稲敷資料館日々抄

稲敷市立歴史民俗資料館の活動を広く周知し、文化財保護や資料館活動への理解を深めてもらうことを目的にしています。

松田朝旭先生を囲んで、スケッチ教室を開催いたしました!

2013年04月28日 | 日記

4月28日(日)。

この日は午後から現在特別展を開催中の
松田朝旭さんを講師に迎え、資料館周辺で
スケッチ教室をおこないました。

参加されたのは、絵を描くのが好きな小学生や
絵画クラブに所属の方、個人的に好きで絵を
描いている方や、今回、全くの初めてという方
もおられました。


そこで、まず最初に松田さんから野外スケッチの
アドバイスをいただきます。



「構図の決め方は…」と実際に指で枠を作って…



みなさん、それぞれ自分の描きたい物を描きます。

立ち姿も決まってますね!



この日は快晴で、青空が本当にキレイな日でした。



お子さんが絵を描いている隣で、お母さんは読書です。
レジャーマットを敷いて、ちょっとしたピクニック気分です。



松田さんの直接指導です。


こちらもです。


こちらも。


傍から見てもいい感じ。楽しそうです。


ベテランの方も松田さんの指導を楽しみにされていました。


午後の三時くらいには、風が出てきたのでちょっと早めに
スケッチを切り上げてみんなで記念撮影。


館内に戻って松田さんのスケッチを見ながら、テクニックなどを
解説してもらいました。


絵が大好きな松田さん、絵の好きな参加者のみなさんのために
熱弁をふるってくださいました。


最後に参加者のみなさんには、松田さんから絵葉書のプレゼント
がありました。

松田さんを囲んでの楽しいひと時。
みなさん、お疲れさまでした。




取手洋画クラブの皆さんがご来館くださいました!

2013年04月25日 | 日記

4月24日(水)。

この日は、取手洋画クラブの皆さんが、
取手市の大型バスに乗って見えられました。

このクラブは、30年以上の長い歴史があるそうですが、
松田朝旭さんも創立以来、講師を務めているそうです。


展示室狭しと見学者のみなさんがケースの前に集まります。


みなさん、ご自身も絵を描かれるので熱心に見学します。


作者の松田さん自ら作品を解説してくださいました。


こちらでは、特別に展示ケースを開けて、直に作品を見せながら
テーマの選び方や描くチャンスのつかみ方など、描くことを習慣に
するいくつかのアイディアを説明してくれました。


松田さんの周りはいつも人だかりができています。


取手二高時代のコーナーは、通常の美術の展示とは、
ちょっと一風変わったものになっています。


このコーナーは、松田さんの友人や教え子、娘さんが
今回の展示のために寄稿してくれた文章が展示されています。
みなさん興味深そうに、ひとつひとつをお読みになって
いました。そして、その隣の松田さんの幼少時代から
最近までの写真を見てにっこり。


二科展で特選を受賞した作品の前で、作者自身が
解説をしてくれています。中々聞けない作家さんの
ナマの声が聞けるということは、とてもありがたい
ですね。


図書館二階のギャラリーもこの通り、見学のみなさん
でいっぱいです。


こちらは、松田さんの二科展出品作で唯一「故郷」を
モチーフにした作品で《野の仏》です。

初期の作品なので、展覧会などでもあまり出品される
ことが少ないのですが、「大いなる大地の力」が
地面の奥底から湧き上がり、地上に現われた石の地蔵
にその力が体現されている、そんなイメージが浮かびますね。


こちらは、国内の工場風景を描いていた時代の作品です。
茨城の「鹿島工業団地」をモチーフとしています。


松田さんの作品見学が終わると、洋画クラブのみなさんは
館内で大写生大会です。もちろん、特別な許可を取って
おこなっています。

こちらはこの日、一番人気の甲冑です。
市内の某旧家所蔵の品で、極めて保存状態の良い資料です。
実は松田さんも、この甲冑を大変気に入ったご様子で、
色々な角度から狙いを定めているようでした。


松田さんは、油彩作品も情熱的ですが、絵画の指導方法も
熱がこもります。
生徒さんも、ちょっと松田さんの線が加わっただけで、
作品が見違えるようになるのを「手品」を見るような
心持ちでながめているようでした。


「絵画」という一つのテーマで、眺めたり、描いたり、
語り合ったりと、とても満ち足りた時間を過ごされている、
そんな一コマを拝見させていただきました。

取手洋画クラブのみなさん、

本日は、ご来館誠にありがとうございました。

またのお越しをお待ちしております!








瑞祥院を調査しました!

2013年04月21日 | 日記

4月21日(日)。

この日は、吹き荒れる雨風の中、江戸崎の瑞祥院の
調査をしてきました。

この調査は、稲敷市が合併してから当資料館が
行っている仏像・寺院調査の一環です。

瑞祥院では、これまでも何度か調査が行われていますが、
地元資料館として、より深く、より丁寧な調査を
心掛けているところです。

まず、冒頭に、ご住職には既刊の新利根地区の
調査報告書を見て頂きながら、主旨をご説明させて
いただき、それからは仏像調査、文書調査、絵画調査
と分かれて調査をいたしました。

分かれて、といいましても、人員が居りませんので
各1名ずつ程度なのですが…。



こちらは、市指定文化財にもなっている銅造阿弥陀三尊立像で、
時代は南北朝‐室町初期頃とされています。

本来は「一光三尊」といいまして、一つの光背(註)の前に
阿弥陀如来、勢至菩薩、観音菩薩の三つの仏様がおわす形を
取りますが、ここでは撮影のために光背は取り外しています。

この形の仏様は、長野の善光寺のご本像がそうだとされており、
善光寺式阿弥陀三尊という呼び名もあります。


こちらは、紙本着色釈迦涅槃図です。
この絵は、お釈迦さまが入滅になったことを弟子達や動物、鳥、
そして虫たちまでもが悲しんでいる様子を描いたものです。

この絵は巻物になっており、それが納められている箱には
墨で「天保十二辛丑二月十五日調焉」とあり、
天保12年(1841)に作成されたことがわかります。

この日も、お忙しい中、ご住職と世話人の方が
朝の10時から夕方の5時過ぎまで、一日立会いをして
くださいました。

本当に、ありがとうございました。


(註) 仏様の背後にあってその体から放たれる光明を表したもの


取手市、神崎町の絵画教室のみなさんが見えられました!

