山田里奈オフィシャルブログ∞

文学座 山田里奈本人によるブログです。

お別れ。

2015年06月03日 14時11分31秒 | Weblog
高瀬久男さんの訃報。

信じられない。

お別れに行くか悩んだ。

朝、息子の朝食とお弁当を準備し、時計を見て、やはり行こうと決意。

駅まで走る。

住んでいるところから斎場までは、1時間40分。

駅からはタクシーを飛ばして、なんとか10分前に間に合った。。。。。

そして、お別れ。

信じられない。

「ありがとうございました」としか、言葉が出てこない。

文学座の先輩と帰り道が一緒になった。

休座している期間の長かった私に、とても有り難い言葉をかけてくれた。

とんぼ返りするつもりでいたけど、その言葉を受けて、その足で、信濃町の劇団へ。

そして、時計を見て、そこから『明治の柩』の稽古場に走りました。

こんな時に迷惑かな、メールを入れようか…色々と考えました。

でも、会いたいときに、会う。

会わないと!

また、高瀬さんが飛び越えさせてくれました。

稽古場の皆さん、以前と変わらず、強くて優しかったです。

一瞬にして、『明治の柩』とても良い舞台になると思いました。

今、帰りの電車に揺られています。

朝から、かなり走りましたが、息子のお迎えにも何とか間に合いそうです。

「里奈はさ、迷わないで、やって!」「里奈~、だから、やれるって言ったでしょ~。気にしないで、やって!」と、高瀬さんの声が聞こえてきそうです。

今日は高瀬さんのおかげで、やっぱり間が悪いし、うまいこと言えないし“気持ちでしか動けない私”を、再確認させてもらいました。

数日前、とある方に「山田さん、文学座に拘って所属する意味ってあるんですか?」と、聞かれましたが…あります。

今日の稽古場を見て、劇団に居る意味があると強く思いました。

子育てに追われ、今はなかなか劇団に直接貢献することは出来ませんが、私に出来ることを少しでも、やっていかなくては。

アラビアンナイトの台詞に「砂漠の砂にも限りがあるように、お話にも限りがあります」と、ありました。

色々なことに限りがあると知った今、私に出来ることは、命を繋ぐこと、その子供の子供の、そのまた子供まで…沢山のことを繋いでいくこと。

あ、駅に着きました。

悲しみに浸る間もなく、また、日常です。

高瀬さん、これから先、迷わないのは無理ですが、迷ってもやりますから!

公私ともに出されたダメ出しの嵐、忘れません。

ありがとうございました。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする