小学教師の雑感・多感

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楽しみな宿題:手紙を渡す作戦を

2012年03月15日 | Weblog
生活科の「みんな大きくなったよね」で、自分の成長アルバムを作成中。

アルバムの最後に、保護者からの心のこもった手紙をさし込む。

親御さんから預かった手紙を、いつ、どのように子ども達に渡すか、ずっと考え、温めていた。


お腹の中から、今までの自分を振り返り、ほぼアルバムが完成した。

そして、生まれた時の大きさ(小ささ)と今の自分の大きさを実物大で描き、黒板に貼って成長を目と心と腹で確かめた。


「お家の人は、みんなを育てる苦労など口にしないかもしれない。

 でも、これだけ、大きくなるために、お家の人がどれだけ、頑張ってきたか・・・」

子どもを泣かせよう張り切っていたら、自分が感極まって泣いてしまった。。。

その後、子供たちは思い思いに手紙を読み、教室は静けさと涙につつまれた。


さてさて、今度は親を泣かせる番。

心のこもった手紙をプレゼントするのはもちろんだが、どのように渡したらよいか、子ども達と作戦を考える。

郵便ポストにこっそり入れる、目の前で読んでから手渡す、枕元に置いておくなど、たくさんの意見がだされる。

そして週末、渡すことを宿題に。月曜、その結果を聞くのを楽しみにしていた。
 
「なに、こそこそしてるの。」「あなたが読んだらおかしいでしょ。」などと“怒られた”という子もいて苦笑いしたが、こんな風に報告してくれる子も。

・家に着くと、まず椅子の下に隠して、遊びに行く時に胸に隠して、帰ってきた時にポストに入れた。

・「郵便でーす。」と低い声で言って、玄関に置いた。

・国語でやった仕掛けカードをつくって渡し、実はもう一枚あると手紙を渡した。

・「いいことあるんだ。」と言って、聞かれると「ヒミツ。」と言った。

・手紙を手渡し、ドアの隙間からこっそり読むところを見ていた。

・朝、家族で一番に起きて、ポストに入れた。

・お母さんが涙ぐんで、自分も泣きたくなった  等々。


「みんな本当に、大きくなったね。

 いろいろできるようになったけど、“相手を喜ばせる”ということができるようになったのは、素晴らしいことだと思うよ。」

みんなからの報告を聞いた渡しの言葉。


アルバムは、最後の1ページ「3年生の目標」を書いて完成。

3学期も残すところ後5日。

先生も「君達・相手を喜ばせる」ことができるのも、あと少し。

何ができるか、考えてみます。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
感動 (ちこ)
2012-03-15 21:07:25

 素敵な企画でしたね!

 両親からの手紙を、どんな気持ちで読んだでしょうね。

 そして、子供たちが、どうやって手紙を渡すかを考えている、キラキラした瞳が見えるようです。

 

 
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ちこさん、コメント有り難うございます。 (ひろ)
2012-03-18 00:03:08
子どもたちのキラキラした瞳、それが自分にとっての、ひそかなるプレゼントでした。
娘からもらう手紙。考えただけで、感極まります。
コメント有り難うございます。
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いいですね~ (蕪(かぶら))
2012-03-22 00:07:23
学年の終わりのこの時季に
心温まる,授業ですね。
教員は,つなぎ役ですね。
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蕪さんコメント有り難うございます。 (HIRO)
2012-04-08 19:27:40
本当に、教員はつなぎ役ですね。

学年の終わり、こちらも心温まりました。

そして、間髪いれず、新学期のスタートです。
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