
冒頭の図は、財団法人 環境科学技術研究所 広報・研究情報室より
もし放射性のセシウムやストロンチウムが環境中に放出された場合、このように長期間にわたって影響が続くため、原子力施設等では監視すべき主要な元素として位置づけられています。
福島の土壌から微量ストロンチウム 水溶性の放射性物質
朝日新聞 2011年4月12日23時16分
微量のストロンチウム検出 原発30キロ圏外の土と植物
文部科学省は12日、東京電力福島第1原発の30キロ圏外で、福島県内の土壌や植物から微量の放射性ストロンチウムを検出したと発表した。今回の事故を受けた調査でストロンチウムの検出は初。ストロンチウムの濃度限度について法令に基準値はないが、同省は「極めて少ない量で、健康に影響はない」と説明している。専門家は蓄積した場合の健康影響を懸念、分布の本格調査が必要だ。
ストロンチウムはカルシウムに似た性質があり、体内に入ると骨に取り込まれやすい。内部被ばくではガンマ線よりも危険度が高いとされるベータ線を出し続け、骨のがんや白血病の原因になる恐れがあると考えられている。土壌では、空間放射線量の高かった福島県浪江町と飯館村の計3カ所を調べ、ストロンチウム89は1キログラム当たり13~260ベクレル、ストロンチウム90は同3・3~32ベクレルだった。
ストロンチウム
原子番号38の元素。放射性のストロンチウム90はウランが核分裂するとでき、半減期は約29年。カルシウムと似た性質があるため、体内に入ると骨などに蓄積し、骨のがんや白血病を引き起こす恐れがある。野菜などが取り込んだものや、牧草を経て牛乳に含まれたものが体内に入ることがある。チェルノブイリ原発事故や核実験などでも飛散し、問題となった。ストロンチウム90が分解してできるイットリウム90も強力な放射線を出す。
今回、初検出されたストロンチウム90という人工放射性物質の量は、極く微量です。「人体に直ちに影響を与える数値」では全くありません。
ただ通常値の数十倍というのは深刻です。検出が遅れたのはベータ線の測定が難しい、ないし、測定器が少ないからだと思います。
下の用語説明にあるように、ストロンチウム90はカルシウムと構成が似ていて、人間の骨に吸着しやすいのです。しかも、半減期は29年。非常に「毒性」が高い放射性物質と言えます。セシウムがカリウムに似ていて身体全体に行き渡りやすいのも困るのですが、ストロンチウムはカルシウムとよく似た同位体のため、体はカルシウムと間違えて骨組織に取り入れてしまいます。その結果造血作用が破壊され貧血を招き、また、骨や血液のガン(骨髄腫や白血病)となるのも大変深刻な問題です。
東京大学大学院の長崎晋也教授は「ストロンチウムは本来、核燃料の中にあるが、先月16日に採取された土壌から検出されたことは、すでにその時点で原子炉か燃料プールの核燃料がそれなりのダメージを受けていたことを裏付ける。ちょうどそのころには3号機などで水素爆発が起きており、粒子の状態で外に出て風で運ばれたとみられる。今後、土壌や植物への拡散、濃度の分布などについても調べる必要がある」と話しています。NHK4月13日4時18分
つまり、もう一ヶ月近く前には、原子炉が損傷していた可能性が大きいと言うことです。これこそ本当は大きなショックを受けるべき事実でしょう。
ウィキペディアより抜粋
ウランの核分裂生成物など、人工的に作られる放射性同位体としてセシウム137と共にストロンチウム90がある。ストロンチウム90は、半減期が28.8年でベータ崩壊を起こして、イットリウム90に変わる。原子力電池の放射線エネルギー源として使われる。体内に入ると電子配置・半径が似ているため、骨の中のカルシウムと置き換わって体内に蓄積し長期間に亘って放射線を出し続ける。このため大変危険であるが、揮発性化合物を作りにくく原発事故で放出される量はセシウム137と比較すると少ない。
ストロンチウム90の崩壊により生成されるイットリウム90は高エネルギーのベータ線(228万電子ボルト)を放出する。このベータ線は水中で10㎜まで届き、ストロンチウム90はベータ線を放出する放射性物質としては健康影響が大きい。 経口で10000Bqのストロンチウム90を摂取した時の実効線量は0.28mSvで、内部被曝が大きくなる恐れがある。皮膚表面の1cm2に100万Bqが付着した場合は、その近くで1日に100mSv以上の被曝を受けると推定される。
原発沖 基準2倍超の放射性ヨウ素
NHK 4月13日7時17分
福島県沿岸の沖合30キロで11日に採取した海水の放射性ヨウ素は、国の基準の2倍を超え、先月23日の調査開始以来最も高かったことが分かりました。
東日本大震災:コウナゴから放射性物質、漁業関係者ら落胆 野菜は解除要請へ /茨城
毎日新聞 2011年4月13日 地方版
県が12日に発表した北茨城市沖で採取された魚の検査結果で、食品衛生法の暫定規制値を上回る放射性物質が依然、コウナゴ(イカナゴの稚魚)から検出され、漁再開を望む関係者らに落胆の声が広がった。
初検出、いつも最初は「影響ない。」
その心は~ 重いので海に流れ出たんでしょ。
ストロンチウム90はセシウム137と、
原子炉ウランの姉妹放射性物質の関係。
ベータ線放出のため、測定系列は別途。
南東北北関東に流れている総放射能・核一種
につきほぼ京ベクレル/秒の桁で定常流。
海産物の平均濃縮倍率約50倍
人間の自然放射能 大人100ベクレル/秒/kg
幼児 安全率10倍 乳幼児・妊婦100倍
以上の数値で、魚介類の現安全性
について各自、政府の「だんまり」を
怒ってばかりいないで判断してちょ。
この計算できないと
有名中学に、入学できないよ~