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旅のお誘い ~今日の一枚~ redchilipadi

思い出の写真とともに旅の足跡をプレイバック。
撮影場所のGoogle Mapを見てたら、きっと行きたくなります!

#298 オリンポスの山の麓の奇岩群 メテオラの修道院巡り

2016-10-24 |   バルカン半島


2007年12月撮影

カランバカの町を見下ろす険しい砂岩の頂きに、
9世紀に造られた東方正教会の修道院が6つ立ち、今でも修道士や修道女が暮らす。
メテオラとは「宙に浮かぶ」という意味で、かつては縄梯子がかけられていた。
創始者のアサナシオスは、1羽のワシによって運ばれたという伝説がある。(p304)

 

一生に一度だけの旅 GRANDE 極上の世界旅行 新装版
マーク・ベイカーほか
日経ナショナルジオグラフィック社
2014-09-11



#029 Μετέωρα, Thessaly GR --

メテオラというと、「宙に浮かぶ修道院」がクローズアップされがちですが、
「(修道院のある)オリンポスの山々の雄大さ」がお薦めの絶景です。

晩秋、積雪にはまだ早く、色づいた木々の葉っぱが少し残っている頃、
テッサリア地方独特の奇岩群に目をうばわれ、
ゼウスや女神ヘラの住むギリシャ神話の12神がすむオリンポスの山を仰ぎ見る。

このあたりは、平野部からいきなり3000m近い山々が立ち上がっているので、
ダイナミックで、スケールの大きい眺めを撮ることができます。
しかも、その景色の中、信じられないような場所に修道院が見え隠れし、
修道士のストイックな暮らしぶりや厳しい修行をきくと、
異次元の世界に来たなのだな、という感慨が深まり、旅情が増します。



My record

  撮影場所は、メテオラの修道院巡りの途中のビューポイント by Google Map
  日本からミュンヘン経由でアテネへ。
  空港からレンタカーを借りてそのままギリシャ北部へ。
  Divani Meteora Hotel
  (advice) アテネからカランバカまで地図でしっかりと下調べをすませ、
   高速道路で3時間。単純で迷いようのないルートのはずが、
   分岐でうっかり間違ってしまい、しかも地図では読み切れなかった高低差が予想以上に大きく、
   結局、2倍近く時間がかかってしまいました。
   12月、日が暮れるのは早く、日没後は思ったより暗くて、ホテルまで辿り着くまで苦労しました。
   アテネに到着した日は無理して移動しない方が良かった、と反省。


#235 イコンとモザイクが美しいオーソドキシー オシオス・ルーカス

2016-08-22 |   バルカン半島


2007年12月撮影

#235 Hosios Loukas Central Greece Region GR

アテネから、中央ギリシャ、コリントコス湾の北側を西へ進むと、
石灰岩でできた山々が目立ちはじめ、オリーブの木が山肌にへばりつく
荒々しい景色に変わりはじめます。
ギリシャ神話で、多くのニンフやミューズ(女神たち)が住むというパルナッソス山と、
自分の美貌を愛したナルキッソス、彼が覗いたという伝説の泉のあるヘリコン山、
その山脈の中に、ひっそりとオシオス・ルーカス修道院があります。

ルーカスは、10世紀後半にこの地で隠遁した予言者。
彼の墓の上に建てられたオシオス・ルーカス修道院には、多くの巡礼者が訪れたのだそうです。

私が訪れた日は朝からずっと小雨模様。
車を降りて、長い一本道をゆっくりと下りながら入り口を目指しました。
境内は、観光客はもちろん、修道士の姿も見えずひっそり。
今日は閉館か?と心配になるほど。
猫の視線の先に、聖堂の入り口があり、番人のおじさんが座っていました。

建物は、ギリシャ正教会の中央聖堂とマリア聖堂(バナギア聖堂)が並んでいて、
どちらもビザンチン様式。
建物内部や天井には、11~16世紀頃のモザイクやフレスコ画、イコンが描かかれています。
暗く、飾り気のない質素な堂内なのだけれど、
ほの暗い灯りに照らされた頭上は、金色に輝き、
キリスト、マリア様、天使、使徒など、頭上から幾人もの聖人が見守ります。



My record ・・・次の旅のために・・・ 

  撮影場所は、 オシオス・ルーカス修道院 by Google Map
  日本からウィーン経由でアテネへ
  アテネでレンタカーを借り、デルフォイへ向かう途中。 アテネから170㎞(2時間弱)
  Delphi Palace Hotel
  (advice) ビザンチン様式、モザイクやイコンの美しい修道院は、
   オシオス・ルーカス修道院とアテネ近郊のダフネ修道院と、ヒオス島のネア モニ修道院群
   の3つまとめて世界遺産に登録されています。正教(オーソドキシー)の教会で、
   聖人のイメージは、ややもすると描き方が稚拙で、表情が硬く、飾り気もなく、
   それゆえ、異次元というか、より神秘なを雰囲気を感じます。


