この三人の警官たちはこの万引き嫌疑のある女性を助けた。
昨年7月4日、ニューヨーク市の気温が華氏90度に近づいたとき、3人の警官は、冷たい飲み物を飲もうとホールフードマーケットに足を踏み入れ、そこで思いがけない人間ドラマが展開されるとは思ってもいなかった。
店内に入ると、警部補のルイ・ソーホ 、エサニディ・クエバス、そしてマイケル・リベラは、店内警備員から、万引きの疑いのある人がいるから、と、助けを求められた。問題の女性は常習犯罪者のようには見えなかった。彼女は明らかにおびえていたし、その頬は涙で濡れていた。
警官は彼女のバッグの中をのぞいた。 「私たちが見たのは食べ物の容器だけでした。 クエバスはCBS テレビ局New Yorkに語った。
「お腹がすいているのです」と彼女は静かに説明した。
万引きの現行犯で捕らえられた女性は、間違いなく、自分の腕に手錠をかけられ、貧しいが故の空腹の罪で牢屋に入ると思った。しかし、警官たちは別の考えを提案した。 「私たちは彼女の食べ物にお金を払うことにします」とソーホは警備員に言い、驚かせた。
3人の男性の間で議論は行われず、全員が同意しているかどうかを確認する必要もなかった。その代わりに、彼らは女性のバッグを手に取り、彼女をレジに連れて行った。そこで、それぞれが10ドルを出し、彼女の食料品を支払った。彼女は今日逮捕されずにすんだのだった。
女性ができることは、感謝して泣くことだけだった。ハンカチで顔を覆い、涙を拭きながら、「ありがとう、ありがとう」と繰り返した。
この慈悲の行為に感激したのは彼女だけではなかった。 「とても美しく、純粋な瞬間でした」と店にいたポール・ボジモフスキは言う。彼は目撃したことに非常に惹かれ、すべての人に見せたいと、Twitterに写真を投稿した。
しかし、警官たちは注目されようとしたのではなかった。彼らは普通の感情をはるかに超えた感情によって動いたのだった。ソーホは、次のようにCNNテレビに語った。「誰かの顔を見て、その人があなたを必要とし、実際に空腹だとわかれば、人間としてこのような状態から何もせずに、離れることはかなり困難です。」
ーReader's Digest, Andy Simmonsリーダース・ダイジェスト、編集者アンディ・シモンズの記事から
