旅のお誘い ~今日の一枚~ redchilipadi

思い出の写真とともに旅の足跡をプレイバック。
撮影場所のGoogle Mapを見てたら、きっと行きたくなります!

#328 路面電車エレトリコ リスボン

2016-11-23 |   イベリア半島

2003年9月撮影 

#328 -- Trams Ascensor da Bica in Lisbon PO

ポルトガルの首都リスボンの愛称は、「7つの丘の町」
テージョ川の畔に広がる低地は、バイシャ(下町)と呼ばれ、
リスボンのダウンタウンがあります。
丘の上は、バイロ・アルト(高い地区)と呼ばれていて、
町の中に、両地区をつなぐエレベータがあります。

リスボンの名物は、路面電車。
今ではメトロがどんどん便利になり、
路面電車の路線はどんどん廃止されているそうですが、
観光はもちろん、町の人の生活にも欠かせません。

広場からちょっと建物の角を折れると、狭くて急な坂道があらわれ
そこかしこに、路面電車の線路が敷かれています。

車体は、路線バスよりも横幅は小さく、シンボルカラーの黄色がとてもかわいい。
建物を縫うように、というか、家の軒をかすめるように、ゆっくりと走っています。
テージョ川が光って見えるビッカ線はおすすめ。



My record ・・・次の旅のために・・・ 

  撮影場所は、Calhariz - Bica駅付近からAscensor da Bicaへ by Google Map
  ポルトガルを北から南へドライブ旅行。
  Sheraton Lisboa Hotel & Spa
  (advice) 路面電車に乗らなくても、線路沿いに歩くのも、また
   リスボンっぽさを体験できて素敵。 かなりの急勾配で、予想していたよりはるかに大変。
   野良猫も結構見かけるけれど、みんな足腰強そう。
   2003年9月当時は、車体の落書きは記憶にないのですが、
   今は、派手な落書きで埋めつくされているみたいです。
   
   このビッカ線の終点の駅は、駅舎の建物が普通に通りに面していて
   日本の感覚からすると、駅っぽくなくてちょっと新鮮。
   
    


#321 リアス式海岸の続くガリシア地方

2016-11-16 |   イベリア半島


2003年9月撮影

#321 Concello de Sanxenxo Cambados Pontevedra Galicia ES--

スペイン北西端のガリシア地方は、大西洋に面しています。
ガリシア語でリア(Ria)とは「入り江」のこと。
日本も三陸海岸や、三重県の志摩半島のあたりは、リアス式海岸と
呼ばれていますが、このリアスは、ガリシア地方のリア(Ria)が発祥。

ガリシア地方のリアは、ユーラシア大陸の西の果て。
大西洋に面していて、風が吹きすさび、なんだか厳しく、寂しい感じがします。
産業や観光地など、サンティアゴの巡礼以外は、あまり有名なものはありません。

そのような中で、アパレルで有名なザラの本拠地は、このガリシア地方。
勤勉でまじめな人が多いのだそうです。



My record ・・・次の旅のために・・・ 

  撮影場所は、Ermida da Lanzada by Google Map A Lanzada, O Grove
  日本からパリCDG空港経由でマドリッドへ。
  マドリッドからスペイン北部をドライブしながら、ガリシア地方へ。
  サンティアゴ・コンポステーラから、60㎞(60分弱)
  Parador de Cambados
  (advice) スペイン西部の海岸沿いにも、パラドールが数件あります。
  風光明媚だけではなく、海の幸もおいしいガリシア地方は、有名シェフのいる
  レストラン、パラドールも多いそうです。アルバリーニョと呼ばれる白ワインの産地。
  今回は、カンバドスのパラドールに宿泊。ホテルの目の前の海岸に夕日が落ちる光景は
  美しく、その昔、悪魔が、修行中の聖人の心を惑わしたとの逸話がのこっています。
  この小さな教会(祠)は、パラドールのあるカンバドスと、この辺りのちょっと大きい町、
  ポンテべドラのちょうど間ぐらい。


#307 リセウ・オペラ劇場の最寄り駅、バルセロナの地下鉄駅

2016-11-02 |   イベリア半島


2011年7月撮影 旅の足跡(写真)

