ネパールで25日に起きたマグニチュード7・8の地震の死者は27日夜までに、周辺国を合わせて4千人を超えた。各国政府によると、死者数はネパールで3904人、インド72人、中国20人、バングラデシュ5人。ネパールの負傷者は7180人に上った。

 ネパール政府は倒壊した建物の下敷きになった負傷者を救出するため、軍や警察を総動員。各国からの救助隊も続々加わり、首都カトマンズなどで捜索を本格化させた。

 ネパール運輸省によると、国内の主要国道は復旧したが、広大な山岳地帯に点在する村々の被害の全容は把握できていない。

 日本人1人を含む18人の登山客が地震による雪崩で死亡したエベレストでは、現場のベースキャンプよりさらに高い地点に取り残されていた210人の救出作業がヘリコプターで続けられた。(イスラマバード=武石英史郎)