たまには日常の出来事を。
最近、東京ー青森の移動のためのバスとか、飛行機とか、新幹線とか、主にネットがいまいち繋がらない所では、Kindleで読書してるのですが、
ハリーポッター熱再燃。
ハリー・ポッターと賢者の石 - Harry Potter and the Philosopher's Stone (ハリー・ポッターシリーズ) | |
Yuko Matsuoka | |
Pottermore from J.K. Rowling |
いい話だよねぇ。
ハリーポッターと言えば、ひたすら、ハリーがトラウマと対峙し続ける話なわけですが、その過程での恐怖感、無力感、怒り、恥、何度も何度もやりすぎたり揺れ動かされたり、そして勇気を持って立ち向かったり、一人ではないと気付いたり、周囲や過去にエンパワーされたり、取り戻して、失って、築いて…
サバイバーね!
ハリー、サバイブしてるね!!
と、思いながら、移動のときどころか、寝る前ベッドの中とかですらハリーポッター読んでます。
みなさんが好きな本は何ですか?
久しぶりに、サバイバーズブックガイドとか、出来たら面白いなぁ。
先に書いた #MeToo を諦めないという記事に続き、WeToo Japanが公開した動画についてを書いてみます。
ここに動画は張り付けません。なぜなら、その動画を見て私自身がとても精神的に不安定になったからです。つらくなったからです。
特に、“LGBTはSOGIハラというのを受けていて”という趣の、松中権さんの発言については涙が出てきました。
WeTooになったから、サバイバーを出さないでもいいことになったんだよね。LGBTは別枠で、LGBTという人たちも、SOGIハラがあるからMeToo応援してるんだよね。
SOGIとは、性的指向/性自認の英語の頭文字をとったもので、SOGIESC(性的指向、性自認、性表現、性的特徴)の一部、要は、LGBTのみならず、あらゆる人間の性の構成要素をしめしたもので、そうした各個人の性についてのハラスメントを指す言葉がSOGIハラなわけだけど、例えば性暴力というのを考えた時に、それがSOGI(誰が好きか、自分の性別を何と思っているか)への暴力だと言うことが出来ますか?私は、違うと思う。
例えば、SOGIを理由とした性暴力が起きた、というケースを考えてみましょう。
「レズビアン/ゲイだと言っているけど、男/女を知らないからそんなこと言ってるんだ」とレイプされたとしましょう。
「トランスとか言ってるけど、お前が女/男だと思い知らせてやる」と、レイプされたとしましょう。
これを「矯正レイプ」という言葉で示すことを、WHOを始めとした国際機関は反対し、「嫌悪を理由としたレイプ」というようにすべきだという発信を最近はしています。
もちろん「SOGIを理由とした」は検討はずれで、「嫌悪を理由とした」です。また、レイプを始めとする性暴力をハラスメントと言い換える必要性はありません。
LGBTはSOGIハラを受けているのではなく、ここで正しく言うのであれば、「LGBTも、性暴力被害にあっています」です。
LGBTIを取り巻く性暴力被害については、より慎重に考え発信する必要があります。
なぜなら、サバイバーたちが声をあげにくい、という土台を変えて行きたいということであるならば、まず、「より声をあげにくい人たちは誰か」を考えなければならないからです。
男性、LGBTたちが安心して性被害について相談出来る場所はどこだ?
警察に行って、男性、LGBTは差別されない?
陰茎主義の刑法は、果たしてインターセックスの性器やトランスジェンダーの性器をどう「ジャッジ」する?
ペニバンやバイブ、手指での被害は、いつまでレイプとは言われないままなの?
その人の性生活を裁判で取り扱うことは、いつまで許される?
まだまだ沢山の問題があります。これは全て、「SOGIハラ」に回収されるのですか?