#307 Liceu Metro de Barcelona Barcelona ES--

バルセロナはスペイン第二の都市。
地中海に面し、フランス国境まで160km。
この辺りはカタルーニャ地方と呼ばれていて、民族意識の強いエリア。
スペイン語とともにカタルーニャ語が公用語です。
オフィスビルのエレベータの音声案内も、カタルーニャ語が先です。

新録が美しい初夏。 
この地下鉄の上のランブラス通りは、バルセロナ随一の繁華街。
並木道が美しい通りで、ストリートパフォーマーもたくさん。
その通りの真ん中ぐらいにある地下鉄のリセウ駅。
プラットフォームにも並木道の葉っぱが舞い降りているかのよう。
近辺は、グエル邸や、ガウディが初めてデザインした街路灯のある広場、
リセウオペラ劇場、サンタマリア・デル・ピ教会など
ペネロペ・クルスも出演した映画「それでも恋するバルセロナ」のロケ地巡り
など、町歩きがとても楽しいエリアです。



My record ・・・次の旅のために・・・ 

  撮影場所は、リセウ地下鉄駅 by Google Map
  日本からフランクフルト経由バルセロナへ
  約1時間バルセロナ空港から15km(20分)
  Gallery Hotel
  (advice) グエル邸の長い改修工事が終わり、2011年夏、再オープン。
   休日は入場料も無料でした。
   地下鉄のリセウ駅下車、徒歩5分。
   繁華街の真っただ中にあるのに、グエル邸はとても静か。
   クラシックな調度も素晴らしく、長い時間ゆっくりと見学しました。 
   陽が傾いてからランブラス通りへ。
   テラスで午後のお茶をゆっくりいただいてホテルへ。 


#300 フェニキアンブルーの朝顔 アルガルヴェ地方

2016-10-26 |   イベリア半島

2003年9撮影

#237 Tavira Algarve PO --

ポルトガルの南、大西洋に面した静かなリゾート地、タヴィラ
スペインの国境までわずか28km

小さな町なのだけれど、ジラオン川の両側に、小さな路地が張り巡らされ
家々が軒を寄せ合っています。
8~13世紀頃ムーア人が支配していた影響か、エキゾチックな感じ。
紀元前にはフェニキア人が住んでいたとのこと。

フェニキアといえば、地中海の東の端、レバノンの地名。
フェニキア人は、紀元前15世紀頃から都市国家を形成し
各地に植民地を建設し、地中海全域を舞台に交易で栄えていました。

さて、レバノン北東のバアルベック遺跡やシリアのパルミラ遺跡のベル神殿は、
フェニキア人の神、嵐と海の神様、バアルを祀ったものですが、
なんと、タヴィラは、当時Baal Saphon(現在のバアル)と呼ばれていたそうです。
タヴィラは、フェニキア人にとって、西の果ての重要な港町だったのですね。

フェニキアは、貝紫という、鮮やかな青色の染料でも有名。
タヴィラの青のドアや、咲き乱れる紫の朝顔など、
なにかとフェニキアに結びつけたくなってしまいます。



My record ・・・次の旅のために・・・ 


  撮影場所は、ローマ人の橋 by Google Map
  ポルトガルの首都リスボンから、300㎞(2時間弱)
  Ayamonte Parador
  (advice) 町の中心を流れるジラオン川に、しっかりとした橋がかかったのは
   12世紀。ムーア人(イスラム)の時代。
   それまでは、橋の両岸はあまり交流はなかったようです。
   7つのアーチからなる橋は、ローマ橋と呼ばれ、今でも町の観光名所のひとつ。

   首都リスボンから、高速E1を南下、赤土にコルクの林が目の前に広がる土地です。
   この日、セビーリャで宿泊を予定していましたが、
   旅も半ば、
   少しゆっくりしたくて、途中のアヤモンテのパラドールに変更しました。
   アヤモンテのパラドールは、ファミリー向けの保養所のようで料金も安め。
   目の前に広がる幅の広い川はとても気持ちよく、
   夕食は、海の幸はもちろん、川の上流のイベリコハムの生ハムにも舌鼓。
   この川(ミーニョ川 Río Miño)は、スペインとポルトガルの国境。


