作文小論文講座

苦手な作文を得意に。小学生から受験生まで、文章上達のコツを項目別に解説。作文検定試験にも対応。

受験にも不可欠な思考力と記述力

2009-06-22 | 作文
 記述力をつけるのは比較的簡単です。言葉の森に入会して間もない生徒の保護者の方がよく言われるのは、国語のテストの記述欄が埋まるようになったということです。これまでは、ほとんど空欄だったのに、解答欄がぎっしり埋まるようになったとおっしゃるのです。

 実際、言葉の森の受講生だった私の二人の子供たちも、記述問題が空欄だったことはなかったと記憶しています。とにかく書く。実は、私もそうでした。高校時代の国語のテストで、「旅は道連れ、世は情け」とはどういう意味かという問題が出されたとき、「旅には道連れが、世には情けが必要だということ。」と書いて中間点をもらいました。それを見た、隣りの席の友人が、そんな解答で中間点をもらえるなら、私も書けばよかったと悔しがっていました。確かにそうだなあと思いました(笑)。

 話が横道にそれましたが、とにかく記述力をつけるのはそれほど難しいことではないのです。記述力は技術です。習慣的に書く練習をしていれば書くことが苦にならなくなり、むしろ楽しいことになっていきます。そして、書くことが得意だと思えるようになるのです。記述力に関しては、自信がつけば、もう問題はありません。

 問題は思考力です。思考力は、一朝一夕では身につくものではありません。積み重ねが必要なのです。思考力を育てるのは自らの経験と他者との対話と読書です。自分ひとりの努力だけで身につく力ではありません。

 小学生の体験は、余程特別な経験をしない限り、高が知れています。大切なのは、対話と読書です。特にお父さんやお母さんの経験談は、親子のふれあいという意味以上に、子供の思考力を育てるために欠かせないものです。子供にとっては、一生の宝となると言っても過言ではありません。だから、たくさん話をしてあげてください。正しいか間違っているかは問題ではありません。とにかくお父さんやお母さんの考えをたくさん聞かせてあげてください。

 読書は、思考力のみならず、記述力を確かなものにするためにも重要です。読書の好きな子供は、すぐに成果が出なくても、必ず、考えることと書くことが得意になります。余裕を持って書くことができるようになります。生徒たちの作文を読んでいると、ぎりぎりのところでがんばって書いているか、余裕を持って書いているかがよくわかります。余裕を持って書いている生徒は、例外なく読書好きの生徒です。

 対話と読書。これは家庭でしかできないことです。子供たちとたくさん話をしてください。そして、読書の機会をたっぷり与えてください。読書好きの子供にするための方法については、またいずれ書きたいと思います。


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