1996年12月撮影
#210 Batu Caves Selangor Darul Ehsan ML --
マレーシアは他民族国家で、マレー系が6割強、華人が2割強、インド系が1割弱
で構成されています。イスラム教が国教で、ヒンズー教の信者はごく少数なのですが、
首都KLの郊外に、聖地バツーケーブがあります。
平地に突然石灰の大岩があらわれ、その中身は鍾乳洞。
その洞窟の中に、ヒンズー教の寺院があります。
寺院までは、272段も階段を登るのですが、とても急。
途中、ほとんど踊り場もなく、まっすぐに伸びているので、
足を滑らすと、一番下までずり落ちるのではないか、という恐怖と背中あわせ。
手すりには、いたずらな猿がいて、油断なりません。
でも、登り切ると、自然が造る鍾乳洞の造形には息をのみます。
岩の天井部分に大きな穴があいていて、そのまま空につながっています。
頭上から太陽の光がまっすぐに降り注ぐ光景は、この世のものとは思えません。
階段の終点にあるヒンズーの派手な寺院や神様はともかくとしても、
この洞窟の景色を拝めるだけでも、登る価値はあります。
My record ・・・次の旅のために・・・
撮影場所は、バツーケーブ by Google Map
日本から直行便でKLへ。
KL市内から16㎞(20分) 空港からKL市内まで23km(20分)
(advice) 1年に一度、タイプーサムというヒンドゥー教のお祭りがあります。
シンガポールに住んでいた頃、近くのヒンドゥー寺院に見学に行ったことがあります。
信者の代表者(一家の代表の若者)が、カバディ(Kavadi)と呼ばれる山車を担ぎ、
身体に鈎針を一杯刺して、頬や舌にまで大きな針を刺す人もいて、
始発の寺院から終点の寺院まで練り歩く苦行が繰り広げられていました。
あまりに危険なので、インドでは禁止され、マレーシアとシンガポールぐらいでしか
行われていない、なんて噂を耳にしたことがあります。
シンガポールでは、背中一杯に刺した針に、ライムがぶら下がっていました。
ここバツーケーブは、タイプーサムの終点。シンガポールとは比較にならないほど
大勢の信者が集まり、大変な状況になるそうです。
今ではKLから電車に乗っても30分ほど。KLに飽きたら是非!