フィッシュストーリー☆新潟

釣りと映画と読書と家族の雑記です

フーガはユーガ

2020年06月29日 | 読書

伊坂幸太郎 著

 

 

 

常盤優我は仙台市のファミレスで一人の男に語り出す。

双子の弟・風我のこと、決して幸せでなかった子供時代のこと、そして、彼ら兄弟だけの特別な「アレ」のこと。

僕たちは双子で、僕たちは不運で、だけど僕たちは、手強い。

 

 

 

伊坂氏の物語はいつも悪いヤツは痛い目を見る、そう決まっている。

 

 

そして主人公はいつも正しくて、ちょっとだけ、悪い。

 

 

でも最後は救われるが、必ずしも完璧に救われるわけではない。

 

 

例えば、悪いヤツに罰を与えて、スッキリするが・・・・自分は死んだりもする。

 

 

 

さてこの物語であるが、まあまあこれまで通りの展開ではあるのだが、虐待、性被害、なんとも伊坂氏のそれらしくない、暗い塊が胸を占めてくるのである。

 

 

もちろん、そんなことをするやつは痛い目にあう・・・・・それはそれは酷いかたちで。。。。

 

 

ただし、個人的な思いではあるが、釣り合うほどの痛みなのか、どうなのか・・・・。

 

 

救いなのは、主人公のフーガとユーガはどこか飄々とし、達観した様な感情を受ける。

 

 

この辺がやはり、伊坂氏のらしさと巧さなんじゃないでしょうか。

 

 

始まりにらしさを感じなかったので、若干の不安はありましたが、読んでしまえばやはり伊坂節、流石です!

 

 

 

コメント
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