稲敷資料館日々抄

稲敷市立歴史民俗資料館の活動を広く周知し、文化財保護や資料館活動への理解を深めてもらうことを目的にしています。

夏季企画展の展示作業が終了しました!

2013年07月24日 | 日記

この夏の当館の企画展、
「古山浩一 万年筆画の世界 稲敷市を描く」
の展示作業が完了しました!


会場入り口のようす



今回も館のスタッフの協力で、企画立案から
出品交渉、展示、図録作成と何とかこなすことが
できました!


稲敷市の風景コーナー


古山さんの万年筆に関する著書


こちらは、「記録」のための著作と古山さんが書いた絵本


赤い布の上には、古山さんの秘蔵の万年筆コレクションです


こちらはアクリル画のコーナー。万年筆画とは趣の異なる作品です。


万年筆画といっても、使うインクの色や紙の種類
水彩や色鉛筆などの画材により、全く異なる表情
を見せてくれます。


今回、特に見て頂きたいのは、「和紙」に万年筆
で描いた作品や、複数のカラーインクを使って画かれた
作品です。


幸田・国道125号線T字路。和紙に描くため特殊な万年筆を使って描いてます。


古渡・郵便局前の民家。特殊な万年筆用カラ―インクを使っています。


浮島西の洲岬・砂利の洗浄プラント。高級なアルシュ紙を使ってシャープな線を出しています。


この一枚を描くために、「万年筆の神様」、「インクの神様」
と呼ばれる職人さんの優れた技術があって初めて描く
ことが可能になった「万年筆画」なのです!


また、名所旧跡で無く、稲敷市内のありふれた風景を
描いた作品が多い事も特徴です。
一見なんてことのない、けれども懐かしく、そして
愛着ある故郷の風景…。


誰に恥じることも無く、素直にそれを「美しい」と
想っていいのです!

美の発見は、ひとり、ひとりの心の働きによって
生み出されるものなのですから。


もっとたくさん、「故郷の美」を見つけてみませんか?





東中学校1年生の皆さんが、見学に来られました!

2013年07月21日 | 日記

7月17・18日。

この両日、東中学校1年生の皆さんが、

資料館に見学に来られました。



縄文時代から奈良時代までの地域の歴史について

実物の資料を見ながら学習しようということでした。

教科書の歴史は、かなりメジャーなものばかりですから、

それと同じ時代の郷土の歴史がどのようなものなのか?

あまり知ることなく通り過ぎてしまいがちかもしれませんね?


東地区ですと

縄文時代では人面装飾付注口土器で有名な福田貝塚、

古墳時代では福田古墳群などの大規模な遺跡があります。

古代ですと茨城県で一番古い白鳳時代(飛鳥時代後半)の金銅仏が

阿波崎にあったりします。


奈良時代の資料では、文字を書くための道具や仏教の道具を展示しています。

この時代では「律令」と「租庸調」という言葉がでてきますが、

当時は(当時も?)田舎だった稲敷地域でも、ちゃんと「租庸調」の

管理をする必要があり、文字を書くことのできる人が増えていったのでしょう。

下の様な資料も知られています。


「白布鍾乳床裏墨書銘(正倉院御物)」

  (表)常陸国信太郡大野郷の戸主生部(みぶべ)衣麻呂の調壱端
     専当国主は正八位上志貴連秋嶋  
     郡司は擬主政無位物部大川   天平勝宝四年(七五二)十月一日
  (裏)大野郷の生部金万呂


これは、正倉院に納められた宝物にある墨書の文字ですが、

現在の大野郷の戸主である生部金麻呂と言う人物が、

天平勝宝四年(七五二)十月一日に、「調」として白布

を治めたことがわかる資料です。


大野郷は、現在の美浦村大谷・受領・宮地・茂呂・谷中

・山王・山内・本橋・木および稲敷市鳩崎一帯にあたる

と考えられています。

この資料からは、この地域の人々が1261年前にもちゃんと

「税」を治めていたことが、わかりますね!

夏季企画展のポスター・チラシのデザインができました!

2013年07月11日 | 日記
7月26日(金)からオープン予定の

夏季企画展
「古山浩一 万年筆画の世界」
      ~稲敷市を描く~

のポスター・チラシのデザインが出来ました。

こちらがチラシ・ポスターの共通デザインです。


こちらはチラシの裏面です。



今回も、なかなかよくできたのではないか、と
思います。


現在、急ピッチで展示の準備をしております。

みなさんのご来館をお待ちしております。