世の中に馬鹿というものはいるもので、
私の大学時代、その行動、言動から
我々の伝説にまで上り詰めた人物がいます。
そいつの名は「おかめ」。
私も類まれなる馬鹿ですが、
私の場合は計算されつくされた馬鹿です。
しかし彼の場合は本物の馬鹿です。
卒業して数年、風化しそうな彼の数々の伝説を記録したいと思います。
「おかめ伝説 EPISODEⅠ」
彼とは大学一年の時以来のツレです。
顔はカエルがつぶれたような感じ。
どこで買ってきたの?と言うようなちょい悪サングラスを愛用し
片田舎のヤンキー丸出しの逝けメンです。
しかもそれをカッコいいと自分で思ってやってるあたりが致命的。
そんなおかめ。
本当にいいやつなんですよ。
ただいかんせんこの人相当のビッグマウスでしてね。
言ってることとやってることは成り立ってないんですけど
おかめ=ビッグマウス
の方程式は成り立ってしまうほどなんです。
そんな彼ですが私と「陸ッぱり魂」に出てくるM氏とは
ちょくちょく遊んでました。
その日も三人で釣りに行こうということになってたんです。
しかしM氏はあまり乗り気でない。
今でこそ狂ったように釣行に出かけるM氏、
この頃は釣りをほとんどやったことが無かったんですね。
「ホントにおもしろいの?」といかにも不満げに聞いてきます。
「面白いから一回やってみろ」と私が答えれば
「俺やり方しらないぞ?」と反論してきます。
そしておかめが言います。
「俺小さい頃から釣りやってたから、
釣りの事なら大抵わかるぞ。
釣り博士と呼んでくれ。」と。
なるほど頼もしい限りです。
当時、今ほどではないにしろ私も釣りの知識はそこそこありました。
まぁしかしせっかくこう言ってくれてる訳ですから
そこは彼の顔を立ててM氏の面倒は任せることにしました。
そして三人で夜釣りに行く事になったんです。
釣り場はテトラポットなどが立ち並ぶ場所。
そこで黒鯛やらセイゴやらを狙おうと言う魂胆です。
まぁテトラポットが密集してる場所ですから、
当然障害物が多いわけですね。
海の中然りです。
基本的に釣りと言うのは釣り場に合わせて、
釣る魚にあわせて仕掛けを換えていくのがセオリーです。
当然ここは障害物が多いですから、
極力引っかからないよな仕掛けを作るのがベストです。
私は軽めのおもりに、針をつけただけのシンプルな仕掛けで望みました。
そして自称釣り博士のおかめさんの仕掛けはと言うと、
やはりおもりに針をつけたシンプルなものでした。
文で説明するとほぼ同じ仕掛けを作ったかに聞こえるでしょう。
でもね彼の使ったおもりは、
まぁ見ていただければわかると思います。
普通のおもりではありませんね?
これは「ジェット天秤」と言うもので
文字通りジェットのごとく飛んでいきます。
見ての通り弾丸のような形状をしており
空気抵抗を受けにくいため、主に遠投用、
遠くへ飛ばすためのおもりとして使われています。
浜などでのキスつりに良く使われますね。
間違ってもテトラポットじゃ使いません。
そんなおもりをこの局面でチョイスしたおかめ。
障害物密集地帯でジェット天秤使う事自体すでに天文学的馬鹿なんですが、
まぁここから遠投してなにかを狙うんだろうな?と思っていました。
なにせおかめは自分で釣り博士を自負している男です。
私の知らない釣り方を知っているのだろうと。
当時ホントに思ってましたから私も救えません。
当然M氏の仕掛けも同じくこのジェット天秤をつけられていました。
そして次の瞬間本当に今でも色あせずに鮮明に目にこびりついています。
衝撃の映像でした。
遠投するかと思われていた仕掛けを、
テトラポット障害物地帯に
これ見よがしに投げ入れたんです。
まったくありえない光景ですね。
ホントに馬鹿かと。
本物のアフォかと。
こいつは魚を釣る気がないだろうと。
ハナから地球を釣る気なんだろうと。
もう見てわかるじゃないですか。
明らかに引っかかる気満々な形したおもり使ってるんですよ?
