国土交通省は、自動車事故の際に「いのち」をつなぎ止める装置であるシートベル
トの安全基準の見直しを始めました。
シートベルトは交通事故の時に効力を発揮します。例えば、シートベルトをしてい
ない人に比べ、シートベルトをしている人は死亡確率が14分の1になると言われて
います。
このようにシートベルトをしていれば、万が一の時には「いのちを守る」ことがで
きる可能性が高まります。
ところが、高齢者の場合、視点が変わります。一般的に、人間は加齢によって骨密
度が低下し、少々の衝撃でも骨格に重大な影響が出ます。
シートベルトに着眼すれば、事故の際、高齢者がシートベルトをしていても胸骨な
どに重大な損傷が起きる可能性があるのです。
こうした観点から、国土交通省はシートベルトの安全基準を見直し、例えばシート
ベルトそのものにエアバックのような機能を持たせるなどの議論を始めています。
今後、高齢化社会が進行していく中、高齢者が自動車乗車中に事故に遭った場合で
も、せめて「いのち」だけはつなぎ止める制度となるよう、微力ながら国会の場で声
を発していきたいと思います。