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Ricaの気まま日記と詩の世界

『ジャッジⅡ ~島の裁判官奮闘記~』第1話:レビュー(バレ有)

2008-10-30 21:59:01 | ドラマ・映画(ネタバレ有もあり)
『ジャッジⅡ ~島の裁判官奮闘記~』第1話 過信
公式サイトはコチラ

出演:
  • 三沢 恭介:西島 秀俊
  • 三沢 麗子:戸田 菜穂
  • 三沢 麻衣子:桝岡 明
  • 畑 夏海(東京から来た弁護士):浅野 あつこ
  • 平 正明(島の弁護士):寺田 農
  • 水谷先生(大美小学校の教師):安 めぐみ
                     他…

    [あらすじ]
    青い海と白い砂浜が広がる、鹿児島県の離島大美島で
    裁判官を勤めている三沢恭介は島に裁判官が一人しかいないということもあり、
    民事から刑事、全ての事件を担当するため多忙な日々を送っていた。

    大阪地裁から赴任してから1年。
    数々の島の事件を通して島の人たちと交流し、
    ようやく島のこともわかってきた恭介は裁判の中で
    島の問題が浮き彫りになることもあり、心を痛めていた。

    そんな中、娘、麻衣子の歌謡大美小学校で休日開放中のグラウンドで
    5歳の男の子が重症を追う事件が起こる。
    そして、学校側と両親側で責任の有無を問う裁判が開かれた。

    子供は両親と一緒に小学校のグラウンドに遊びにきており、
    両親が目を話している隙に男の子はテニスの審判台の背もたれから降りようとし、
    その反動で審判台が倒れてその下敷きになってしまったのだ。

    裁判で学校側は審判台が男の子の危険な行為によって倒れた物であり、
    本来の使用方法からは逸脱した予測外の出来事だったと主張。
    さらに両親の監督不足も合わせて主張していた。
    両親側は20年以上も前の古い審判台を子供達が遊ぶ場に
    転倒防止などの処置もせずに放置していたことに問題があると主張した。

    島内のできごとに事を荒立てることは無いと考えた恭介は両者に和解の提案をする。
    しかし学校側も両親側も自身の責任を認めることとなると考え、
    まったく和解に応じようとしなかった。

    両親側の担当弁護士の畑は今後の島の生活も考え、
    和解には応じるべきだと話すが、父親は断じて納得しなかった。
    父親は学校側に責任があると考え、絶対に判決で決着を付けたいと考えているのだ。
    その背景に、父親は人間関係が苦手で島になじめなかった上、
    島での農業も成功せず、島民を怨んでいるようだった。

    恭介は考えていた。
    監督責任を怠った両親、そして子供が自由に遊べるグラウンドに
    足場の固定をせずに審判台を放置しておいた学校。
    問題は学校の施設管理に落ち度はあったか。

    そんな中、大美小学校の教師、水谷が男の子の病院に見舞いにやってくる。
    しかし父親は学校側の責任を認めないならば帰れと追い返すのだった。
    そして学校側は責任を認めることになる、水谷を責めた。

    そして第1回和解期日がやってきた。
    やはり学校側、両親側は自身の責任を認めようとしなかった。
    その後、学校側は20年間事故が起こっていないこと、
    テニスコートに入らないよう、児童に指導している書面を提出し、
    両親側は審判台で子供が事件の審判台の危険性について専門家の鑑定書が提出された。

    ある日、恭介の妻、麗子が買い物から自宅へ戻ると、室内から子供の泣き声が聞こえる。
    慌てて部屋へ上がると麻衣子の友達が頭に怪我をし、泣いていたのだ。
    その夜、恭介が夜遅く帰宅すると、麗子が神妙な面持ちでソファーに座っていた。
    恭介がどうしたのかと聞くと、麗子はことのいきさつを話した。
    子供は額を1針縫う怪我をしたのだった。
    翌日、恭介夫妻と麻衣子は同級生のうちへ謝りに行く。
    すると同級生の児童は何があった知らずな様子ではしゃいでいる。
    同級生の母はもう子供が遊んでもらえないと心配していたと話し、
    恭介夫妻はほっとして岐路に着いたのだった。

    その帰り道に恭介らは大美小学校の前を通った。
    すると校門前で島民と学校の教師らが何やらもめている。
    休みの日に学校のグラウンドを開放することをやめたのだ。
    島民の一人が「裁判沙汰になったせいか!」と口にし、はっとする恭介。
    学校側は責任を持つことになるのならグラウンドは開放しない方針なのだ。
    裁判で和解を提案した影響が現れていた…。

    しばし考え込む恭介。
    そしてその夜、役所へと出かけ、もう一度あの裁判について検討していた。
    学校側の弁護士の言葉を思い出す恭介。
    「本来の使用方法…」
    深夜にやっと帰宅した恭介は麗子には何も告げず、
    一晩中徹夜して事件のことを考え直した。

    そして翌朝、自転車で役所へ出勤する途中に、
    恭介は橋の上で青い海を見ながら考えていた。
    少し遅れて出勤した恭介に所内の職員達は学校で起きた事件のことで悩んでいるのだろうと話した。
    職員達は休日開放をやめた学校側の対応に過敏な反応だと思っていたのだ。
    恭介は島に来て1年、島のことはわかっているつもりでいたが、
    自分が裁判官として考えが足りなかったと感じていた。
    島内の民事事件には和解が一番だと、過信していたのだ。

