早朝、昨年訪問して、むしろ励まされてしまった気仙沼市の食堂「ますや」さんを訪問させていただきました。
”働き者”のご夫婦は朝から店を切り盛りしていたそうで、やっと一息の朝食をお取りになっていました。
イワシやサンマのすり身が入った名物の「気仙沼ラーメン」の味は今でも忘れません。
さて、まさに「朝一番」で気仙沼市長の菅原茂さんにお時間をいただきました。震災復興に関する部局の責任者の皆さんにもご同席いただきました。
気仙沼の課題は多数あり、例えば地盤沈下した沿岸部の土地の”盛り土”計画をどうするのか、県をまたいだ公営住宅の活用、企業立地補助金の活用、これまでよりも大きな防潮堤を作ろうとすると国有林に関する規制が発生すること、大規模な港湾整備に関しての入札が不調に終わっていること、JR気仙沼線の復旧など、切実な課題を伺いました。
関東以北では唯一「造船所」があった気仙沼では、造船所再開への大きな補助メニューがなく、国交省や経産省でしっかりとした支援をしてほしいとのご要請も伺いました。
その後、岩手県に入り、陸前高田市の「かわむら」さんを訪問し、社長の川村賢壽さんとお目にかかりました。
かわむらは震災以前から地域の雇用と産業を守り続けてきた企業で、三陸の新鮮な海の幸を全国に送り届けていました。
ところが、津波によりほぼすべての事業所が被害を受け、操業停止に追い込まれました。
私は、グループ補助金等のあらゆるご支援をさせていただき、写真の通り、昨年9月には、かわむらの主力工場が再開にこぎ着けました。
川村社長の復興にかける決意は強く、例えば、欧米への事実上の輸出規格であるハサップ(HACCP)の認定が日本ではきわめて少なく、日本で加工した水産品を中国などのハサップ認定工場に持ち込み、それを欧米市場に送り込まなくてはならないという問題点があることから、日本でもハサップ認定を推進していかなくてはならない、とのご意見も伺いました。
移動の際、写真の通り「奇跡の一本松」が目に飛び込んできました。実はこの日、奇跡の一本松は保存に向けていったん伐採されるところで、地域の方を始め、全国から多くの方々が駆けつけていました。
続いて宮城県に戻り、南三陸町歌津の宮城県漁業協同組合さんを訪問し、委員長の阿部長喜さんと意見交換を致しました。
漁業で問題となっているのは、実は漁港や加工業の再整備・復興です。
何度も取り上げているように、グループ補助金によって多くの事業者が事業の再開にこぎ着けているのですが、例えば漁師が魚を捕ってきても水揚げできる施設がなく、さらにはその魚を加工・流通する施設がないのです。
阿部さんからは、「グループ補助金は大変感謝している。是非とも漁港の整備を早くしてほしい」とご要請をいただきました。
最後に訪問させていただいたのは、南三陸町の仮役場です。プレハブ2階建ての庁舎では復興へ向け職員の皆さんお一人おひとりが懸命に働かれておりました。
三浦議員と副町長の遠藤健治さんと意見交換をさせていただくことができました。
旧・歌津町の地区や、旧・志津川町地区など、壊滅的な被害を受けながらも復興に向けて懸命に働かれている皆さんの熱意を伺い、幹事長室の震災復興担当者として全力で働かせていただく決意を新たにしました。
今回の視察で伺ったあらゆるご要請は、幹事長室でしっかりと受け止めさせていただき、東日本大震災からの復興・再生に向けて全力で対応させていただきます。
お時間をいただきました皆様方に感謝を申し上げて報告と致します。