空の色

Ricaの気まま日記と詩の世界

『大奥 第一章 第九話』:レビュー

2004-12-03 03:06:29 | ドラマ・映画(ネタバレ有もあり)
今回も早速レビュー更新です!!

本レビューは家光名言集を中心にやや長めでお送りしております。
#すみません、こんなサイトですので…(^^;
だんだんまとまりがなくなってきて申し訳ないです(T-T)
そして、時代劇というジャンルは難しい言葉が多くて、
漢字の変換にいつも頭を悩まされます(T-T)

さて、今回は、家光が病から復活したものの、
お万との心の隙間は広がり、すれ違う二人の姿を描いたものでした。

[あらすじ]
家光が痘瘡に倒れている隙に、お万はこっそり出かけていた。
春日局は苦しむ家光から片時も離れずに看病していると、
やがて家光が意識を取り戻し、虚ろな瞳で呟く。
『お万を…、お万を呼べ…』
その言葉に春日局は驚きを隠せない。
女中が留守だと告げたが、春日局はお万の嘘を見抜いていた。

当のお万はひそかに隼人と会っていた。
命が危険にさらされているから逃げて欲しいと懇願する。
そしてお万は自分が家光にキリシタン狩りをやめるよう、申し出ると言う。
しかし、隼人はお万には何もできない、だからこそ
姉を救えなかった分、あなたを救ってさしあげたかったと、言い残し去っていった。
その夜、お万が戻ると、庭でなにやら女が水をかぶっている。
白い服で、必死に手を合わせるその後ろ姿は春日局だった。
不意に目が合う二人。
春日局のギロリ睨み付けるその目には怨恨の念がこもっていた。

その後、お万が病床の家光の元にくると家光は呟くように話し出す。
『来るな…。病がうつる。わしは、もう先が無いかも知れぬ…。
その前に言うておきたい。すまなかった…。
仏の道に使えていたそなたを無理やり側に留め置いた事、
また、他に側室を向かえ、そなたを蔑ろにしてきたこともじゃ。
すべては政のため。世継ぎを作るため、いたしかたなく、なしてきたこと。許せ…』
呼吸も荒く、苦しむ家光。そして弱々しくお万に手を伸ばす。
『お万…』
お万はしばし家光をじっと見ていた。
しかし、その手は握られることは無かった。
家光は涙をうかべて、じっと天井を見つめる。
『わしが愛しいと思う人はいつもわしの手の届かぬ所におる…。
そういう定めなのじゃ…。もうよい、ゆけ…。』
そしてゆっくりと家光は目を伏せた。

頭を下げ、その場を去っていくお万を睨み、
春日局は裏切ったお万に情けは無用と耳打ちする。
すると家光は呼吸を整え、ゆっくりと口を開く。
『よいか、ふく…。わしの遺言と思うて聞け…。
この先何があろうと、お万に指一本でも触れたら、
わしはそなたを、あの世から恨みぬく。
お万と笛吹きの事は放っておけ…』
しかし、春日局にはそんなお万が許せなかった。

連日の看病に春日局も疲れきっていた。
髪は乱れ、頬はこけている。
もう手の施しようは無い、と医師らに言われ、呆然とする春日局。
やがて苦しむ家光が気を失うとその体を必死に揺さ振った。
そして、ふと目を外へ向けると、春日局はあるものを見る。
そこには家光の母、お江与の姿が…。
春日局は泣きながら命に代えて家光の命だけは助けて欲しいと訴える。
お江与はうっすらと笑うのだった。
そして、お江与の姿が揺らぎ、春日局はすぅっと気を失った。
気がつけばいつのまにか自身も床に横になり眠っていた。

目が覚ました春日局はみなりもきにせず、慌てて家光の元へ走る。
そこには体を起こし、春日局に微笑む家光の姿が。
家光が病に打ち勝ったのだ。
春日局は家光の姿を見ると、泣きながら、そして笑った。
嬉しくて、嬉しくて、涙が出るのに、笑った…。

そして一月後、家光の病は治癒し、城にはいつもの空気が戻ってきた。
ますます大奥は春日局の意のままだった。
まずはお楽をお腹様と呼び、特別扱いした。
そうすることで次なる世継ぎの誕生を促したのだ。
家光は忙しく政務に励み、奥泊まりも無いまま毎日が過ぎていった。

そんな中、お夏はある夜、御寝所で、逆立ちを試みていた。
家光は何が何だかわからないまま、お夏の逆立ちを手伝わされた。
それは子供ができやすくなる、と医師から聞いたからだった。
お夏は自分が貧しくて、つらかったこと、
そして、子供ができないと子ができた他の側室に
見下げられることが我慢ならないと、話す。
家光はお夏を正直で面白い女と、少し笑い、『励むがよい』と励ました。
しかし、春日局には側室はお夏一人ではないと鼻であしらわれていた。
そしてまたも新しい側室、おりさがやってきた。
庭で催された茶会で家光の側に座るおりさ。
おりさが家光をじっと見て微笑むと
家光はたじろいで目をそらす。
それを見たお夏はおりさと真っ向から対立した。
しかし、おりさに自分の方が身分が高いと、逆に笑われてしまった。

ある日、しばらくぶりに家光と庭を散歩していたお万に
家光は断固としてキリシタン狩りはやめないと言い切る。
お万は必死で家光を説得しようとするが、
逆に家光を怒らせてしまった。
『今度、わしを怒らせたらその時は…、命は無いと思え』
家光は強い口調で言い去ってしまった。
お万は家光の気迫に身じろぎひとつできず、
ただ、去っていく家光を目で追うばかりだった。

