まろ的、のほほん生活

まろは前にしか進めません。

幻夜

2007-06-22 | 
仕事の忙しさもようやく一段落つき、
やっとゆっくり本を手にする余裕も出てきました。

たまたま本屋でぷらぷらしていたら、
東野圭吾さんの「幻夜」が
どど~んと重々しいたたずまいで陳列されておりました。
いや、実際に重いのです。
いま背表紙を計ったら3センチありました(笑)。
文庫本にもかかわらず1,000円もするし、どないな文庫本やねんっ
というつっこみを後から思いつきましたが(笑)、
きっと東野さんの小説ならすぐに読みきってしまうだろうと思い
迷わず買ってしまいました。



話の内容はまだ読まれていない方に申し訳ないので省きますが、
1日とちょっとで読み終えた、読み終えた直後の私は。
「ぬわ~~~~~んですとぉーぃ!?
という思いしかありませんでした(笑)。
いや、その終わり方もすごく潔いと思います。
でも。私にはキューサイの青汁を飲んだ後のような苦々しい後味です・・・(苦笑)。

単独で読んでも十分楽しめます。
でも解説者の黒川博行さんが解説でネタばらしをしてくれて
初めて私も気づきましたが
このお話は「白夜行」も併せて読むと
おもしろいヒントがいろいろ隠されているようです。
だからこそ私は余計に「ぬわ」っと思ったのですが(笑)。

でもやっぱりお話に引き込まれてしまいました。
また「鈴木成一デザイン室」製作のカバーデザインがとても綺麗。
私の思い描いた「幻夜」の世界を更に盛り上げてくれました。

本屋は危険

2006-10-31 | 
久しぶりに本屋に行きました。
だからといいましょうか、いったん本屋に入ってしまうと
いいなと思ったものを ほいっほいっと買ってしまうのですよね。
財布にお金が入っている分だけ買ってしまいます。
 
あぃ。今日も財布のお金つかっちまったよ・・・とほ。

先にガソリン入れといて良かった~(チャンチャン♪)

本選びはインスピレーションで

2006-07-28 | 












平日休みとなりましたので用事ついでにぷらりと本屋へ寄りましたよ。
本屋へ行くと~目に付いていいナと思ったものをすぐ手にとってしまいます。
今日はこれだけ。
こうしてみてみると可愛いもの好きだなあ(笑)。
文庫本なんてまさに表紙がイルカだったのと、
本屋さんの「超オススメ!」コメントと表紙の可愛さに惹かれてるし~~

菊田まりこさんの絵本は本当にかわいい。
でもかわいいだけじゃなくて大事な事を
短い言葉で的確に読者に伝えてくれています。
大好き。













私がはじめて菊田さんの作品を読んだのは
「いつでも会える」という本でしたが、
何度読んでもなみだがじわっと溢れてくるほどステキな絵本です。

大切な人が突然いなくなる。
あんなに自分を可愛がってくれた人がこの世からいなくなってしまう。
シロはみきちゃんをさがして、探して。サガシテ。それでも会えなくて。
悲しみにうちひしがれていたある日、夢で再び逢えたみきちゃんが教えてくれた。
「みきちゃんは、ぼくのこころのなかでいつでもあえるんだ。」ってこと。

物語自体は本当に短いお話で言葉も少ない。
でもこれだけ多くの情感を呼び起こせる絵本って、すごい。
どちらかというと、ながなが言葉を付けたしながら説明をしてしまうりあは、
簡潔に、的確に言葉を選べる人に強い憧れをもっています。

今回買った「あの空を」はまさに自分へのエール本となりました。
「飛びたい」って気持ちだけじゃ空を飛べないの?となやむヒヨスケ。
がんばっても。頑張っても。ガンバッテモトベナイノナラ。
悲しい思いをするくらいなら、もう飛ばない。
でも。
本当に悲しいのはあきらめることだと。ヒヨスケは思う。
その気持ちは今のりあの気持ちそのものです。
りあは、あきらめないでいたい。
自分の弱さに。負けない。
と改めて自分から自分へエールを送るのでした。ファイティン!