日本では #MeToo は早すぎる、ということで、 WeToo Japanというプラットフォーム、というか、団体が設立されたというニュースを見た。
諦めるのが早いのだな、と、正直思ってしまった。
日本で、欧米諸国の様なスピードでムーブメントが起きるとは思いがたい。だけれども、少しずつ、届いて行くはずだと思っていた。声は届く。きっと、どこかで一人悩み、苦しんでいる人に。 #MeToo の「あなたは一人じゃない」というメッセージは、きっと誰かに届く。そういうパワーを持っていると思う。
ムーブメントにならないから、終わりではない。静かに届き続けるのが、当事者の声だろうと思う。
ただ、「ムーブメントを作りたい」人には物足りないのだろう。
今、性犯罪を取り巻く状況はとても政治的なものがある。2020年、再度刑法を改正するか否かが決定する。その為に多くの団体が動いている。RC-NETも、Broken Rainbow Japanという、法改正のためのプロジェクトチームを作って活動を進めている。その為には、多くの人の「声」が必要になる。活動について賛同してくれる、サバイバーや、その他周囲の人等についてだ。だけど、それは…法改正に向けた活動、という中での話であって、そこ、明確にしなきゃいけない。
何故かというと、#MeTooは、サバイバーたちが自らの経験をアウトすることで、どこかにいるサバイバーたちに思いを繋ぐプラットフォームである。サバイバーによる、サバイバーのための。それらが世論を動かす事もある。だけど、あくまでも主体は、サバイバー自体。サバイバーの、立ち上がる選択なのだ。
それをWeと書き換え、当事者以外も含めた社会的活動にするということは、ただ単純に、別物なわけですよ。全然、「新しい団体作りました」という話なのです。別に悪いわけでもなんでもないけど、
「MeTooは日本では早いので」なんて大きなお世話。
私は、 #MeToo を諦めない。
<2/17 男性・LGBTIQA性暴力被害者支援相談員養成講座 in 青森>
とうとう、青森での開催です。
開催日までの日が少ないのですが、講師交通費等かからないので、他地域開催より参加費はお安くなっています。
また、今回からスカラシップ制度を設けました。資金面での不安がある方はぜひ、ご応募ください。
2018年2月17日(土) 9:30〜17:30
場所:プラスえん(青森市新町1-13-7和田ビル2F)
対象:性暴力被害に関して、相談事業、女性団体、LGBTIQA当事者団体、医療機関、教育機関、司法、警察等で関わりのある方、また、ご興味のある方。
参加申込み: rc-net@goo.jp にお名前、(ある場合)ご所属、講座に期待する事を記載下さい
参加費:7,000円(申込みメール受領後、振込先をお伝えさせていただきます)
スカラシップ要件: 経済的な事情等で参加費の減免を希望される方は「受講理由」を「LGBTIQAレイプサバイバーに対し自分が貢献出来る可能性があること」を踏まえて3000字程度で別途メールを下さい。内容について、当会で検討し、半額、もしくは無料で受講いただけます。
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同講座をこれまで東京、福岡、熊本で開催してきました。熊本開催の様子が西日本新聞にて掲載されていますのでよろしければご覧ください。
https://www.nishinippon.co.jp/feature/life_topics/article/386803/
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<内容>
■LGBTQ と性暴力
各国での調査、そしてRC-NETでの相談統計を用いて概要を説明する講座
■性の健康と権利
ジェンダー / セクシュアリティに関する理解と個々への尊重をベースとした、人権課題に関する講座
■ヘイトクライム
ヘイトクライム (憎悪犯罪) について理解し、当事者たちが直面する困難への理解を深める講座
■ジェンダー規範という暴力
「規定された性」の中で、当事者たちは特にどういった困難を抱えることが多いのか、事例を含めて検証する講座
■RTS: レイプトラウマ・シンドローム
性暴力被害にあうということはどういう事か、RTS4段階を使い解説。特にLGBTIQや男性に特化した部分を集中的に学ぶ講座
■法律と性暴力
改正性犯罪、そして残された課題。社会に求められることは何かを解説する講座
■リソース検索スキル
■事例検討