#293 世界最大級のステンドグラス レオンの大聖堂

2016-10-19 |   イベリア半島


2003年9月撮影 

#293 Catedral de León ES-- 


中世、スペイン北部には、レオン王国がありました。
王国の首都レオンには、王国の歴代の霊廟があります。
そして、レオンは、サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路で、カトリック教会の大聖堂があります。
この大聖堂は、13世紀の初めには既に建設が始まっており、完成は15世紀。

スペイン南部のアンダルシア地方では、まっすぐ空に向かって聳える直方体の
大聖堂がイメージされますが、
スペイン北部の大聖堂、レオンの大聖堂も、フランス北部のアミアンやランスのゴシック様式の
大聖堂と非常によく似ていています。
外観は無骨ですが、聖堂内部は、ステンドグラスで天井付近を埋めつくされ、
色々な方向から光が差し込み、躍動感あふれる空間が広がっています。



My record ・・・次の旅のために・・・ 

  撮影場所は、レオン大聖堂 by Google Map
  日本からパリ経由マドリッド空港

  空港でレンタカーを借り、セゴビア他(宿泊・観光)経由、レオンへ350㎞(3時間)

  Hotel Sercotel Alfonso V
  (advice) レオンは、大聖堂を中心に栄えてきた、日本でいえば門前町のような風情。
   また、サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼に向かう人も多く、
   訪問者、観光客にとても温かい町です。 
   ロマネスクのサンイシドロ寺院や、アントニオガウディの若いころの作品など、
   大聖堂以外も見どころがたくさんあります。
   陽気なスペインというイメージではなく、落ち着いた雰囲気の、静かな町です。 


#279 天に向かう8本の尖塔、サグラダファミリア

2016-10-05 |   イベリア半島



2011年6月撮影 旅の足跡(写真)

規模も装飾も中世の大聖堂に匹敵するガウディの聖家族贖罪教会は、
急ぐ必要はない、とばかりに、ゆっくりと作業が続けられている。
世界の聖地 BEST500 コンパクト版


ジル・アンダーソン
日経ナショナルジオグラフィック社
2010-09-30



#279 -- Sagrada Família, Works of Antoni Gaudí Barcelona, ES

バルセロナ随一の、いや、カタルーニャ地方のシンボル、
アントニオ・ガウディデザインの聖家族教会。
1882年に建設の始まったこの教会は、300年後の完成をめざして
今も工事が進められています。
当初より予定が早まり、ガウディの没後100周年目の
2026年に完成されるとのこと。

幾何学模様や動物、植物のデザインがあちこちに見られ、
建物はなんだか曲線的で、壁もでこぼこ、ごたごたした装飾で
埋めつくされているので、とらえどころのない広い宇宙を感じさせます。

大聖堂の正面(南側)は、「栄光」、
東側の門は「キリスト生誕」、西側の門は「キリスト受難」
じっくりと見ると、それぞれのテーマに関連するモチーフが描かれています。

My record ・・・次の旅のために・・・ 

  撮影場所は、 by Google Map
  日本からフランクフルト経由バルセロナへ
  ●約1時間
  ●
  (advice) 大聖堂のすぐそばに地下鉄の駅があるので、
   観光はとても便利。
   夜もライトアップされているので、朝、昼、夜と何度行っても
   違う雰囲気を楽しむことができます。
   教会内も見学可能。 リフトで高層階へ登ると、建物の内外を
   眺めることができ、必見! 


