道尾秀介 著
添木田蓮と楓は事故で母を失い、継父と三人で暮らしている。溝田辰也と圭介の兄弟は、母に続いて父を亡くし、継母とささやかな生活を送る。
蓮は継父の殺害計画を立てた。あの男は、妹を酷い目に遭わせたから。
―そして、死は訪れた。降り続く雨が、四人の運命を浸してゆく。彼らのもとに暖かな光が射す日は到来するのか?大藪春彦賞受賞作。
9月に降りしきる台風後の長く続く雨が重い空気感を助長させるストーリーは、お見事としか言いようのない展開で繰り広げられていきます。
読み始めはちょっと嫌な感じ・・・・・・・いわゆる性的に弱者がいたぶられる内容かと思わせられる展開が嫌悪に感じましたが、巧みに読者の予想をどんどん裏切っていく手腕は舌を巻いてしまいますね
ミステリにしては登場人物が極端に少ないし、非常に分かりやすい内容になっているので、きっと読みやすい一冊だと思うので、気になる方は是非手にとって見てください。
個人的には、非常に勉強になる一冊でした。