「変身」と「時生」

2006-02-27 | 
最近読書してないなぁ。
と思い、お医者さん帰りにぷらっと本屋に立ち寄ってみました。
そこで特集されていたのが、直木賞作家東野圭吾さんの作品。
さっそく「変身」「時生(トキオ)」を買いました。
ちょっと恐いのかなぁ。どきどき。わくわく。
まずは「変身」。

・・・・・・数時間で読みきってしまった。
不慮の事故で世界初の脳移植を受けた主人公。
手術は成功したかに見えたが、その後彼の人格がだんだんと変化していって・・・というお話。
「人間の死」ってどこを持って定義づけるのかなって考えてしまう。
人間の尊厳はどうやって守られるべきものなんだろうって考える。
医療技術が進むのは喜ばしい反面、なんだかそういうことを考えさせられるお話でした。
これから先、ありえない話ではないって思えるのです。


さて、次は「時生」。

寝床に入ってから読み始め、クライマックスに向けて話が盛り上がり始めた頃には
すでに夜中の3時。ふぬぅ。さすがに朝起きられなくなりそうだから、断念。
そして仕事から帰って早速残りを読破。
・・・・・・泣けます(笑)。主人公が物語の最後に発する言葉に感涙。
こちらは純粋に感動的なミステリー。
不治の病に犯されて今まさに命の灯火が消えようとしている息子、時生。
主人公夫妻は「その時」を静かに待っている。
待っている間、主人公は妻に
「実は20年以上前に、時生に会ったことがある」
と語り始めるのです。

もし未来から過去へ飛べたら。
過去をいじって違う人生を選びたいと思うだろうか。
・・・でもやっぱり、今自分が愛している人たちと出逢いたいから、
あんまり変えたくないかな。
なんて考えてしまう、お話。


2冊ともとってもオススメです。





せかいのひとびと

2005-12-25 | 
ちきうぎの記事で世界地図についてちょっと盛り上がりましたので(笑)、
世界地図好きのりあはこんな本も大好きです。















この記事でも紹介しましたが、
絵と文はピーター・スピアー。
世界のひとびとの姿形から住んでる家、着ているものからコトバ、
あそび、宗教の種類など、たくさんのスケッチを紹介しています。
例えばこんなかんじに。














一方でいいとされていることでも一方ではそれが忌み嫌われることもあるし、
それが好きだという人もいれば嫌いだと言う人もいる。
でも60億人が住む地球。みんな同じじゃ退屈だよ。
それぞれが違うってすごく楽しいこと!
と、ピーターさんは言っています。

細かいことを言えば、
こ、これは日本ぽくないなぁ・・・
というスケッチもあるけれど、
それでも、よくここまでいろんな国のことを調べて
どれほどのスケッチをしたのだろうと思うと、
ピーターさんは本当に人が好きなんだなあ。

自分と違う、人と違うということは、特に日本だとあまりいいイメージで使われないけど、
自分じゃないんだから、相手が自分と違ってても当たり前ジャン!楽しいジャン!
と思うと、それもおもしろくない?

dedicate to...

2005-12-23 | 
鷺沢萠の遺作が映画化されるそうですね。

私が昔から、そして今でも一番好きな作家は鷺沢萠(さぎさわ・めぐむ)。
最初に出逢ったのは「海の鳥・空の魚」という作品集でした。

今の人生は自分が望むものだったのだろうか。
この人生で良かったんだろうか。もっと別の道があったんじゃないだろうか。
そう悩んだり、痛みを持つ主人公達にある瞬間が訪れます。

それは相手の、他意のない素直な言葉を聞いた時や、
あまりに拍子抜けした出来事にでくわした時。
見返りを求めない親切心に出逢った時や、
過去の過ちを別の形で償える場面にたまたま出会った時。

今抱える心の痛みも、ふとした出来事から
自分の受け取り方次第でそれが愛すべきものに変わったりすることもあるんだ。
とそれぞれの主人公を見て、いつもはっとさせられるのです。
その瞬間がとても清清しくて、
同時に登場人物達がとてもタフに見えて、すごく好きです。

そんな彼女の作品が、これ以上生まれないのは寂しい。
でも彼女が作家として生まれてきてくれて、
私はその彼女の作品をたくさん読むことができて、本当に感謝しています。







雨、あめ

2005-11-12 | 
ピーター・スピアーの『雨、あめ』という本があります。
全ページイラストのみ。文字は一切ありません。
でもイラストだけでも十分楽しさが伝わってきます。
この本を最初に読んだのはとても幼い頃。
母に連れられて行った町役場の図書室で見つけた絵本。
すごく気に入って、印象に残っている絵本の一つでした。

「雨のお散歩」に出かけた幼い姉弟。
たくさん遊んで、びしょ濡れになって戻った後、
お母さんが沸かしておいてくれたお風呂に入ります。
雨で冷えた体がじんと温まって、
さっぱりした後にやってくる
心地よい疲労感と安堵感。
私の好きな感覚がいっぱい詰まった絵本なのです。

最近、この絵本に再び巡り会いました。
今読んでもやっぱり素敵
今度雨が降ったら、「わーい♪」と外に飛び出してみたくなるかも
(この歳でするなって?)