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マリンバって、なんぞや?(・・)

2011-10-10 16:45:13 | 音楽
 今日は音楽の話です。

 マリンバ(Marimba)って言うのは木琴なんですが、音楽やられない方はあまり御存知ないようでして(・・;)

 一般に木琴と言うと、シロフォン(Xylophone)を思い浮かべられる方が多いと思います。

 どう違うの? って言いますと、実は厳格な違いは無いと言われています。
 ただ、おおまかに申しますと鍵盤が細くて音域が高い物をシロフォン、鍵盤が平べったく見える程に幅があって音域が下へ広く、共鳴管の向かって右側の高音域部で無駄に管が長い物(実は高音域の共鳴管はハリボテ^^;)をマリンバと呼びます。


 音響学上、音の性質に差があります。

 シロフォンは音楽室なんかでもお馴染みで、皆さんよく御存知だと思われますが、マーチに使われたりと『キンキンした音』ですよね。以前記事に書きました倍音の、『奇数次倍音』が強いと言われていまして、オーケストラの中にあってもかき消されない固い芯を感じさせる音です。

 対してマリンバは『偶数次倍音』が強めで、弦楽器の様な、まろやかな音を出します。まぁ、そもそも木琴(シロフォン・マリンバ)や鉄琴(グロッケンシュピール・ビブラフォン)と言う物は打楽器の中でも『打弦楽器』ですから、弦楽器の様な音を出しても不思議ではありません。ピアノやチェレスタも『打弦楽器』ですよね。ちなみにチェンバロ(ハープシコード)はギターと同じ『撥弦楽器』と呼びます。
 また、「マリンバの音はテレビの電波に乗りにくい」とも言われ、やはりコンサートなどで実際の演奏を御覧にならないと、その本当の良さは感じにくいと思います。


 マリンバがどんな物か、ちょっと動画で御覧頂きましょう。



安倍圭子さんの演奏で、マリンバのための道 エヴェリン・グレニー




 はい、こんな楽器です。
 安倍圭子さんと言われるのは、日本が世界に誇るマリンバ奏者でして、YAMAHAがずっと手離さなかった契約プレイヤーでいらっしゃいます。


 実は私が音楽、と言いますか打楽器を始めたきっかけは高校の吹奏楽部だったのですが、本当は太鼓の方がメインだったんですよね。小太鼓(スネアドラム)を主にやっていまして、シロフォンは先輩に褒められたりもしましたがメインではなく、さらにティンパニーには余り縁が無かった、はずでした。

 吹奏楽部って、ウチの高校では『ソロコンテスト』に出る機会が三年間で二回あったんですよ。

 そこで、「一回目にシロフォンで出て、二回目にドラムで出てやる」と企んでいたわけなんですが――――


 一回目、シロフォンで臨んだ学内オーディションに落ちまして(笑
 いや、当時相当落ち込んだので笑い事じゃないんですが!!(^-^;)

 曲はブラームスのハンガリー舞曲五番でしたね。そこで悔しくて仕方が無く、翌年リベンジでシロフォンの演奏で出ました。県大会では友人(過去に最優秀賞を取った子)からマリンバを借りられて、そこで初めてマリンバを弾いたんです。

 曲はその友人が最優秀賞を取った『軽井沢の美人(マリンバオリジナル曲)』、これがなかなか思う様に弾けないのが悔しくて、私が音大を受験することになった時、「マリンバを上手く弾ける様になりたい」と思い、専攻はマリンバを選びました。(音大・芸大の打楽器は、小太鼓とマリンバのどちらかを専攻する)

 そしてマリンバ漬けの日々が始まったのですが、在学中に学外でティンパニーの師匠(ベルリンフィルでも演奏されていた知る人ぞ知る方)に習う事が叶いまして、結局その後、仕事として演奏するのはティンパニーが中心となりました。


 全く、人生と言うのは先が分からない物ですが、その音大はマリンバが盛んな大学(と言うか、打楽器ほとんどマリンバ専攻生)だったので、学内では授業でマリンバのアンサンブルなんて物もやっていました。


 こんなのです。


バッハ - 2つのヴァオリンのための協奏曲 第一楽章(マリンバ)




 マリンバと言うのは歴史が浅い楽器ですので、ベートーベンですとか、ブラームスですとか大昔の作曲家が『マリンバの為に書いた曲』と言う物がありません。なのでこうやって、他の楽器の名曲(特に弦楽重奏)をマリンバで演奏する事が非常に多いです。アンサンブルだけでなく、それはソロでもそうですね。

 今の動画のコメントで「副科の演奏っぽいな」とあったのは、作曲学科・ピアノ科・音楽教育学科の学生も何か管弦打楽器を授業でやらされるわけなんですが、それを『副科』と言います。専攻生と副科が一緒に演奏する機会はほとんど無く、副科は副科だけで集められて演奏するのがほとんどです。


 さて、この動画が副科の集まりかどうかは分かりませんが、どうでしょうね?
 名演と言える程満足の行く演奏ではないでしょうが、副科でこのレベルは難しいんじゃないでしょうかねぇ。

 まぁ、曲名にあるように、ソロが二人の曲ですから、ソリスト二人はプロです。
 1stソロの方は音色だけでも凄いですね。

 2ndソロの方は…………あははは、音大の同期です^^;
 今では随分と出世なさって、差を付けられてしまいましたね(^^;

 この方はその音大の教授の娘さんですが、その教授(栗原幸江 氏)がまたビッグでした。
 「演奏家として活動に専念すれば、安倍圭子さんの様に世界に羽ばたける」と周りから言われていましたが、「産まれた子供に責任を持たなくてはならない。家庭を持つ、と言う事と真摯に向き合わなければならない」と、演奏家の道でなく、大学の教授として日本に留まられた方でして、音大入学当時「音楽家はとんがっている物」と言う偏った考えを持っていた私に大きな衝撃を与えました。また、娘さんも教授の薫陶を篤く受けられた方でして、いつぞや記事で書きました『才能=人格破綻』について、私の認識を大きく改めさせられたものでございました。


 私が過去に書いたSS(小説)の中で、音楽家を志す少年の苗字を『栗原』にしたのは、教授御夫婦(御主人はピアノ奏者)から拝借した物でした。



 だいぶ話が逸れてしまいましたね^^;


 逸れるついでに、『こんな木琴もあるんですよ』と言う動画を貼って、今日の記事を締めくくろうと思います。

 これ、御覧になられた方も多いんですかね? 幻の映像と呼べる物なのですが。



森の木琴








 音大時代、何年生になっても私がバッハばかり練習しているので教授に
「いつまでバッハ弾いてるの…………もっと他の曲弾いてもいいのよ?」
なんて、よく言われましたが(一年生はバッハで基礎を勉強する)、私はバッハとマリンバって、
とてもよく馴染むと思うのです。









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