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【拡散願います】野呂美加さんFB4/20<DNA損傷が正常な染色体にも影響を与えることを発見>

2014年04月21日 | 野呂美加

野呂 美加さん FB 4/20 11:30
 
 拡散願います。

DNA損傷が正常な染色体にも影響を与えることを発見(お知らせ)
 
-放射線の生体影響の解明に向けて-
 
平成26年4月18日
 
独立行政法人日本原子力研究開発機構...

 
 
DNA損傷させた染色体を照射していない正常な細胞中に移入すると、本来正常であるはずの
 
染色体にも異常が生じることを発見。
 
DNA損傷による染色体異常の誘発メカニズムの解明に期待。また放射線による細胞のがん化
 
のメカニズムの解明や低線量被ばくの人体への影響評価に大きく貢献する可能性。
 
独立行政法人日本原子力研究開発機構(理事長 松浦祥次郎)先端基礎研究センター放射場
 
生体分子科学研究グループの漆原あゆみ任期付研究員(現大阪府立大学大学院理学系研究
 
科・客員研究員)と横谷明徳グループリーダーは、大阪府立大学(理事長・学長 奥野武俊)の
 
児玉靖司教授と共同で、DNAが損傷を受けることで、細胞中の被ばくしていない正常な染色体
 
にも異常が生じることを発見しました。
 
今回、漆原任期付研究員らは、ヒト染色体に紫外線(UV-A)を照射し染色体中のDNAを損傷
 
させた後、これを照射していないマウスの細胞中へ移入し、さらにこの細胞を20日から1ヶ月程
 
度分裂増殖させ、何世代にもわたり細胞分裂を繰り返すことのできるクローン細胞株を作製しま
 
した。 このクローン細胞内のヒト及びマウス染色体にどのような影響が現れるかを観察したとこ
 
ろ、ヒト染色体のみならず照射されていないマウスの細胞に由来する染色体にも、高い頻度で
 
異常が生じることを見出しました。
 
これまで、生物に対する照射影響では、直接損傷を受けたDNAが正常に機能できないことが
 
主に考えられていましたが、細胞内では複雑なメカニズムを介して非照射染色体中のDNAにも
 
影響が及ぶ可能性を示唆する結果と言えます。 今後の詳細な解析により、放射線によるDNA
 
損傷が細胞分裂を経てどのように染色体の異常を誘発していくのか、その基礎的なメカニズム
 
の理解と、さらには放射線による細胞のがん化の仕組みの解明に大きく貢献する可能性があり
 
ます。
 
今回の発見は、遺伝子レベルでの照射影響のメカニズムに関する新しい知見の提供として、こ
 
れまで主に疫学的な調査を基にした経験則から導き出されてきた放射線の防護基準と補い合
 
いつつ、例えば、従来では明確な結論が得られていない長期低線量被ばくの影響をより正確に
 
捉えることにもつながり、原子力科学の発展に寄与することも期待されます。
 
本研究成果は、生物学の専門雑誌『Mutation Research』誌の電子版に3月15日に掲載さ
 
れました。 

1.背 景
 
細胞に対する放射線照射によって引き起こされる染色体異常などの遺伝的な変異は、照射さ
 
