多分駄文のおじさん日記

我輩は駄文を書くおじさんである。旅、音楽、MLB、株式投資、etc., 日々想いつくままに思いを巡らすのである。

ごちゃ混ぜの国・シンガポール(45)-祈り

2005-01-03 17:07:49 | Weblog
皆さんはお正月の参拝や、新年運試しのおみくじなどは、もう済まされましたか?

シンガポール訪問中に気付いたことのひとつに、街中やたらと祈りを捧げる場所が多かったことが挙げられる。当然、仏教、回教、ヒンズー教などの寺院も多く建立されていることから、宗教的な敬虔な祈りを捧げる場所も多いが、庶民レベルでの祈りの場も色んな形であちこち見られて非常に面白い。特に、「金運」を祈る場所が多いのは、華僑の影響大、ということだろうか、街・雑踏の中にも金運を祈る場所が散見される。

マリーナ地区にあるサンテック・シティモールはブランドショップやレストランが連なるシンガポールの新しい名所だが、このモールに隣接する噴水がファウンテン・オブ・ウェルス(財富之泉)である。ビルの谷間にあるこの施設は、噴水としては世界最大、と聞いていたが、一体どんな噴水なのだろうか?

太い4本の支柱の上に大きな輪がある空間は、噴水と周りの高層ビルに囲まれて常に良い「気」が溢れる場所とされているという。
中国の五行思想の中で、水は財力、金運の象徴とされているらしい。フロア部分の噴水の周りの輪に触れ、願いを捧げながら、その輪を時計回りに3周するとご利益があるということで、人々はその儀式に従ってぐるぐると回っておる。
我輩も同様に祈りを捧げたが、以来これまでは目ぼしいご利益には授かっていない。祈り方が足りなかったのか。

そんなことを考えていた矢先、シンガポール駐在員のH兄よりかつて届いた日記のひとこまを思い出した。
彼が初めてこの噴水を見に来た時は偶々ショータイムで、下から高さ30メートルほどの水が輪状のカーテンのように吹きあげていたという。そして、突如、その中に若い女性が入りだし、激しく吹き上げる水にも拘らず、そこでぐるぐると回っておったという。当然、着ていた服はずぶ濡れ状態だが、全く意に留める様子もなく、ひたすら水の中を舞うように歩いていたと言う。
周りの見物客は当然、不思議な気持ちで呆気に取られていたものと思われる。聊か狂気の沙汰と思える行動と思えるが、もしかして、常人のイマジネーションを越える何かの理由がこの女性にあったのかもしれない。シンガポールには信心深い人も多いのではないか。願いが真摯であれば、その願い方も普通ではなくなるのだろう。

今こうして大きな自然災害やら戦争やら世に大きな不幸が続くと、ある意味では、こうして周囲の目など忘れてひたすら祈りたい、水によって全ての悪や呪いを流して欲しい、という無私な思いに捉われ、この女性のように一見突飛な動きをする人が居てもおかしくもないか、本当に祈りたいという気持ちになれば、周りの目はもう関係ないのかもしれないな、と少し極論を巡らす自分がおった。(でも、ここは富の神様だから、ちょっと違うか...。)

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2 コメント

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Unknown (管理人おじさん)
2005-01-09 08:56:00
Alice堂さん、来訪有難うございます。

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サンテックシティー (Alice堂)
2005-01-09 03:38:03
 はじめまして。

 会社の出張で,1月3日からシンガポールに出張し,本日帰国しました。現地の方(中国系シンガポール人)に案内してもらって,サンテックシティーで夕食をとりながら,この噴水を見ました。その方の話では「中国人にとって,水は富の象徴で,それをふんだんに使うことで財力を現している」と聞いたのですが,あの巨大なリング(そこからも水が噴出すんですね)に触れながら3回廻ると話は聞いていませんでした。せっかくいったのだから,やっとけばよかった。

 ショータイムには,噴水の中央から水のカーテンが噴き出し,それをスクリーンにしてレーザービームでさまざまな画像が描かれます。同様のショーは,東京ディズニーシーにもあったような気がします。
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