#179 獅子の門とアガメムノン ミケーネ文明

2016-06-27 |   バルカン半島


2007年12月撮影

#179 Mykenes, Pelopónnisos GR

トロイ戦争、アガメムノン、シュリーマン、スパルタ・・・
誰もが、一度は耳にしたことがある言葉ではないでしょうか。
ギリシャ神話の時代、トロイとスパルタの戦いについての話で、
映画「トロイ」を覚えている人なら、トロイの王子パリス(オーランド・ブルーム)と
スパルタの王妃ヘレン、勇者アキレス(ブラッド・ピット)などが思い浮かぶかもしれません。

この神話は、神々の争いごとに巻き込まれたトロイの王子パリスが
スパルタ王の妻であるヘレンを奪い、
ヘレンを奪い返すため、スパルタ王と、その兄ミケーネ王アガメムノンが
トロイに攻め込んだ、というストーリーです。
この戦争は、アガメムノンが送った「トロイの木馬」でギリシャ軍の勝利に終わります。

神話とされていたこの話は、1872年、シュリーマンの発掘によって実在が確認され、
トロイやミケーネに古代ギリシャ以前の文明があったとの発見につながりました。
ちなみにシュリーマンが発掘した、アガメムノンの黄金のデスマスクは、アテネの
国立考古学博物館にあります。(信憑性については賛否両論あるそうですけど)

現在、ミケーネは世界遺産に登録され、この写真のライオンの門をくぐり、
遺跡めぐりができます。 紀元前1450年頃の遺跡は、
想像たくましく観ることが求められます。



My record ・・・次の旅のために・・・

  撮影場所は、ミケーネ遺跡 by Google Map
  日本からウィーン経由でアテネへ
  アテネからコリントス経由ミケーネ遺跡まで150㎞(1時間半)by レンタカー
  amphitryon@Nafplio
  (advice) ミケーネだけではなく、エピダウロス、コリントス、ナフプリオンと
   いったミケーネ周辺の小さな町も、見どころがたくさんあります。
   エピダウロスはローマの円形劇場、コリントスは運河、両側に絶壁がせまる運河を大きな船が
   通るのが見れます。
   今回宿泊したナフプリオンは、海に面したリゾートで、ゆっくりと旅の疲れを回復。
   ナフプリオンは観光地なので、ギリシャ料理もオーダーしやすく、リーゾナブルでした。


#144 トラキアの水の豊富なリラ山

2016-05-23 |   バルカン半島


2002年6月撮影

#144 Рилски манастир Област Кюстендил BR

ブルガリアの南西部に横たわるリラ山脈は、バルカン半島で最も高い山脈で、
最も高い山はMusalaで2925mですが、2000mを超える峰が40も続きます。
リラの名前は、トラキア語で、「水の豊富な山」という意味。

リラの僧院のあるキュステンディル州(Kyustendil)は、セルビアとマケドニアに
国教を接する州。 多くの泉が湧き、温泉療養で有名な地。

写真は、リラの僧院の入り口。
豊かな雪解け水が音を立てて橋の下を流れていました。

近所の子供たちが遊んでいる日常のシーンですが、
私の中では、とてもブルガリアを思い出させる写真です。

新緑の季節、陽が差し込んでいますが、深い谷の中、
意外と空気は冷たいのです。

このゲートの先の僧院には、修行僧が今でもたくさん暮らしています。
修道院の建物は紅白のストライプ模様、結構派手なのですが、
ストイックな雰囲気は、この静謐な山の空気が醸し出しているにちがいありません。



My record ・・・次の旅のために・・・ 

  撮影場所は、 by Google Map
  ブルガリアの首都ソフィアから100㎞強、約3時間の道のり(当時は)
  Sofia Hotel Balkan, a Luxury Collection Hotel
  Sofia Hotel Balkan a Luxury Collection Hotel
  (advice) この写真は、是非クリックして拡大して見てください。
   なんだか心落ち着く景色。 
   リラの僧院は、内部に立ち入れないところも多く、短い時間で十分に見学できてしまいますが、
   次に行くなら、多少の不便は覚悟の上、僧院に、あるいは僧院の近くに泊まり、
   夕暮れや夜ふけ、あるいは早朝の僧院を体験、垣間見てみたいです。
   最後の日帰り観光客がバスで帰ったあと、「修道院」の違う姿を見せるに違いありません。