それをこの障害物地帯で使ったらどうなるかなんて
ちょっと考えれば小学生でもわかりそうなもんですし、
増えるワカメちゃんを
水に浸したら、ワカメが増える
のと同じぐらい明らかです。
それを堂々とやりやがりました。この馬鹿は。
この時点でもう彼は
コリン星の住人だと言うことが
確定しました。
なんちゃってヤンキー口先男おかめの誕生の瞬間です。
自分のことを釣り博士とまで言っておきながらこの有様。
なんですか?
君の言っている博士と言うのは
最近流行の80分しか記憶の持たない
博士のことですか?
こんなんじゃ魚など釣れっこありません。
釣れて地球です。
かわいそうなのでM氏の仕掛けを私と同じものに変えてあげました。
魚釣りには「時合い」というものがあります。
潮の関係で釣れる時間帯が限られてるんです。
その時間を的確に攻めた私とM氏、二人とも釣果を上げました。
M氏に至っては見事に30cmのセイゴを釣り上げました。
これに味を占めたM氏は釣りキチの道へ身を落とすことになるのですが。
そんな絶好の時合いの時に釣り博士はというと、
電話してました。
まったくもってあり得ない馬鹿です。
地球釣り用の仕掛けをこしらえ、
肝心な時合いを電話で暇つぶし。
さすが80分しか記憶がもたない博士です。
どうやら魚の釣り方も忘れてしまったようです。
自分のことを釣り博士と、さも自分は釣りがうまいんだと
言っていたにもかかわらずこのていたらく。
言ってることとやってることが真逆です。
そのビッグマウスによってもたらされた驚愕の事件。
「ジェット天秤事件」として未だに語られています。
この日彼は魚は獲得できませんでしたが
呼び起こしてはいけない才能を開花させ、
使えない、口先男の代名詞、おかめの称号を獲得しました。
次回予告
荒ぶるカメも落ち着きを取り戻し、
一時は平穏を取り戻したかに見えた。
しかしヤツが再び復活し我々の前に現れる。。
より強力になったビッグマウスになすすべを失う仲間たち。。
舞台は四年後、あの惨劇が再び繰り返される・・・
おかめ伝説 EPISODEⅡ
Coming Soon・・・
私の大学時代、その行動、言動から
我々の伝説にまで上り詰めた人物がいます。
そいつの名は「おかめ」。
私も類まれなる馬鹿ですが、
私の場合は計算されつくされた馬鹿です。
しかし彼の場合は本物の馬鹿です。
卒業して数年、風化しそうな彼の数々の伝説を記録したいと思います。
「おかめ伝説 EPISODEⅠ」
彼とは大学一年の時以来のツレです。
顔はカエルがつぶれたような感じ。
どこで買ってきたの?と言うようなちょい悪サングラスを愛用し
片田舎のヤンキー丸出しの逝けメンです。
しかもそれをカッコいいと自分で思ってやってるあたりが致命的。
そんなおかめ。
本当にいいやつなんですよ。
ただいかんせんこの人相当のビッグマウスでしてね。
言ってることとやってることは成り立ってないんですけど
おかめ=ビッグマウス
の方程式は成り立ってしまうほどなんです。
そんな彼ですが私と「陸ッぱり魂」に出てくるM氏とは
ちょくちょく遊んでました。
その日も三人で釣りに行こうということになってたんです。
しかしM氏はあまり乗り気でない。
今でこそ狂ったように釣行に出かけるM氏、
この頃は釣りをほとんどやったことが無かったんですね。
「ホントにおもしろいの?」といかにも不満げに聞いてきます。
「面白いから一回やってみろ」と私が答えれば
「俺やり方しらないぞ?」と反論してきます。
そしておかめが言います。
「俺小さい頃から釣りやってたから、
釣りの事なら大抵わかるぞ。
釣り博士と呼んでくれ。」と。
なるほど頼もしい限りです。
当時、今ほどではないにしろ私も釣りの知識はそこそこありました。
まぁしかしせっかくこう言ってくれてる訳ですから
そこは彼の顔を立ててM氏の面倒は任せることにしました。
そして三人で夜釣りに行く事になったんです。
釣り場はテトラポットなどが立ち並ぶ場所。
そこで黒鯛やらセイゴやらを狙おうと言う魂胆です。
まぁテトラポットが密集してる場所ですから、
当然障害物が多いわけですね。
海の中然りです。
基本的に釣りと言うのは釣り場に合わせて、
釣る魚にあわせて仕掛けを換えていくのがセオリーです。
当然ここは障害物が多いですから、
極力引っかからないよな仕掛けを作るのがベストです。
私は軽めのおもりに、針をつけただけのシンプルな仕掛けで望みました。
そして自称釣り博士のおかめさんの仕掛けはと言うと、
やはりおもりに針をつけたシンプルなものでした。
文で説明するとほぼ同じ仕掛けを作ったかに聞こえるでしょう。
でもね彼の使ったおもりは、
まぁ見ていただければわかると思います。
普通のおもりではありませんね?