2013年04月12日 | 日記

4月12日(金)。

この日は、取手市と千葉県神崎町の絵画教室のみなさんが
当館の特別展を見に来て下さいました。

たまたま、当館の展示室でご一緒しましたが、それぞれ
別々のご来館でした。



取手市のみなさんは、松田先生の教室のお弟子さんで、
みなさん車に乗り合わせでご来館下さいました。

お隣の千葉県神崎町のみなさんは、数日前から何人かの方が
次から次へとご来館くださっており、口コミ情報のひろがり
から、この日は数名の方がまとまってご来館くださいました。




みなさん、ご自分で絵を描かれる方たちなので、スケッチも
油絵も、特に松田先生のテクニックをじっくりと観察され
ているようでした。

絵画作品の「味わい」が、どのような手法、テクニックに
よって生み出されるのか?またとない実物の作品を前に、
みなさん圧倒され、すっかり感心されていました。




こちらは、松田さんの取手二高教員時代の資料の展示ケースです。

松田さんは教員時代、頼まれれば部活案内からPTA会誌、
調理実習のレジュメの表紙まで気軽に引き受けて描いて
います。それらの原画や印刷物がこのケースには展示
されています。

そして、1984年の取手二高が優勝した時のスケッチブック
もありますし、後援者に配られた記念品の手拭いなども
飾られています。




こちらの展示は、少年時代から学生時代、新任の教員時代から
下妻一高時代の教え子たちとの楽しい交流、さまざまな展覧会
やスケッチの様子などを50点余りの写真でご紹介している
コーナーです。

絵画教室の生徒さんも、少年時代の松田さんの姿は初めてご覧
になられたご様子。

また、友人や教え子、娘さんなどから今回の特別展と松田さん
のために、お寄せいただいた原稿なども展示させていただいています。




こちらは、今回の特別展でも人気作品の一つ!

《セコビアの丘》をご覧になっているところです。

この作品は、うねるような丘の上に建つ白壁に赤い屋根の建物が
とても印象的な作品で、丘の斜面に荒く、そして厚く塗り重ねら
れた絵の具が曇天に吹き荒ぶ風を感じさせる、そんな一枚です。




こちらの奥に見えるのは高萩市にあった製紙工場を描いた
《工場風景》という作品。
風になびく草原と流れてゆく群雲、雲間から見える青空が、
工場というモチーフを描きながら、心地よい澄んだ空気を感じさせる
作品です。

手前はパリの街の眺望を描いた
《パンテオン遠望》です。
この作品で、松田さんは二科会の会員に推挙されました。



今回の特別展、何度ご来館くださいましても、

入館料は無料!でございます!!

会場も、ゆったり、のんびりできるスペースがございますので
まだご覧になっていないみなさまも、是非ご来館下さいませ。


本日は、ご来館誠にありがとうございました。

またのお越しをお待ちしております!



石岡市文化協会のみなさんがご来館くださいました!

2013年04月10日 | 日記

4月10日(水)。

この日は、石岡市文化協会筑東史談会の方々がご来館くださいました。



まずは、館内を一通りご案内いたしました。

「へぇ~稲敷から、横綱がでてるのかぁ~」と、

みなさん稲妻雷五郎の展示に関心を持たれたようでした。




そして、現在開催中の特別展をご案内いたしました。



向かって左手のケースには、利根川の散歩スケッチ、
右側のケースには家族の肖像としまして娘さん、お孫さん、
松田さん自身の自画像、奥さんのデッサン画が展示されています。




こちらは、『新利根村史』の挿絵原画のコーナーです。



こちらの壁ケースには、近作の「稲敷市の風景」と朝日新聞茨城版に
連載しました、「学校のある風景」シリーズ、その他、取手二高が
夏の甲子園で優勝した時の「大深紅優勝旗」などのスケッチ画が
展示されています。



こちらは、筑波山を描いた作品。
左手奥に見えるのが、カンボジアの石の顔シリーズです。



実はこの日、作者である松田さんご夫婦が来館されており、
入館者のみなさんと色々楽しくおしゃべりしてくださいました。
いわゆる「ギャラリー・トーク」です。

制作時の工夫や苦心したところなど、芸術家の「ナマ」の
声が聞ける貴重な機会です!



こちらは、第二会場、図書館ギャラリーでの展示観覧のようすです。




みなさん、ギャラリーの奥深さ(広さ)と展示されている作品の
大きさ、多さに驚かれていました。




取手二高と甲子園のコーナーでは、1984年優勝時に石岡市出身の選手が
取手二高にいたこともあって、優勝チームの選手名、一人一人をよくご存じ
のようでした。
松田さんの作品をみて、当時の興奮を思い出されているごようすでした。




最後に、記念のご記帳をして下さいました。



本日は、ご来館誠にありがとうございました。

またのお越しをお待ちしております!