ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

二人は

2019-03-13 | 国際恋愛・結婚

irishtimes.com




先日私たち夫婦をよく知る主治医の許へ夫が朝、私が午後、健診に出かけた。夫は朝、その医師に午後に私が来ることを話した。そして午後私が行くと、「XXX(私のファーストネーム)、あなたは、良いご主人をお持ちですよ。今朝色々お話ししたのですが、今時妻の医師の予約日や時間をちゃんと言える夫は珍しく、お二人が本当に仲よくお幸せだと言うことですよ。」と、今風に言えばバツイチの医師は言った。は?そんなこと?


かつては七人家族でひしめき合った家だったが、今は、すっかり空きの巣族となり、再び夫と私は本当に何から何までほとんど一緒にする。車は四台ガラージにあるが、毎日一台の車で出勤は一緒だし、土曜日の買い出しも日曜日の教会ももちろん一緒である。金曜日のデートはほとんど欠かさないし、最近火曜日は地元映画館でシニア市民は、終日一人$5で映画を見られると知ったので、すでに何回か翌日が出勤日でも二人で出かける。つまり仕事以外の時間は殆ど私たち夫婦は、一緒にいることになる。飽きがこないか、と心配なさる方もいらっしゃるかもしれない。


答えは「全然」。一緒にいても私はタティングでレースを作ったり、パッチワークをしたり(夏新しい孫二人が生まれるのでキルト作りのために)の何らかの手仕事・手芸をしているし、その脇で、夫は夫で読書したり、タブレットやノートブックで仕事関係のことをしている。


そして二人で本当に様々なことを話すのも未だ飽きない。どちらかが、いつも「良い話」をどこから仕入れてきて話す。良い話ばかりとは限らないが、「ああ、一つ知恵になったね」くらいのことは時折ある。二人とも古い映画が好きなので、古い映画チャンネルや英国作品を専門に流すチャンネルで、ポアロの俳優はスシェが一番だの、キャロル・オコーナーと言う男優が犬のように小さなロバに乗る古い滑稽な西部劇を見て笑ったりする。つまり何てことはない小さなことでも一緒だと楽しめてしまう。


勿論面白おかしいだけの人生ではないから、病める時も、健康や仕事で心配な事態もあったが、お互いの支えと二人で築いてきた家族としての歴史が、一つも色褪せずにある。夫も私も四角定規な性格ではないし、むしろ欠点の多い性格だからお互いにそれを補ってきているのかもしれない。完璧ではないから、救われるているのだろう。


私たちが結婚した時、「ああ、国際結婚じゃあ、人種も文化も人生の背景も違うから、いつか別れるだろう」と、同人種、同国人で結婚なさった方々が懸念されたが、今やその方々が、離婚してしまっている。そのような一人だったある方は、最近「あの時はいつまで持つかと思ったが、自分たちは、たった18年結婚して破れてしまった。君たちはもう40年近く結婚しているんだねえ。秘訣は何だろうか?」とおしゃった。


秘訣?。。。おこがましいが、あえて言えば、コミュニケイションと黄金律、としか思えない。黄金律とは、イエス・キリストの山上の垂訓の一節:なにごとでも人びとからしてもらいたいことは,すべてそのとおり人びとにもしてあげなさい。(つまり相手の嫌がることはしない、言わない、と言う逆もあり。)それしか考えようがない。


本当の秘訣は、多分婚約する前、二人が出会った時に遡るかもしれない。婚約に到るまでは、大きく両目を見開き、相手を見通すほどに、性格や人格を知り、他人への言葉遣いや接し方などをよく見ることだ、とよく言われるが、その通りなのでは。欠点のない人はいないが、その欠点が自分の許容量であるか知った方が賢明でもある。結婚してからは、片目を少し閉じて、相手を見られたら、長い生活を共にしていけるのではないだろうか。








 

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