#265 星降る野、サンティアゴ・デ・コンポステーラ

2016-09-21 |   イベリア半島


2003年9月撮影

ヤコブの遺骸を祀る大聖堂への巡礼は、1200年近い伝統がある。ヨーロッパ各地から大聖堂へ、何本もの道が伸びている。(略)巡礼の最終目的地サンティアゴ・デ・コンポステーラには、オプラドリロ広場を見下ろすようにバロック式の大聖堂がそびえている。(p265)
世界の聖地 BEST500 コンパクト版
ジル・アンダーソン
日経ナショナルジオグラフィック社
2010-09-30


#265 Santiago de Compostela ES

スペイン語で「サンティアゴ(Santiago)」とは、聖ヤコブのこと。
Wikipediaによると、
聖ヤコブは、ガリラヤ湖の漁師で、弟のヨハネと共にイエス・キリストに従いましいた。
ヒスパニアにおいて布教活動を行い、エルサレムに帰還後、
ヘロデ・アグリッパ1世によって断首され十二使徒のうち最後の殉教者となりました。
その遺体を弟子2人が石の船に乗せ海を果てしなくさまよった末に、この辺りに辿り着き、
埋葬したのが紀元1世紀半のこと。これが聖地の起源であるといわれています。
そうして9世紀に、星に導かれた羊飼いによって、この墓が再発見されたのだそうです。

ラテン語「Campus stellae」は「星の野」
ヤコブのシンボルは、ほたて貝。 巡礼路には「ほたて貝」があふれていました。



My record ・・・次の旅のために・・・ 

  撮影場所は、サンティアゴ・デ・コンポステーラ by Google Map
  日本からパリ経由マドリッド空港
  空港でレンタカーを借り、レオンを経てさらに330㎞(3時間強)
  Parador De Cambados
  (advice) 大聖堂の前の広場は、パラドールと博物館に囲まれています。
 サンティアゴ・デ・コンポステーラの町は、この広場を中心に、
 まわりにレストランやお土産屋さんが集まっています。
 
 この町で宿泊してもよいでしょうが、町中の道は狭く、レンタカーはちょっと大変なので、
 もう少し足を延ばして、ガリシア海まで出ました。


#251 エトランゼ、エルグレコが眠る地 トレド

2016-09-07 |   イベリア半島

2010年12月撮影

#251 Toledo Castilla-La Mancha ES-- 

Creta le dio la vida, y los pinceles
Toledo mejor patria,
donde empieza a lograr con la muerte eternidades
by Hortensio Félix Paravicino a 17th-century Spanish preacher and poet 
 
クレタは、グレコに、生と絵筆を授け、
トレドは、死によってグレコの永遠の祖国となる。
 



スペイン中部の古都、トレドは、タホ川が大きく湾曲した部分にある町。

古くはローマ帝国の領地、6世紀には西ゴート王国の首都となり、
中世はイスラム支配、レコンキスタを経て、カスティーリャ王国の都となり、
長きに渡って、イスラム教のムデハル、ユダヤ教のセファルディム、
キリスト教のバロックなど
さまざまな文化が混ざり合って、コスモポリタンな雰囲気が漂っています。

トレドは、クレタ島生まれのギリシャ人画家、エル・グレコ(1541-1614年)が
後年を過ごした町。
彼は、宗教関係者などから多くの制作の依頼を受けていたにも関わらず
あまり評価されず、生前は大変、不遇だったようです。

私は、「エルグレコといえば、宗教画、ありふれたテーマ、
堅苦しく暗い絵」と、勝手にイメージを作ってしまっていましたが、
目の前で絵を見ると、奇抜な構図に圧倒され、
とても躍動的、また、前衛的で、
全くの誤解であったことに気づきました。
 
トレドにある、『聖衣剥奪』や『オルガス伯の埋葬
トレドでは見れないのだけれど、『トレド風景』(NYのメトロポリタン美術館にある)
は、青の時代のピカソや、近代のシャガールにも通じるものがあり、
不思議と惹きつけられました。


My record ・・・次の旅のために・・・ 

  撮影場所は、タホ川の対岸の展望台 by Google Map
  日本からフランクフルト経由マドリッド
  マドリッドから70㎞(1時間)
  Hotel Alfonso VI
  (advice) 日本ではめったに美術館に足を運ぶことがなく、
   「趣味は絵画の鑑賞です」などと決して言えない私ですが、
   旅先だと、自然に絵を受け入れ、素直に感動し、
   1枚の絵の前で、我を忘れて見入ってしまうという経験が何度かあります。
   写真やテレビの映像とは異なり、
   本物の大きさや、迫力に圧倒されるものです。
   こんな発見や感動も、旅の醍醐味!