこと言ってないで寝なさい(´・ω・`)」なんて呆れられたこともありました。まぁ、馬鹿な話でも盛り上がり、真面目な話もしたりと、大変楽しかったものですが、やっぱり演奏者たるもの、コダワリも持つけれど、何かオモシロイ物や楽しい事に、つい目を向けちゃう。なんかやっちゃう。そんな人間も、オーケストラには多いんです。


 そりゃ、厳格な方もいらっしゃいますが、お茶目な方も多いです。

 どこの国のオケだったか失念してしまいましたが、あるオケに双子がみえましてね。確か、片方はフルート奏者、他方はコントラバス奏者でした。双子ですから、見分けが付きにくかったりします。

 ところがですね、練習場で合奏していますと、指揮者が棒を止めて溜め息を吐くわけですよ。


「君たち、ふざけてないで戻りなさい(--;)」


ってわけでね、実はコッソリ入れ替わってた、と。そこで二人と、気付いていた周りがニヤニヤしながら、何事もなかったように元の楽器で練習を再開したなんてこともあったようです(;^-^)





 どうです?

 ちょっとオーケストラが身近に感じられるようになりましたか?


 そんなわけでですね、オーケストラは面白いものなんですよ。

 お近くで演奏会があるって聞かれたら、足を向けてみてはいかがでしょうか(^-^)






 ま、オーケストラのギャラを半分持ってくと言われる指揮者が、タクトを一拍一拍振る度に

「10ドル、20ドル、30ドル…………(・・;)」

なんて数えるお客さんも、昔みえましたけどね!!(;^-^)





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