稲敷資料館日々抄

稲敷市立歴史民俗資料館の活動を広く周知し、文化財保護や資料館活動への理解を深めてもらうことを目的にしています。

「水田漁業の竹製漁具とどじょうつかみ体験」を実施いたしました!

2023年07月30日 | 日記
令和5年7月29日(土)、この日は最高気温35度の猛暑日となりましたが、午後2時からと、午後3時からの2回に分けて、どじょうつかみ体験を実施いたしました!

猛暑日は、当初から織り込み済みでしたが、どじょうつかみ体験の特設会場は、資料館玄関前の芝生の広場に特設プールを開設いたしました。
この広場には、ケヤキなどの大樹があり、この木陰が芝生をおおう時間帯が午後2時から4時なのです。

当館の周りは、「地平線が見えるのでは!?」というほどの広大な田んぼが広がっており、田んぼに水がある間は潤いを含んだ風が吹き渡って来ます。

暑い盛りではございますが、涼しい木陰と、心地よい風が味方してくれる特設プール。
元気な稲敷っ子たちは、私たちの予想以上に、元気に、たくましく、ドジョウを追いかけてくれました。



子供たちや父兄の皆さんの大歓声と、見守りに馳せ参じて下さった方々の笑い声に、今回の試みが大成功だった手応えを感じ、早くからドジョウのお世話をしたり、会場の設営に汗を流したスタッフたちも、充実感をかみしめることが出来ました。








稲敷地域は、水田農業の盛んな地域であり、水田を利用した漁業も盛んにおこなわれていました。
特にどじょうは、ドジョウズなどの簡単な仕掛けでたくさん捕まえることが出来る上、栄養が豊富で、夏バテ防止の滋養強壮に良いとされていたようです。

どじょうの他にも、コイやフナ、ワカサギ、ウナギなど、稲敷地域には豊かな川魚食の文化がありましたが、現在では少し下火になってしまっているようです。

最近話題の昆虫食についても、稲敷地域ではお小遣い稼ぎにイナゴ取りをして出荷していたそうですが、川魚食文化が豊かだったためか、イナゴを捕っても食べた話はあまり聞かず、川魚を沢山食べていたお話をよく伺いました。

更にいいますと、昭和初期の横利根川や霞ケ浦では、タイやヒラメなどの海の高級魚が、利根川では鮭が獲れたそうですから、その当時の食文化も現在とは大分違ったのかもしれませんね。

資料館での楽しい体験を通して、子供たちにふるさとの豊かな動植物の生態系や、それらと共生して来た先人たちの文化に思いを巡らし、家族みんなでワイワイと語り合って頂けましたら幸いです。





#稲敷市立歴史民俗資料館 #どじょうつかみ #ドジョウ #水田漁業 #川魚 #食文化 #利根川 #横利根川 #霞ヶ浦
 



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