ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

マントのないヒーローに

2021-03-07 | アメリカ事情

DC Super Hero "Wonder Woman"

 

 

 

日常のヒーローは、思いがけない時に思いがけない所にいる。空を飛ばず、マントさえ翻さないが、確実にヒーローなのだ。それは時に疎ましいとか、面倒だとかそんな思いを抱いてしまいがちな人々の中に潜んでいる。そして一番ヒーローが必要な時に、現れて、無言で静かに助けてくれるのだ。このパンデミックで一つ学んだことは、そうした方々が実に多く世の中にはいらして、無私で日夜人類の平和や安寧に地道に取り組んでいらっしゃることだ。


「これは私の義母シャロンです。

彼女は私に、人を見るとき、あなたが期待している人としてではなく、その人自身の姿を受け入れることが重要だと教えてくれました。

最初に義母に会ったとき、私は彼女の厚い南バージニアのアクセントを理解するのに苦労しました。そして、その南部の受動的でありながら、威張った風にも聞こえる話法から、彼女が少し偉そうに見えました。しかし、彼女が私の愛する妻にとって重要であることを知っていたので、少なからず人々がするように、お仕着せのように自分の人生に加わる家族を強制されたときに私は不承不承受け入れたのでした。

5年経っても、私はまだ彼女のことを本当に知りませんでした。

すると私の妻が30歳で白血病に罹ったのです。私たちの世界が粉々になり、永遠に変わってしまったとき、シャロンは非常に静かにそして非常にしっかりと、彼女がその役割のために生まれてきたかのように、降って湧いたような役割に足を踏み入れました。彼女のベトナム帰還兵である夫と共に私たちの家に移り住み、ミッシェルの看護人になりました。

過去2年間で、彼女はほとんどの食料品を購入し、ほぼすべての食事を調理し、全ての洗濯と掃除を行い、彼女の夫と娘(私の妻)の二人のために、300回以上の医師の予約のほぼすべてに車を運転して連れて行き、数万個の錠剤を分類し、毎日時間通り二人が摂取することを確かめてきました。

そしてこうしたことを彼女は6ヶ月前に自分自身が癌と診断されたときでもしました。彼女が乳房切除術を受けたときも、化学療法を受けているときも。

彼女は働くときにハミングします。彼女は聞く人がいないときに独り言を言い、謙虚さと優雅さを持って毎日忙しく歩き回っています。

今朝仕事へ出かける前にこの写真を撮りました。彼女は私がそこにいることを知りませんでした。

みなさん、これは偉大なる人が静寂な朝にどのように見えるかです。娘が病気になってから300回目のオートミールの出来上がりを待っているところです。

 

 

誰もが自分たちの生活の中で現実世界のスーパーヒーローを持つことができるわけではありません。

だからこそ私は毎日感謝の気持ちでいっぱいです。」

ー1月21日付けのスコット・マン氏のFacebookから。

 

 

 

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