れた1世代目の細胞ではなく細胞分裂後の数世代~数十世代の後の子孫細胞の一部に起こり
 
ます。 このように世代を経て生じる細胞影響は「遺伝的不安定性」と呼ばれ、放射線による発
 
がんなど晩発影響に深く関連している現象として注目されています。 しかしその誘発の機構に
 
関する詳細は、未だ明らかにされていません。
 
本研究ではこのような遺伝的不安定性を引き起こす主要な原因のひとつとして、DNA損傷に着
 
目しました。 DNA二重らせんの両鎖が切断(DSB (Double Strand Break)型損傷)を受
 
けると、これにより細胞死が誘発されることが知られています。 しかし細胞死が起これば、数十
 
回の細胞分裂を乗り越えた後の遺伝的不安定性も発現することはありません。 本研究では細
 
胞死を引き起こさずに細胞分裂を乗り越えて存続する損傷として、DSB以外の損傷(非DSB型
 
損傷)に注目しました。 その代表がDNA分子中の塩基部位の損傷です。DNA塩基1)は、遺
 
伝情報を担う基本単位であることが知られています。
 
2.研究手法と成果
 
通常、放射線が細胞に照射されると、染色体中のDNA以外にも細胞内の様々な器官が損傷を
 
受けます。 本研究では、ヒトの染色体を含む微小核細胞2)に紫外線を照射し、その後この染
 
色体を未照射の健全な細胞に移入しました。 移入後の細胞を長期間培養し詳細に調べること
 
で、照射によるDNA損傷を起因とする遺伝的不安定性の誘発を調べることができます(図1)。
 
なお、本研究では365 nmの波長のUV-Aと呼ばれる領域にある紫外線を、照射に用いまし
 
た。 UV-Aは、DSBは誘発しませんが、放射線照射した時と同じタイプのDNA塩基の
 
損傷を効率良く引き起こすことが知られています。
 
その後微小核細胞融合法3)という手法で、この照射したヒト染色体を非照射のマウス細胞に移
 
入し、その後それぞれの細胞を20日から1ヶ月程度分裂増殖をさせ、独立した複数のクローン
 
細胞(クローン細胞株)を作製しました。 ヒトの染色体はマウスの染色体とは大きく異なるため、
 
照射したヒト染色体と非照射のマウス染色体とを顕微鏡下で容易に判別できるという利点があ
 
ります。
 
作製したクローン細胞中の染色体を詳細に調べてみると、ヒトの染色体同士あるいはヒトとマウ
 
スの染色体が融合してしまう異常な染色体に加え、本来正常であるはずのマウスの染色体同
 
士が融合した異常な染色体も多く観察されました(図2)。 さらに、クローン細胞中の染色体数
 
はマウスの染色体42本にヒトの1本を加えた43本であるべきですが、これが2倍あるいはそれ
 
以上になってしまう染色体数の異常も観察されました(図3)これらの結果は、照射をされていな
 
い正常なマウス細胞の染色体が、照射されたヒト染色体の移入により、染色体融合などの構造
 
の異常や染色体数の異常な増加が誘発されたことを示しています。
 
 
 
 
 
 
ない正常なマウス細胞の染色体が、照射されたヒト染色体の移入により、染色体融
造の異常や染色体数の異常な増加が誘発されたことを示しています。

 

 


