quieto

喜怒哀楽。その全てが生きている証。

王様と私

2008-03-07 03:01:50 | 映画・海外ドラマ
先日のサッカー日本代表VSタイ代表の記事を書いた時、「王様と私」という映画の事をコメントで教えてもらった。
ちょうど良いタイミングで2月21日にスカパーで「王様と私」が放送されるのを知り、録画予約しておいたものを今日になって見た。

1956年の作品で、主演はユル・ブリンナーとデボラ・カー。

タイがまだシャムと呼ばれていた頃のお話。
絶大な力をもつシャムの王の下へ、英国から美しい家庭教師(アンナ)がやってくるところから物語りは始まる。
当時のシャムは強大な力を持っており、隣国は若い女性を妻としてシャムの王へ贈っていた。
ゆえにというか、妻の数はとてもたくさんで、宮殿内はハーレムになっている。
子供に至っては数十人。
その子供達の教育のために、英国から家庭教師(アンナ)を雇ってきた。
英国といえば女王陛下の国。
一夫一婦制で、女性もしっかりプライドを持ち自立している。
全く違う環境で育った二人が出会って、そして引かれ合うようになっていく。
簡単に説明してしまうと、そんなストーリー。

物語の序盤、宮殿にて面談?の仕事をしているシャム王とアンナが出会うシーン。
ユル・ブリンナー、怖すぎ、威圧感ありすぎ。
「ハッ!」「ハッ!」と威嚇して言葉を吐き捨てる。
物語が進むと、そんな怖いユル・ブリンナーが歌いだす。
この映画・・・ミ、ミ、ミュージカルです。
ミュージカル映画を好まない俺としては、2時間を越えるこの映画を最後まで耐えて見ることができるのだろうか。
と思ったけど、実際はあっという間の2時間だった。
歌のシーンもそれほど多くなかったし。
ユル・ブリンナーはけっこう歌が上手かったし。
これはちょっと予想外だった。

映画の中で、英国からの大使をもてなすために「アンクルトムの小屋」というアメリカのストウ夫人作の物語をシャム風(タイ風)の衣装と振り付けで舞台を用意するのだが、これがけっこう面白く仕上がっていて、元々シャムの物語と言っても違和感は無いほどの出来になっていた。
と同時に、このアンクルトムの小屋のストーリーが、そのまま王様と私の中核となる。
が、アンクルトムの小屋の結末と同じになるとは。

50年以上も前の映画だからネタバレは気にしないでいいと思うけど・・・
ラストでシャム王が亡くなった。
さっきまで元気に話してたじゃん。と、ちょっとだけツッコミを入れたくなりました。

この映画、シンプルなストーリーも魅力だが、
なにより、怖くて威圧的で威張ってるんだけど、お茶目で愛嬌のあるユル・ブリンナーと
気品があって綺麗で色っぽいデボラ・カーの2人の演技に魅かれます。
面白い映画で、先に書いたように2時間はすぐに過ぎてしまいます。

そそ、ユル・ブリンナー演じるシャム王。
現在風に言うと、究極のツンデレ。
意外とタイムリーかも。