ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

家族の幸福を願う

2020-12-24 | クリスマス

 

 

 

一月ほど前新聞の人生相談欄で、こんな質問を読んだ:

「私はCovid-19(Corona Virus 2019=コロナ・ヴァイラス(ウイルス)2019)がパンデミックとなって以来、長いロックダウンをしているうちに、うつ病が悪化しつつあるのを感じています。。。もともと私の家族は、感情についてや精神的なことについてオープンに話し合うなどということは一切なく、もちろん愛しているなどと両親も誰も言いません。。。」

回答者は、すぐにセラピストを探して、そのケアにかかることを奨励し、同じように悩む人もいるので、助けとなる組織を探して連絡をとるようにと答えていた。そしていくつかの組織の名前や電話番号を連ねていた。

それを読んで長女と末娘と話す機会があり、ふとそのことを話した。「あなたたちは、もちろん子供達に、ちゃんと愛していることを伝えているわよね?それは子供達に限らず、夫達にも同様に告げているでしょう?」そう、余計なお節介である。すると娘達は、笑いながら言った。「お母さん!当たり前でしょう?それを言わずに育児はできないわ。言おうと思わなくとも自然に口をつくわ。」そう、それならよかった。

もし生きることが戦だとしたら、家族は最後まで守りたい砦である。戦友が生涯の仲間であるように、結婚において伴侶は、最も愛する信頼の置ける戦友である。英語のGoodwillは、好意、親切、親善という美しい意味がある。家族にそのグッドウイルを愛情と共に示すことは、忘れがちな、とても重要なことだと私は思う。子供が即座に受けた好意や親切にありがとうと自然に返すのを見たら、聞いたら、その親は、その晩きっと夢見がいいことだろう。

それと同時に、子供が落ち込んでいたり、悲しかったりした時には、「ちょっと話してみようか」と声をかけ、その子供と二人で散歩に出たり、アイスクリームをおごるわよ、と連れ出してみるだけでも、気持ちを落ち着かせられるかもしれない。無理に話させることはないが、「お母さんは(お父さんは)いつでも聞くからね。そしていつでもあなたの味方だから、それを忘れないで。」とだけは言っておきたい。

クリスマスは、キリスト教徒だけのものではなく、万人が家族や子供や愛する人を思う季節である。無宗教者でさえ、クリスマスの持つ独特の雰囲気を好む。そしてそれをいい機会に、どなたかご近所でひとりぼっちでいらっしゃる隣人がいるかどうか思い巡らせて、暖かいココアなどにお誘いしたりしたい。この広い世界で、一人でも心配している人がいると知るだけで、人は心が温まるものだ。

アメリカにはGoodwillグッドウイルという慈善団体のトリフトショップがある。そこのコマーシャルなのだが、この若い女性は、父親を亡くし、同時に断捨離をする。そうしたもう不要な物を入れた箱をGoodwill店へ寄付するために持ってくる。そして箱を開けた途端、亡き父親との思い出が溢れ出す。最後の最後に、「世界中で最高のダッド(父親)」と書かれたマグが棚に置かれる。世界で一番大切にしたいのは、物ではなく、すでに彼女の心にしっかりある。

 

 

 

 


コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 神からのギフト | トップ | 世界に光を »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (マダム・グラハン)
2020-12-24 10:54:57
ままちゃん 

今日のおはなしもすてき💗

中でも、お嬢さんたちにとってはフツ~話

「お母さん!当たり前でしょう?
それを言わずに育児はできないわ。
言おうと思わなくとも自然に口をつくわ」

これ以上続けることはありません。
素敵です

返信する
洋子さま (ままちゃん)
2021-01-13 05:42:27
いつも暖かいコメントを感謝いたします。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

クリスマス」カテゴリの最新記事