三億円事件犯人に至る道

三億円事件について考察いたします。

三億円事件犯人による指定ルート地図について(2)

2016-05-03 04:47:51 | 日記
では、たとえば、一橋本では、三億円事件犯人による指定ルート地図、どのように、書かれているのだろうか。
92~93頁に、載っている。おそらく、平塚八兵衛著「三億円事件 ホシはこんなやつだ」からの、影響が、大きいと思えるが。
まとめると、以下、2点、である。
1 多磨農協脅迫事件 公安の目を、東芝府中、日本信託国分寺支店から、逸らす目的。
2 指定ルート地図 三億円事件犯人が、ここら一帯に、さも土地勘があるかのように、偽装する目的。
1は置いておくとして、2についてである。
地元住民しかわからない、目印として、「飛島道路」、「キクヤプロパン」をあげている。
実際は、どうだろうか。
地元住民がわかろうが、わかるまいが、道標として、「飛島道路」、「キクヤプロパン」しか、このあたりには、存在しないのだ。
現状では、「キクヤプロパン」すら、なくなっていて、まったく、わからなくなっている。
もし、三億円事件当時、「キクヤプロパン」が、まだ、創業していず、なかったなら、三億円事件犯人、地図を、書くのに、ちょっと、困ったことになっただろう。
次に、「小柳町の松」について。これは、第五回多磨農協脅迫事件に出てくるので、そのとき、もう少し、詳しく触れるが、「江戸時代から」というのは、少し、実状と、ニュアンスが、違う。
「江戸時代から」とすると、相当の、巨木、という印象を、与えてしまうからだ。実際は、江戸時代の松、もう枯れてしまい、三億円事件当時は、二代目の松、となっている。
ちなみに、二代目の松も、枯れてしまい、三代目の松は、小柳公園の入口あたりに、植えられたのだが、それも、枯れてしまい、現在は、松の木、もう、存在しない。
次は、「押立神社」。押立神社を、「ジンジャ」と記しているのは、神社の名前が、わからなかったから。土地勘があるように、偽装しても、所詮は、神社の名前を、書くことはできない、というふうに、一橋本には、書いてある。
「押立神社」と書いても、地図を見れば、わかることだし、とくに、土地勘がある、と偽装することになるのだろうか、と思ってしまうのだが。
むしろ、逆で、「押立神社」と書いてしまえば、地図を見るものに、このあたりには、他にも、たとえば、「八幡神社」、「諏訪神社」、「稲荷神社」等があるのでは、と混乱を与えしまう。「ジンジャ」と、簡明に、書いたほうが、道標としては、むしろ、かなり、わかりやすい、と思う。
だとすると、このあたりには、道標となりうる神社、「押立神社」しかない、というふうに、あらかじめ、はっきりと、わかっていなければならない。
このようにみていくと、一橋本の「三億円事件犯人による指定地図は、土地勘があるかのように偽装するためもの」とするのは、間違いであると、思える。
相応の、土地勘がなければ、三億円事件犯人による指定地図は書けない、といってもいい。
(2013年6月記)

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