2006年1月撮影
#191 Silvius Brabo Grote Markt Antwerpen BG
アントワープの繁栄は16世紀。
お隣ブルージュの港に砂が堆積し不都合が出始めた頃、それに代わって
アントワープの港の需要が高まってきました。
胡椒、銀、そして繊維の交易、と、ヨーロッパ全体の政情が
不安定な中、アントワープの自由な地位が優位に働きました。
アントワープは、古くからダイヤモンドの取引も有名です。
かつてはベネチアがその中心でしたが、インド洋航路の発見などで
ポルトガルへ、そして14世紀には、アントワープにその中心が移りました。
アントワープへ移った理由は、ポルトガルでの宗教の異端裁判やユダヤ人
排斥運動によるもの。
現在でも、アントワープに住むユダヤ系住人のカット・研磨技術に支えられて
世界のダイヤモンド・センターのひとつなのだそうです。
振興のアントワープは、ギルドの制約も、宗教上の制約もなく、
ビジネスの開拓者には都合が良かったのです。
さて、時代は遡って、紀元前、カエサルの時代。
アントワープの中心を流れるスヘルデ川に住む巨人は、川を往来する
船から通行料をとり、拒否すれば手を切り捨てるという悪行を繰り返し
住民を悩ませていました。
北ヨーロッパ遠征のローマの勇者ブラボーが退治にやってきて勝利し、
巨人の手をもぎ取って川に投げ入れたという逸話があります。
アントワープの市庁舎広場の真ん中の像は、ブラボーです。
hand(手)と、werpen(投げ入れる)が、handwerpen→アントワープの
名前の由来とのこと。
Wikipedia に、噴水のブラボー像を見つけました。
My record ・・・次の旅のために・・・
撮影場所は、市庁舎広場 by Google Map
日本からアムステルダム(AMS)へ直行便
ICでアムステルダム駅からアントワープへ。(直前で乗換) 約1時間
(advice) アントワープは鉄道駅から中心まで地下鉄があり便利。
ショッピングアーケードをぶらぶらとお散歩しながら中心へ向かうのも楽しいです。
今回は、駅前のホテルを拠点に、何度か中心地まで往復しながら、
ショッピングや観光を楽しみました。
チョコレートも有名、Del Rayの本店もあります。
アントワープが港町で繁栄した、といわれても町歩きをしている限り、
海の気配がなくピンとこなかったのですが、Google Mapを見て納得。
北海までは50kmぐらいありそうですが、スヘルデ川沿いに大きなドックがたくさんあり
やはり立派な貿易拠点だったのだと、再認識。