銀のつぶ

■石の上にも三年目。

フィクション

2005年08月31日 | 真・銀つぶ
今日、
かえるを殺してしまった。
事故などではない、故意的に殺したのだ。

バイクで通勤している私は、いつものようにバイクを走らせ、帰宅途中だった。

天竜川の堤防を法定速度の二割り増しぐらいで走る。
涼しくなったとはいえ、まだまだバイクは気持ちいい。

ご機嫌で走っていると目の前5メートル先に急にカエルが飛び出してきた。

このスピードでカエルをかばい、ハンドルを切れば転倒は免れない。
転倒すれば、ここは直線の一斜線、後続車に引かれ内臓破裂で死に到る。
まだ死にたくはない。
しかしこのまま行けば確実にカエルをひき殺す・・・・

走っている地点からカエルのいる地点まで1秒とかからない。
そのわずかな時間にさまざまな思考が頭を巡り、はじき出した答えが、
ひいちゃえ。
そう、自分とカエルを両てんびんにかけ、結果自分を取ったのだ。
言い方を変えれば、カエルを意図的にひき殺したことになる。

消えぬ十字架を一生背負って生きていくことにする。



と、最初のタイトルのようにこの話はフィクションである。
当然カエルもひき殺してはいない。

では何故このような話をするのか?

先日選挙絡みのニュースを見ていると、私と同い年の男が出馬していた。
流暢なしゃべり口で街角演説をしていた。

これに刺激を受けてしまった私は、自分も出馬しなければという衝動に駆られてしまった。

そこで自己分析をしてみたのだ。

人間の本性と言うものはここぞと言う時に現れる。
ほんの一瞬の判断がその人の本章をあらわにするのだ。

そこで、一瞬の判断を要するシチュエーションを考え
そして、自分をシュミレートしてみたのだ。

それが上述のくだりである。

私はカエルを見殺しにするという結果を導き出した。

シュミレートとはいえカエル一匹助けられなくて何が国民のための政治か?

このような判断を下す人間は政治を行ってはならない。

と言うことで当分、出馬の意向は無い。

選挙は口だけでなく倫理観と実行力のある人間に投票しよう。










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