ウォール・ストリート・ジャーナルは複数の関係者の話として、19日に行われた米露首脳会談直後のトランプ大統領とウクライナやヨーロッパの首脳らとの電話会談の内容を報じました。

それによりますとトランプ氏は各国首脳らに対し、「私は、ウラジーミルは和平を望んでいないと思う」と述べたということです。

また、プーチン氏は戦争に勝利していると信じているため、「戦い続けるだろう」とも語ったということです。

ただ、トランプ氏は、プーチン氏が「最終的には和平を望んでいると信じている」とも述べたと伝えています。

トランプ氏はプーチン氏との電話会談の後、和平交渉の仲介役から手を引く考えを示唆したほか、ロシアに対する追加の制裁にも消極的な姿勢を示していて、和平に否定的なプーチン氏の姿勢が影響しているものとみられます。

 

 

トランプ氏「プーチンは戦闘終わらせるつもりない」と欧州首脳に伝達 ロシアへの制裁強化も後ろ向き姿勢

TBSテレビ
2025年5月23日(金) 11:49

ロシアによるウクライナ侵攻をめぐり、アメリカのトランプ大統領が「プーチン大統領は戦闘を終わらせるつもりがない」との見方をヨーロッパの首脳らに伝えたと報じられました。

アメリカの「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、トランプ大統領がウクライナのゼレンスキー大統領やフランスのマクロン大統領らに対し、「プーチン大統領は戦局が優勢だと思っているから、戦闘を終わらせるつもりがない」との見方を伝えたと報道しました。

複数のヨーロッパ高官の話として伝えたもので、トランプ氏が19日に行ったプーチン氏との会談の結果をゼレンスキー氏らに報告した際、そうした見方を示したとしています。また、記事はトランプ氏がロシアへの制裁強化についても後ろ向きな姿勢を示したと伝えています。

こうした中、ロシアのプーチン大統領は政府のメンバーとの会議を行い、ウクライナとの国境に沿った緩衝地帯の設置に向けた作業が行われていると主張しました。

ロシア プーチン大統領
「ウクライナ国境沿いに安全のための緩衝地帯を設けるという決定は、すでになされた。我々の軍は、それに向けて課題を解決している」

敵の拠点などを攻撃しているとしていますが、場所などの具体的なことについては言及していません。

 

 

ロシアとウクライナの停戦協議 バチカンでの開催案 ラブロフ外相拒否する考え

5/23(金) 21:57配信

テレビ朝日系(ANN)
"ロシアとウクライナの停戦協議 バチカンでの開催案 ラブロフ外相拒否する考え"

ロシアとウクライナの停戦協議を巡り、浮上しているバチカンでの開催案をロシアのラブロフ外相が拒否する考えを示しました。

 ラブロフ外相は23日、「『ロシア正教会』の国が『カトリック』の領土で議論するのはふさわしくない」とし、ウクライナと停戦協議をバチカンで行うことは非現実的だと述べました。

 ラブロフ外相はウクライナがロシア正教会の活動を事実上禁し、ロシア正教会におけるクリスマスを従来の1月7日から12月25日に変更したことなどを念頭に「ウクライナでロシア正教会が破壊されている問題も解決するべき問題だ」として、宗教問題もテーマとなる以上、バチカン開催の中立性を疑問視しました。

 また、ラブロフ外相は和平案のための覚書の作成は進んでいるものの、2回目の協議の時期や開催場所はまだ決まっていないと述べました。

 さらに、戒厳令によって大統領選を行っていないゼレンスキー大統領について「正当性がない」と改めて主張しました。

 そのため、合意案ができたとしても誰が署名をするかは依然として問題だと主張しました。

 ロシアは停戦協議の過程でウクライナの大統領選実施も求めていくとみられます。

テレビ朝日