#116 女神アテネと6人の少女 丘の上のアクロポリス

2016-04-25 |   バルカン半島


2007年12月撮影

土ぼこりの舞う歩道に、渋滞する狭い車道。
アテネの街を見下ろすようにアクロポリスの丘がそびえ、
その上にたたずむパルテノン神殿。
女神アテナの神殿は、ギリシャの首都のつかのまの喧騒を穏やかに見守りながら、
悠久の時を刻んできた。(p226)

 

いつかは行きたい 一生に一度だけの旅BEST500コンパクト版
イアン・アレクサンダーほか
日経ナショナルジオグラフィック社
2009-12-10



#116 Acropolis Athens Attica GR --

ギリシャの首都アテネは、3000年以上の歴史を持つ町。アテネの町の名の由来は、
女神アテナに由来していますが、Wikipedia(抜粋)によると、
「アテナとポセイドンが、自分を町の守護神にするよう要求、
町にふさわしい贈り物をした方を守護神にすることになった。
ポセイドンはトライデントで地面を突き「塩水の泉」を創造した。
(トライデントとは、三又の矛で、海軍の力の象徴)
アテナは平和と繁栄の象徴である「オリーブの枝」を創造した。
国民はオリーブを選び、こうして町はアテナを守護神とするとともに町の名にした。」とのこと。

アテネでもうひとりの有名な女性は、エレクテイオン神殿の柱の少女です。
エレクテイオン神殿には、南側に「少女の玄関 (Porch of the Maidens)」があり、
6体の少女の姿の柱像(カリアティード)が屋根を支えています。
アテネといえば、パルテノン神殿が有名ですが、見て記憶に残っているのは、
エレクテイオン(神殿)の方かもしれません。
6体の少女は一体何者なのでしょう。



My record ・・・次の旅のために・・・

  撮影場所は、シンタグマ広場からミトロポレオス通り。大聖堂前辺り by Google Map
  日本からウィーンへ経由アテネ
  アテネの空港でレンタカーを借りる。アテネ市内まで35㎞(40分)
   メトロもあるみたい。
  Magna Grecia Boutique Hotel
  (advice) アテネの市内、シンタグマ広場辺りは道が狭く、一方通行も多く、
   複雑なのでレンタカーで市内入りは避けたいところです。   
   地図で見ると、市内中心部、シンタグマ広場辺りから、パルテノン神殿やアクロポリスはとても
   近いようにみえるのですが、写真で一目瞭然ですが、両者は立ちはだかる断崖絶壁の上にあり
   決して気軽に行けるところではありません。そもそもアクロポリスは「高い丘の上の都市」という意味
   なのだそうです。
   滞在時間が短い旅程の場合、いつもなら半日ツアーとか事前予約しているのですが、今回は失念。
   結局、遠巻きに丘を見上げながら、いつまでも市内をうろうろしているだけで、ついに、気力も失せ、
   パルテノンの丘にも、リカビトスの丘にも行けずじまいでした。 とても後悔、いつかリベンジを。


#088 ラベンダーの畑に酔う ブルガリア南部

2016-03-28 |   バルカン半島


2002年6月撮影

#088 Казанлък Oblast Stara Zagora BR

ブルガリアは黒海に面したバルカン半島の国。ルーマニアとの国境線はドナウ川。
紀元前4000年前、精巧な金・銀製品を使用していたトラキア人が住んでいた地。

ブルガリアの北部には、ドナウ川に沿うようにバルカン山脈が横たわっています。
さらに平行してもうひとつ山脈があり、その間は下バルカン渓谷 と呼ばれています。
その渓谷にあるのがバラの谷。

日本人にとって、ブルガリアといえばヨーグルトぐらいしか思い浮かばないかもしれません。
でも、香水やアロマ好きなら、ブルガリアン・ローズを知らない人はいないでしょう!

バラの谷はカザンラク渓谷の別名。カザンラクのローズエッセンスは世界中に愛され、
有名ブランドの香水にも使われています。バラの花のシーズンは5月から6月。
この時期にバラ祭りも行われるそうで、町中が良い香りで包まれるのだろうな~
と想像しただけでうっとり。

上の写真はラベンダー畑。一面真っ赤なポピーの畑もありました。



My record ・・・次の旅のために・・・

  撮影場所は、 カザンラクから首都ソフィアへ向かう途中 by Google Map
  ルーマニアとブルガリアの国境ルセからカザンラク辺りまで 200km(3時間弱)
   カザンラク辺りからブルガリアの首都ソフィアまで 200km(3時間)
  Sofia Hotel Balkan a Luxury Collection Hotel
  (advice) 今回はルーマニアから鉄道でブルガリアに入り、首都ソフィアを経由して
   イスタンブールへ。鉄道でバルカン半島を縦断。
   5月から6月にかけてはバラのシーズン。 なのですが、「辺り一面バラ」という写真は
   なかなか難しいです。
   香水用のバラは香りは強いのですが、鑑賞用のバラとは異なり、花が圧倒的に小さい。
   しかも、畑のバラの花は早朝に摘み取られ出荷されます。
   日中、バラの畑の横を通ると、緑の葉っぱが目立ち、よく見ると小さな花が点在している、
   という感じです。
   日本でも、ソメイヨシノは花満開が終わってから葉っぱが出てくるので、綺麗な写真が撮れますが、
   他の種の桜の場合、花と葉っぱが同時期で、見た目にあまり美しくない、というのに似ています。