これは「ジェット天秤」と言うもので
文字通りジェットのごとく飛んでいきます。
見ての通り弾丸のような形状をしており
空気抵抗を受けにくいため、主に遠投用、
遠くへ飛ばすためのおもりとして使われています。
浜などでのキスつりに良く使われますね。
間違ってもテトラポットじゃ使いません。
そんなおもりをこの局面でチョイスしたおかめ。
障害物密集地帯でジェット天秤使う事自体すでに天文学的馬鹿なんですが、
まぁここから遠投してなにかを狙うんだろうな?と思っていました。
なにせおかめは自分で釣り博士を自負している男です。
私の知らない釣り方を知っているのだろうと。
当時ホントに思ってましたから私も救えません。
当然M氏の仕掛けも同じくこのジェット天秤をつけられていました。
そして次の瞬間本当に今でも色あせずに鮮明に目にこびりついています。
衝撃の映像でした。
遠投するかと思われていた仕掛けを、
テトラポット障害物地帯に
これ見よがしに投げ入れたんです。
まったくありえない光景ですね。
ホントに馬鹿かと。
本物のアフォかと。
こいつは魚を釣る気がないだろうと。
ハナから地球を釣る気なんだろうと。
もう見てわかるじゃないですか。
明らかに引っかかる気満々な形したおもり使ってるんですよ?
それをこの障害物地帯で使ったらどうなるかなんて
ちょっと考えれば小学生でもわかりそうなもんですし、
増えるワカメちゃんを
水に浸したら、ワカメが増える
のと同じぐらい明らかです。
それを堂々とやりやがりました。この馬鹿は。
この時点でもう彼は
コリン星の住人だと言うことが
確定しました。
なんちゃってヤンキー口先男おかめの誕生の瞬間です。
自分のことを釣り博士とまで言っておきながらこの有様。
なんですか?
君の言っている博士と言うのは
最近流行の80分しか記憶の持たない
博士のことですか?
こんなんじゃ魚など釣れっこありません。
釣れて地球です。
かわいそうなのでM氏の仕掛けを私と同じものに変えてあげました。
魚釣りには「時合い」というものがあります。
潮の関係で釣れる時間帯が限られてるんです。
その時間を的確に攻めた私とM氏、二人とも釣果を上げました。
M氏に至っては見事に30cmのセイゴを釣り上げました。
これに味を占めたM氏は釣りキチの道へ身を落とすことになるのですが。
そんな絶好の時合いの時に釣り博士はというと、
電話してました。
まったくもってあり得ない馬鹿です。
地球釣り用の仕掛けをこしらえ、
肝心な時合いを電話で暇つぶし。
さすが80分しか記憶がもたない博士です。
どうやら魚の釣り方も忘れてしまったようです。
自分のことを釣り博士と、さも自分は釣りがうまいんだと
言っていたにもかかわらずこのていたらく。
言ってることとやってることが真逆です。
そのビッグマウスによってもたらされた驚愕の事件。
「ジェット天秤事件」として未だに語られています。
この日彼は魚は獲得できませんでしたが
呼び起こしてはいけない才能を開花させ、
使えない、口先男の代名詞、おかめの称号を獲得しました。
次回予告
荒ぶるカメも落ち着きを取り戻し、
一時は平穏を取り戻したかに見えた。
しかしヤツが再び復活し我々の前に現れる。。
より強力になったビッグマウスになすすべを失う仲間たち。。
舞台は四年後、あの惨劇が再び繰り返される・・・
おかめ伝説 EPISODEⅡ
Coming Soon・・・