作文小論文講座

苦手な作文を得意に。小学生から受験生まで、文章上達のコツを項目別に解説。作文検定試験にも対応。

本当の試験結果

2012-03-02 | コラム
 先ほど、合格情報をアップしましたが、当然のことながら、合格者がいるということは、不合格だった人もいるということです。長い人生、たった一度の試験ですべてが決まってしまうわけではありません。合格した人にとっても、合格しなかった人にとっても、その結果を今後に生かしていかれるかどうかが、本当の意味での分かれ道になるような気がします。

 私は、これまでの受験経験の中で、何度か不合格の辛さを味わっているので、不合格だったときの気持ちは痛いほどわかります。そのときは、目の前につきつけられた結果だけで頭の中がいっぱいになってしまい、すぐに一歩を踏み出す気持ちにはなれないものです。でも、まだまだ先は長いのです。自分の人生が、たった一度の試験に振り回されてしまうことなど、絶対にありません。すべては自分次第です。言うまでもないことですが、試験の合否によって、自分らしい人生を歩んでいくことができなくなってしまうなどということはないのです。

 合格した人は、その合格を十分に生かせるように、不合格だった人は、その結果を大きなバネにできるように、これから前向きにがんばっていかれるかどうかが本当の試験の結果と言えるでしょう。

 以下、言葉の森HPの昨年の記事です。

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 今年、中学入試を作文試験で受けた子から不合格の連絡がありました。よく書ける子でしたし、教科の成績もよかったはずで、勉強もよくがんばっていましたから、本人も納得できない気持ちがあったと思います。

 しかし、試験とはそういうものです。実力があっても、運が悪くて不合格になることもあります。大事なのはそれからです。

 不合格になったとき、勉強をやっていて自信があった子ほどくやしい思いをします。そのくやしさがばねになって、これからの勉強に生きてきます。すると、早い子では1年もたたないうちに、第一志望に不合格になっていてかえってよかったと思えるようになってきます。そして、ほとんどの子は、3年後、又は6年後の次の入試のときにはすっかり、その最初の不合格を克服して、逆に、「あそこで不合格になっていたから、それをばねにして自分が成長したんだ」と思うようになってくるのです。

 そして、そのように自分が成長するだけでなく、不合格になったことの痛みを知っているので、自分よりも弱い人に対しても優しい気持ちを持てるようになります。

 また、いつか、自分が大人になり、人の上に立つようになったり親になったりしたときに、部下や子供の失敗をより大きな視野で見てあげられるようになるのです。

 ですから、合格不合格の結果は、ただ第一ラウンドが終わったということに過ぎません。不合格になった人が、いつまでもその不合格をひきずって、「あそこで合格していれば、もっといい人生だったかもしれない」などと思っていては、第二ラウンドでも不合格です。

 たとえ、第二ラウンドではまだすぐに立ち直れなくても、第三ラウンド、第四ラウンドで、「あそこで不合格になっていたから、かえっていい人生になった」と素直に思える日が必ず来ます。

 本当の合格不合格は、何年もたってからわかってきます。そして、あとからわかった合格が、本物の合格なのです。

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