    数日後の和解期日の日。
    恭介は熟慮せず、和解を提案したことを学校側、両親側に謝り、
    和解を打ち切り、判決で結果を出すと話したのだ。
    同席した所員は恭介が双方に謝って和解を打ち切ったことを話した。
    すると所員の一人は裁判官が謝ってはいけない、と言ったが、
    ある所員はそれは恭介らしい考えだと言った。

    そして判決期日の日、恭介が判決を言い渡す。
    それは両親側、原告の請求を棄却するものだった。
    納得がいかない父親。
    弁護士の畑は事務所にて判決の詳細を両親に説明した。
    審判台の本来の使い方は異なり、男の子の行動は学校側には予測できないことで、
    すべての危険性を予測して事故の責任を持つことを
    学校側に要求することは到底無理なことであり、
    そんなことをすれば学校側は休日開放を止め、
    子供達は路上で遊ぶことになり、危険が増えるとの内容だった。
    そして畑はそんな子供達を誰が守っていくのか、
    そんな恭介の思いがこめられた判決だったのだと両親に話した。

    父親はそんな判決では納得できず、控訴すると言い出す。
    しかし母親がそんな父親に子供から目を離した自分達にも責任がある、
    もう、裁判で争うのは止めようと言うのだった。
    そして、以前お見舞いに来ていた学校の教師が
    これまで毎日のようにやってきていたことを話した。
    そんな教師の心優しい行動に思わず目頭を押さえる父親。
    両親側は控訴を断念し、判決は決定した。

    学校側はグラウンドの休日開放を再開し、
    元気にグラウンド走り回る子供達の姿であふれた。
    そんなグラウンドの様子を見た恭介もほっとした様子だ。
    男の子の母親もも畑に島でもう一度頑張るつもりだと、微笑んだ。
    そして恭介はまた初心に戻って次の裁判と向き合うのだった。
    -------------------------------------------------

    [作品レビュー]
    久しぶりに帰ってきました~!三沢恭介!
    『ジャッジⅡ ~島の裁判官奮闘記~』!
    青い海がキレイな奄美大島でのロケはスケジュールもタイトで
    起こる事件も重く、大変だったそうですね。

    明ちゃんもすっかり島になじんだみたいで、
    家族でサイクリングして、白い海岸の近くで
    パッションフルーツを食べるシーンが印象的でした。
    南国だ!

    そして、青い海で白いシャツの西島さんがとっても素敵でしたね!
    事件に対して真剣に向き合う恭介の姿にとても好感が持てました!
    学生達に出張講義している姿も、
    自宅で子供が騒いでいて、苦笑いする姿も一つ一つ丁寧に演じてらして。
    起こった事件は重いけど、三沢家のほのぼのも見れて、
    次回も楽しみです☆彡

    今回の事件も児童が学校の用具で怪我をするという内容で、
    半ばモンスターペアレント的な描写だと感じました。
    審判台を設置した学校側が予測不能な事故に対して
    責任を取ることはできない、というのが今回の判決でした。
    学校は休日開放しているから子供達は自由に遊びますよね。
    ただ、子供はどんな行動をとるか、大人からは予測できないですし、
    やっぱりそれをちゃんと見守るのは両親の責任なんですよね。

    1つ1つ重箱の隅をつつくように何でもかんでも作った側の責任、
    所有者側の責任と言ってしまったら、何も出来なくなってしまいますね。
    鉄棒で怪我をしたからと言って責任を取れと言われても鉄棒が腐食しているとか、
    鉄棒自体に問題が無い限りどうにもできないでしょうし。

    そんな予測できない子供の行動だからこそ、
    子供に親がちゃんと教えてあげないと危ないですね。

    自分が親になった時、ちゃんと見て育てなきゃいけないなぁって思いました。
    -------------------------------------------------

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    2 コメント

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    子供の頃 (風舞)
    2008-10-31 17:18:55
    大人になると、自分の子供の頃にどんな行動をしたとか忘れてしまいがちな気がします。
    結構無茶なことをして父親にこっぴどく叱られたりしたこともありました。今振り返ると、よく無事だったなあと思うことがあります。

    前シリーズは4話まで見終わりました。それぞれ印象深いものがありますが、特に交通事故を取り上げた回は印象的でした。
    被害者・加害者両方の視点で見ると本当に判断に迷いますね。どんな判決が出されるのか最後までわかりませんでした。

    あと1回、それから新シリーズも楽しみです。
    返信する
    こんにちは! (Rica)
    2008-11-04 16:03:19
    ★風舞 さん
    私も小さい頃は遊具から落ちて頭を怪我したりしてました!
    今思うとやってみないとわからないことはとりあえずやってみる!という感覚だったのかもしれませんね(^^;

    Ⅱもかなり重い事件が多いようなので、
    いろいろと考えさせられることがいっぱいのようですね。
    裁判員制度も来年と迫ってきたので、
    私も観ながら一緒に考えていきたいです。
    そして、西島さんの姿も楽しみです(^-^)
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