   ラベンダー畑で不思議な体験をしました。 車から降りたらラベンダーのすごい香り。
   理由はわからないのですが、匂いとほぼ同時に耳鳴りがしました。 最初は蜜蜂か何かの羽音かと
   思ったくらいです。 耳鳴りはすぐに止みました。 鼻と耳って感覚器官として近いのかも!?    


#053 パルナッソス山のお告げの場 デルフィー

2016-02-22 |   バルカン半島


2007年12月撮影

#060 Delphoi Central Greece GR

この古代遺跡は、パルナッソスの山の麓にあります。
神々が住むというパルナッソス山は標高2500m、石灰岩の山です。
古代ギリシャ時代、ここにアポロンの神殿があり、巫女がいて神託が下されていました。
吉兆の占いもされていたそうです。

眼下には、コリンティアコス湾が見渡せ、
私が訪れた日も空いっぱいに大きな虹がかかっていました。

山の重なりが複雑で、不思議な風が頭の上を右へ左へ吹いていました。
何か気配を感じる、神聖な場所です。

My record ・・・次の旅のために・・・

  撮影場所は、デルフォイの古代遺跡 by Google Map
  日本からウィーン経由でアテネへ
  アテネでレンタカーを借り、観光地をまわりながらデルフォイへ。 アテネから200㎞(2時間)
  Delphi Palace Hotel
   部屋のテラスからコリントコス湾が一望できます。部屋は山の中腹にあり海までかなり距離がありますが、
   遥か眼下の町まで、さえぎるものなく、雄大な景色が目の前に広がります。
  (advice) 日没の時間帯の遺跡は、人も少なく独特の雰囲気が漂っています。
   モニュメントに西陽が反射し、地面に長い影を落とす。 きっとお気に入りの一枚が撮れます。


#025 ピリン山脈の仙人の森 リラの僧院

2016-01-25 |   バルカン半島


2002年6月撮影

自然豊かなブルガリア西部の険しい山間に、かつてこの国で
中心的な役割を果たした隠れ家が潜んでいる。
要塞のような城壁に囲まれた、色鮮やかなアーチが連なる狭廊と、絵画や木彫りの宝庫。
リラ修道院はその歴史の大半において、砦であり、美術品の保管所であるとともに、
修道士の隠れ家であり、
ブルガリアの人々の民族意識を育む揺籃の地でもあった。(p286)

 

一生に一度だけの旅 GRANDE 極上の世界旅行 新装版
マーク・ベイカーほか
日経ナショナルジオグラフィック社
2014-09-11



#025 Monastery of Saint Ivan of Rila BG

リラの僧院は、標高1000mを超える高地にあるブルガリアン・オーソドキシー(正教)の修道院。
10世紀、ブルガリアの聖人イヴァンは、人里離れたピリン山脈の洞穴で
修行、隠遁生活を送っていました。
遠路はるばる彼の教えを受けようと訪れた弟子たちのために、この僧院が創建されたのだそうです。

リラの僧院のトレードマークの鮮やかな赤と白の漆喰の壁は、
青いピリン山脈、緑深い森の中のオアシスのよう。その場所だけとても華やかなのです。
聖なる場所、修行の場には違いありませんが、
修道士たちは、苦行ではなく、静かな祈りのもと心穏やかに暮らしているに違いない、と
見学者も安らかな気持ちにさせてくれます。

My record ・・・次の旅のために・・・

  撮影場所は、リラの僧院の境内 by Google Map
  ブルガリアの首都ソフィアから100㎞強、約3時間の道のり
  Sofia Hotel Balkan, a Luxury Collection Hotel
   急がない旅なのであれば、僧院のゲストハウスに空室がないか聞いてみるとよいでしょう。
   修道士たちの朝の生活が垣間見れ、或いは体験でき、忘れがたい思い出になることでしょう。
  (advice) 首都ソフィアからピリン山脈の懐のリラまでの途中、
   見渡す限り一面の、花畑や果樹園のそばを通り抜けます。
   車を停めて深呼吸してみると、なんともいえない幸福感!
   ほんのりと甘い香り、ミツバチのかすかな羽音が、さわやかな風とともに流れてきます。