1955年
一軍と二軍の間をしばしば往復しているので厳密な意味では二軍選手とはいえないかもしれないがすでに大映林(秀)投手がいい。法大次代すでにみせていたシンカー(彼はナックルだといっている)カーブ、シュートと三種類の球を持ちその配合でさすがに二軍ばなれしたキメのこまかいピッチングをする。しかし強振する打者に対してことに効果をあげているが一軍の打者に向かったときなにかまだ一本の強い線が欠けているようにみえる。巨人添島投手は期待にそむかぬいい素質をもつ。重い速球と切れのいいカーブが武器だがその彼がときどき打ちこまれているのはやはりまだ投球が単調なため。ジュニア・ジャイアンツ新田監督は「彼がチェンジ・オブ・ペースをマスターすれば大きくのびる」といっている。