その後微小核細胞融合法3)という手法で、この照射したヒト染色体を非照射のマウス細
写真: 拡散願います。    DNA損傷が正常な染色体にも影響を与えることを発見(お知らせ)  -放射線の生体影響の解明に向けて-  平成26年4月18日  独立行政法人日本原子力研究開発機構  https://www.jaea.go.jp/02/press2014/p14041801/    https://www.jaea.go.jp/02/press2014/p14041801/02.html#image01    【発表のポイント】  DNA損傷させた染色体を照射していない正常な細胞中に移入すると、本来正常であるはずの染色体にも異常が生じることを発見。  DNA損傷による染色体異常の誘発メカニズムの解明に期待。また放射線による細胞のがん化のメカニズムの解明や低線量被ばくの人体への影響評価に大きく貢献する可能性。  独立行政法人日本原子力研究開発機構(理事長 松浦祥次郎)先端基礎研究センター放射場生体分子科学研究グループの漆原あゆみ任期付研究員(現大阪府立大学大学院理学系研究科・客員研究員)と横谷明徳グループリーダーは、大阪府立大学(理事長・学長 奥野武俊)の児玉靖司教授と共同で、DNAが損傷を受けることで、細胞中の被ばくしていない正常な染色体にも異常が生じることを発見しました。  今回、漆原任期付研究員らは、ヒト染色体に紫外線(UV-A)を照射し染色体中のDNAを損傷させた後、これを照射していないマウスの細胞中へ移入し、さらにこの細胞を20日から1ヶ月程度分裂増殖させ、何世代にもわたり細胞分裂を繰り返すことのできるクローン細胞株を作製しました。 このクローン細胞内のヒト及びマウス染色体にどのような影響が現れるかを観察したところ、ヒト染色体のみならず照射されていないマウスの細胞に由来する染色体にも、高い頻度で異常が生じることを見出しました。  これまで、生物に対する照射影響では、直接損傷を受けたDNAが正常に機能できないことが主に考えられていましたが、細胞内では複雑なメカニズムを介して非照射染色体中のDNAにも影響が及ぶ可能性を示唆する結果と言えます。 今後の詳細な解析により、放射線によるDNA損傷が細胞分裂を経てどのように染色体の異常を誘発していくのか、その基礎的なメカニズムの理解と、さらには放射線による細胞のがん化の仕組みの解明に大きく貢献する可能性があります。  今回の発見は、遺伝子レベルでの照射影響のメカニズムに関する新しい知見の提供として、これまで主に疫学的な調査を基にした経験則から導き出されてきた放射線の防護基準と補い合いつつ、例えば、従来では明確な結論が得られていない長期低線量被ばくの影響をより正確に捉えることにもつながり、原子力科学の発展に寄与することも期待されます。  本研究成果は、生物学の専門雑誌『Mutation Research』誌の電子版に3月15日に掲載されました。     1.背 景  細胞に対する放射線照射によって引き起こされる染色体異常などの遺伝的な変異は、照射された1世代目の細胞ではなく細胞分裂後の数世代~数十世代の後の子孫細胞の一部に起こります。 このように世代を経て生じる細胞影響は「遺伝的不安定性」と呼ばれ、放射線による発がんなど晩発影響に深く関連している現象として注目されています。 しかしその誘発の機構に関する詳細は、未だ明らかにされていません。  本研究ではこのような遺伝的不安定性を引き起こす主要な原因のひとつとして、DNA損傷に着目しました。 DNA二重らせんの両鎖が切断(DSB (Double Strand Break)型損傷)を受けると、これにより細胞死が誘発されることが知られています。 しかし細胞死が起これば、数十回の細胞分裂を乗り越えた後の遺伝的不安定性も発現することはありません。 本研究では細胞死を引き起こさずに細胞分裂を乗り越えて存続する損傷として、DSB以外の損傷(非DSB型損傷)に注目しました。 その代表がDNA分子中の塩基部位の損傷です。DNA塩基1)は、遺伝情報を担う基本単位であることが知られています。  2.研究手法と成果  通常、放射線が細胞に照射されると、染色体中のDNA以外にも細胞内の様々な器官が損傷を受けます。 本研究では、ヒトの染色体を含む微小核細胞2)に紫外線を照射し、その後この染色体を未照射の健全な細胞に移入しました。 移入後の細胞を長期間培養し詳細に調べることで、照射によるDNA損傷を起因とする遺伝的不安定性の誘発を調べることができます(図1)。  なお、本研究では365 nmの波長のUV-Aと呼ばれる領域にある紫外線を、照射に用いました。 UV-Aは、DSBは誘発しませんが、放射線照射した時と同じタイプのDNA塩基の損傷を効率良く引き起こすことが知られています。  その後微小核細胞融合法3)という手法で、この照射したヒト染色体を非照射のマウス細胞に移入し、その後それぞれの細胞を20日から1ヶ月程度分裂増殖をさせ、独立した複数のクローン細胞(クローン細胞株)を作製しました。 ヒトの染色体はマウスの染色体とは大きく異なるため、照射したヒト染色体と非照射のマウス染色体とを顕微鏡下で容易に判別できるという利点があります。  作製したクローン細胞中の染色体を詳細に調べてみると、ヒトの染色体同士あるいはヒトとマウスの染色体が融合してしまう異常な染色体に加え、本来正常であるはずのマウスの染色体同士が融合した異常な染色体も多く観察されました(図2)。 さらに、クローン細胞中の染色体数はマウスの染色体42本にヒトの1本を加えた43本であるべきですが、これが2倍あるいはそれ以上になってしまう染色体数の異常も観察されました(図3)。 これらの結果は、照射をされていない正常なマウス細胞の染色体が、照射されたヒト染色体の移入により、染色体融合などの構造の異常や染色体数の異常な増加が誘発されたことを示しています。


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