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フィッシュストーリー☆新潟

釣りと映画と読書と家族の雑記です

光媒の花

2015年11月09日 | 読書

道尾秀介 著

 

 

一匹の白い蝶がそっと見守るのは、光と影に満ちた人間の世界―。

認知症の母とひっそり暮らす男の、遠い夏の秘密。幼い兄妹が、小さな手で犯した闇夜の罪。心通わせた少女のため、少年が口にした淡い約束…。心の奥に押し込めた、冷たい哀しみの風景を、やがて暖かな光が包み込んでいく。すべてが繋がり合うような、儚くも美しい世界を描いた全6章の連作群像劇。

第23回山本周五郎賞受賞作。

 

 

心にゆっくり染み渡ってくるような、いい小説でした。

 

 

六編の物語が、ほんの少しずつだけど重なり合い干渉し合う面白さも見どころなんだけど、一つ一つの物語の完成度も素晴らしく読み応えがありました。

 

主人公それぞれが抱える罪や悔恨、過去や不安を時々姿を見せる白く美しい蝶や、どこにでもある草花が心を浄化してくれるような、そんな一冊の本でした。

 

道尾氏はやっぱりいい文書くよね

 

アイディアとかテクニックとかもあるんだろうけど、天性の巧さを感じます。

 

毎回、引き込まれちゃうよね

 

 

コメント
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