今日もたくさんの僧達が読経をつづけ、寺院ともおもいかねない邸宅
僧達に混じって幽州節度使の劉總もまた一心に読経を続けてきた。
夜が来るのが恐ろしい
読経に疲れ果てて眠るわずかな睡眠だけが總の休養だ
毒殺した父、暗殺した兄や弟の亡霊が總を苦しめている。
「朝廷にお願いした件はどうなった」
「殿は天平節度使に御転任です。幽州には張弘様が来られます」
「天平などは不要だ、ただ出家の許可が欲しいのだ」
「殿の功績を考えると一挙に僧というのはと・・・」
「早く僧となって心の安静を得たい、地位や封爵など未練はない」
魏博・成徳が帰順したあと、残った幽州も朝廷の支配下に戻ろうとしていた。
しかし總には朝廷のやり方ではすぐに破綻することは目に見えていた。
幽州も三分して統治すべきたなど数々の献策をおこなってきた。
しかし今は一刻も早く安静が得たい・・・・。
長慶元年四月、義武節度使は奏した
「總は出家し、幽州を出ようとし、義武との境界に於いて亡くなられました」
七月幽州軍乱・八月成徳軍乱・二年正月魏博軍乱、河北三鎮はすべて失われた。
僧達に混じって幽州節度使の劉總もまた一心に読経を続けてきた。
夜が来るのが恐ろしい
読経に疲れ果てて眠るわずかな睡眠だけが總の休養だ
毒殺した父、暗殺した兄や弟の亡霊が總を苦しめている。
「朝廷にお願いした件はどうなった」
「殿は天平節度使に御転任です。幽州には張弘様が来られます」
「天平などは不要だ、ただ出家の許可が欲しいのだ」
「殿の功績を考えると一挙に僧というのはと・・・」
「早く僧となって心の安静を得たい、地位や封爵など未練はない」
魏博・成徳が帰順したあと、残った幽州も朝廷の支配下に戻ろうとしていた。
しかし總には朝廷のやり方ではすぐに破綻することは目に見えていた。
幽州も三分して統治すべきたなど数々の献策をおこなってきた。
しかし今は一刻も早く安静が得たい・・・・。
長慶元年四月、義武節度使は奏した
「總は出家し、幽州を出ようとし、義武との境界に於いて亡くなられました」
七月幽州軍乱・八月成徳軍乱・二年正月魏博軍乱、河北三鎮はすべて失われた。