しばらくして、城にお楽の身内でない者がやってきた。
身内からの預かり物を持ってきたと言う、恵比寿屋の男、
それはお楽にお守りを渡すためにやってきた清一郎だった。
しかし、それを春日局に見つかり、お万が面会を許したことを
知った春日局はお万を叱責する。
春日局が側室は身も心も家光に捧げなければならない、と言うと、
お万は大奥では側室が子を宿すばかりの道具でも、心はあるのだと、真っ直ぐに反論した。
春日局はそのお万の言葉に息を呑むのだった…。

一方隼人はある夜更けに書状を渡す決意をしていた。
隼人は隠れキリシタンの嫌疑をかけられ、
隠れ家を言えと拷問にかかられる。
そこへ現れたのは深い紫の頭巾を被った、春日局。
憎悪に満ちた目で、春日局は隼人を鞭で殴る。
隼人はキリシタンがお上に逆らう意思がないことを書かれた書状を
渡して欲しいと差し出す。
春日局が隼人の命を奪いに来たのは、
お万と共謀して家光を裏切り、家光が心を痛めているからだった。
隼人は命は差し出すが、書状は家光に渡すようにと春日局に手渡した。
家来が刀を抜く音が夜の空に冷たく響く。
最後の時に、十字を切る隼人。その瞳は固く閉じられていた。
役人がその刀を振り下ろそうとした瞬間、
春日局は刀が振り下ろされるよりも先に隼人の頬を殴った。
二度と顔を出すな、と言うと、書状を燃やし、隼人を逃がした。

あくる月、家光は政の祈願するため、日光東照宮にで向いた。
旅路で休んでいる家光を、背後から何者かが見ていた…。
それは隼人だった。
隼人はあの書状を手に家光の背中を見つめる。
そして、機会を見計らって家光に書状を差し出しに走る。
それを見ていた速水が隼人に切りかかった。
必死に応戦するも隼人の体は家来達に取り押さえられた。
速水が刀を振りかざした瞬間、隼人をかばって飛び出した家光の
左肩を隼人の短剣が切りつけてしまった。
家光は切られた肩を抑えて地に跪く。
直後、隼人の体は速水の刀、槍で無残にも切りつけられた。
左肩を抑える家光が見つめる先には血にまみれた隼人の姿。
家光の目に映る、隼人にはもう息が無かった。
苦痛に顔を歪めるも、家光は隼人の亡骸から目が離せなかった。

城ではお万の手からこぼれる紅い、椿の花。
いやな予感がする…。そして不幸は続く。
お楽は妊娠中毒症で倒れる。
やがて春日局は女中から家光の身の上に起きた事を知る…。
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痘瘡に倒れる家光が遺言と思え、とか先は無いとか言うから
あぁ、もう最終回を目前にしてここで家光は…、ってまさかね~(^^)
しかし、春日局の目の前で気を失って動かなくなった瞬間、
「!!」もう、逝ってしまうのか!!と思ってしまいましたが、
あっさりと次の日には復活(^^;
あの死にかけたセリフはなんだったんだろうと思うくらい
にっこりと笑ってましたね~。
#西島さんが見れるということで嬉しいに越したことは
ありませんが、ちょっとやられたなぁ~。

そして、お夏に向かって『励むがよい』…。
何を!?どう励むのか~??
と思いましたが、なるほど、逆立ちですね…。
しかし上様は何であんなに素直に逆立ちを
お手伝いしてるのでしょう(^^;

今日の家光はまた色んな表情を見せてくれました。
お万に謝ったり、お夏に微笑んだり、隼人をかばったり…。
いっぱい人間臭いところが出てきて、家光的にも
たくさんの収穫のあった回だったような気がします。
相変わらず、お万とは心が通じ合っていないのが
悲しいばかりですが、確実にその表情を引き出しているのは
お万ですよねー…。うーん、複雑です。
家光が寝込んでるのにその隙に隼人に会ったり、
全然目をあわそうとしなかったり、「コノォ~(>д<)」な感じです。
お万は弱き者を助けずにはいられない、そんな慈悲深いイメージでしたが、
それは心惹かれる隼人にのみ向けられていて、
近くで病む家光の心の傷には全くみようともしないのでちょっと寂しいです。
上様大好き派には春日局の気持ちがわからないでもありません…。

さてさて、ウドちゃんはどこら辺に出たのでしょう…。
三回目で気がつきました!!
御政務に励む家光を満面の顔で見つめる怪しげな男!!
マゲだったのでわかりませんでした…。
私は日光に向かうご一行の中に混ざっているのかと思いましたが、
なかなかやりますな…。

今日も西島スマイル炸裂でした(^-^)
病から回復して春日局に微笑みかける表情、
髪も乱れ、疲れきっている表情の隙間から繰り出される、
微笑みはステキでした。#必殺技的な微笑ですよ(>_<)
お夏と話して笑う時もほんわかしてていい笑顔でした♪
そして、おりさに見つめられてたじたじな上様、
あたふたしてて西島さんは何だかかわいいですね(^-^)
お万に対して強い口調になった時はちょっと『CASSHERN』の
上条中佐を思い出しました。カッコよかったです。

久しぶりに上様の出番が多くて、
西島さんのいろんな姿が見れました♪
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