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韓国ドラマ「潜入弁護人」ミスター期間制、あらすじと鑑賞コラム

2021-04-07 | 韓ドラ さ行、すせそ


韓国ドラマ「潜入弁護人」ミスター期間制、あらすじと鑑賞コラム。
(あらすじ)
韓国有数の法律事務所に勤めるキ・ムヒョクは、勝つためなら何でもするエース弁護士。ところが、彼が担当した女子高校生刺殺事件の裁判で思いがけない不祥事が発生。その責任を負わされたムヒョクは、身に覚えのない濡れ衣を着せられ、事務所を解雇された上に弁護士資格まで剥奪される。このままでは終われない。自分を陥れた陰謀と謎のまま終わった事件の真相を暴くために、ムヒョクは身分を偽り臨時教師キ・ガンジェへと変身。事件のあった名門校で型破りな潜入捜査を開始する。だがそこは、一部の生徒たちが王者のように振る舞う特別な世界だった。果たして彼は事件の裏の深い闇を解明し、真犯人を捕らえることができるのか……?



「逆賊」「とにかくアツく掃除しろ!」カリスマ俳優ユン・ギュンサンが初の弁護士役に挑戦! 陰謀によって資格を剥奪された辣腕弁護士が巨大な権力の闇に立ち向かう痛快クライム・エンターテインメント。
1つのエピソードから「大きな物語」へ
「潜入弁護人~Class of Lies~」は、上位0.1%が通う名門高校を舞台にしたドラマである。ああ、ドロドロした学園ミステリーものか、とスルーしてしまう人がもういたら、あまりにもったいない。この作品は、そうした小さな物語で終わらないからだ。
回を追うごとに思わぬ方向へとストーリーが展開し、話のスケールが大きくなっていく。どんどん謎が深まり、現在の韓国社会が直面する驚くべき問題が浮き彫りになる。この点がまさに、1つのエピソードから「大きな物語」を描き出す、韓国ドラマの醍醐味である。

花男ユン・ギュンサン&陰影に富んだ演技で魅せるイ・ジュニョン。
「潜入弁護人」には、K-POPアイドルが生徒役として多数出演しているのだが、「演技ドル」揃いで、陰影に富んだ個性的な演技に、思いのほか大きく心を揺さぶられた。なかでもユ・ボムジン役のイ・ジュニョンが素晴らしい。一瞬の表情で観るものを圧倒する凄みのある演技に、何度釘付けになったことか! U-KISSのラッパー、ジュンとしてデビューしたイ・ジュニョンだが、他の出演作も観たくなる期待の実力派若手俳優だ。

主演の弁護士役キ・ムヒョク(ユン・ギュンサン)の最初の印象は、朝鮮時代からの伝統的な花男。ふっくらした頬はかつて美男の条件であり、富の象徴でもあった。最近の若者は細くなり顎のラインもシャープになったが、ユン・ギュンサンのようなぽちゃぽちゃ顔を久しぶりに見て、ほんわか気分。最初はただのお調子者にしか見えないユン・ギュンサンだが、ストーリーが進むにつれ、世の中に希望を取り戻してくれるような正義の「大木」(スタイル抜群の高身長!)に見えてくる。

女子高生殺人事件の背後に隠された驚愕の事実を共に暴いていく「仲間」もいい。最近の韓国のトレンドは「仲間」とともに協力して目標を達成していくものが多いが、脇役である仲間たちの魅力が光るのも、韓ドラならではだ。是非、ハッカー(イ・スンウォン扮)でムヒョクの相棒の、何度も見返したくなるようなお茶目な手の動きや表情に注目してほしい。

スクールカースト、貧困、入試…現実はドラマを超える!?
社会派ミステリーともいえる本ドラマは、幾つもの韓国社会が抱える問題を浮き彫りにする。①スクールカースト、②子どもの貧困、③不公正な入試と学校教育の危機などである。
①のスクールカーストは、名門私立高校が舞台だけに、カースト上位にくるのは、政治家、弁護士、銀行頭取、事業家といった有力な親を持つ、裕福な家庭の生徒たちである。最底辺は「社会配慮者選考」と呼ばれる特別枠で入学した、貧困家庭や児童養護施設の生徒たちだ。教育の機会均等を目指して導入された制度だが、実際にはドラマのストーリーのように陰湿ないじめに遭うことが多いという。
②の子供の貧困問題は日本でも深刻だが、ドラマでは児童養護施設出身の生徒が2人登場する。1人は何者かに殺される。もう1人は彼女を殺害した嫌疑をかけられ拘束される。こうした児童養護施設で育った者が、ヒロインや重要な役どころで登場するドラマが韓国では実に多い。例えば最近のものでは、「梨泰院クラス」「椿の花咲く頃」「スタートアップ:夢の扉」がそうだ。本ドラマでも、スーパーエリート弁護士である主人公キ・ムヒョクは、実は児童養護施設で育った人物だったという設定であった。
③の不公正な入試と学校教育の危機は、親の圧倒的な資本力や情報力で大学入試の合否が決まるという極めて不公平な現実がある。ちなみに韓国では、受験を制する条件は「母親の情報力、父親の人脈、祖父の経済力」という。

日本では韓国の大学入試というと、遅刻しそうな受験生をパトカーで会場まで送り届ける「大学修学能力試験(日本でいう共通テスト)」による一発勝負のイメージが強いが、実際にはペーパーテストによる選考はおよそ2割にすぎない。大学進学者の実に8割は、高校の成績と学校内での活動成果(学内大会の賞歴やサークル活動など)を記した学習履歴などで合否を決める「随時選考」(AO入試)と呼ばれる方式で選抜されている。ここに不正が入り込む余地があるのだ。

劇中の名門高校でも、教員たちが有力な親を持つ一部の生徒に対し、「随時選考」に有利になるようにと、日本ではとても考えられないような「特別措置」を採っていた。
いったいどうやって? どんな手口で? と気になった方は、是非ドラマを観てほしい。ドラマの脚本は高校の実態調査を重ねて書かれたというだけに、リアリティ満載である。決して誇張されたものではないことは、実際に毎年複数の高校が摘発されていることからもわかる。ただ、明るみに出るのは氷山の一角で、保護者の悪事や教員の不正は、ドラマよりも現実のほうがもっと巧妙で強烈である。つまり、現実がドラマを上回っているのだ。
  (kstyle)より








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