オルバン氏㊧はトランプ氏が在任中に蜜月関係を築いていた
(2019年5月のホワイトハウスの首脳会談)=ロイター
【ウィーン=田中孝幸】
トランプ前米大統領は8日、南部フロリダ州の邸宅マールアラーゴでハンガリーのオルバン首相と約1時間にわたり会談した。
トランプ氏の選挙陣営によると両氏は「各国の主権を守るための強固で安全な国境の最重要性など、ハンガリーと米国に影響を及ぼす幅広い問題について話し合った」という。
トランプ氏はその後、近くで開かれたコンサートにオルバン氏を連れて行ったという。オルバン氏もトランプ氏から歓迎を受けている自身の動画を公表し、蜜月関係をアピールした。
権威主義的な統治で知られるオルバン氏は欧州の主要国との関係を悪化させたが、大統領在任中のトランプ氏とは良好な関係を築いていた。今回の訪米は現職のバイデン大統領と会談せずにトランプ氏とだけ会うという異例の外遊となった。
バイデン氏は8日のペンシルベニア州での演説で「オルバン氏は民主主義が機能するとは思わないと述べ、独裁政権を望んでいる」と語ったうえで、同氏と会談したトランプ氏を批判した。
日経記事2024.03.09より引用