あてもなく首都圏一周。

ロハスボリバードからＣ３を経由、モニュメントからエドサを一気にケソン、クバオ、マンダルヨン、マカティ、オスマニアハイウエー、キリノ経由でマニラまで。

所要時間おおよそ１時間３０分。４２ＫＭ。

さすがに日曜日はたいした混雑もなく早い。

何の目的でこのようなことをしたのか？

たいした目的はありません。ただ単に走ってみたかっただけ。

最近、マカティからＪＰリサール方向へ向かってパッシグ川を渡ってマンダルヨン市の裏道経由でボニーへ出て、パイオニア通りを経てオルテガス等の近道探索も時折。月曜日から金曜日であれば、この首都圏一周恐らく5倍以上は軽くかかるかも。
Ｃ３入口の高架橋付近から旧スモーキーマウンテン迄は、あいにく異臭が漂うほど臭い。特にパッシグ河口は泥水のように汚い。あの川の中で泳ぎ、ごみを拾っている子供達。病気にならないのか心底心配になる。
カラオーカン方向へ向かって左手には２階建ての集合住宅が棟を並べ、埋立地の奥のコンテナターミナル付近まで。この１５年で変わったこと。本当に汚くなった。昔のスモーキーマウンテンの住宅同様、なんとなく元に戻ったような汚さになった。
右手にアル５階建ての細長いアパート。よく見ると判ると思いますが、オレンジ色の電線が太い束になって中途半端な高い場所の空間に丸いものがずらっと並んだ物が見られる。よく見たら電力使用メーターだった。

これまた、メラルコの盗電対策なんだそうです。住宅へ個別につけた場合、必ず盗電するものが後を絶たないらしく、あのような高い空間に設置してあるらしい。検針はどうするのか？作業車を持ってきて検針するのかな？

この住宅地を過ぎて直ぐに、広場がある。以前は何もなかったのだが、今はさらに異臭が鼻につく。ごみの選別所みたいな雰囲気。中央部分が川のようになっていてその中でナイロンを洗いながら選別しているものが沢山いた。その奥にあるダンボールやコンパネで作った家に住んでいる住民、異臭で目が回るかもしれない。
この地区まですなわちビノンド地区入り口までは「首都圏一層美化作戦」を実施中といわれても決して「そんなことはしていない」と言いきれる。


モニュメントの１０ＴＨアベニューからグランドセントラルモール方向へＬＲＴ１号線の高架橋下を。最近は歩道と車道の境にネットが張られ、車道へは人があふれ出さなくなった様だ。でも人が本当に多い。このモニュメント、ジプニーで溢れた車道、センターラインより一車線が唯一の一般車線のようにも思えるほど、ジプニージプニーそしてジプニー。10秒で3年分排気ガスを吸ってしまうような場所。

モニュメントロータリーを右折エドサ大通りへ。コンドは車線の８０%くらいをバスが占領している。高速道路へ向かう高速バス、アラバン方面へ向かうバスが客を待ち、停車中。車の混雑は、北高速道路入り口付近まで。日曜日だけにスムースに走れる。北高速道路入り口を過ぎて又車が溢れかえってきた。バリンタワの市場前。午後の時間帯、夕方の売り物搬入の車が４重列駐車。

ここを通り過ぎたら非常にスムースに走り始めた。各交差点にはピンクとブルーに逃走されたＭＭＤＡが設置した歩道橋が設けられ、最近はその歩道橋を多くの人が利用している。すんなりとＳＭノースへ。ここの交差点は以前大混雑。ドライバーにとっては大難所でもあった。ＭＭＤＡがこの交差点を封鎖、一部をバスの乗降専用に改良したおかげで、流れがスムースになった。このＳＭノースからＭＲＴ３がエドサ大通りの上を走る。近年これほど整備された道路はエドサくらいかも。途中、ＳＭノースへ向かう客専用とも言ってよいＵタウン場所がある。確かにＵタウン車両で込み合うが、以前のように左折待ちで溢れてた思いをすれば全く気にならない。
この辺りから車両台数も増えてくる。ここを走るバス。気持ちが悪いほど交通マナーを遵守しているようにも。やっぱりそうであった。ＭＭＤＡの取締官、パトカーが道路わきで違反車両検挙を行っている。ＰＮＰも日曜日にもめげず各所で目を光らしている。（でも携帯電話でメールしていたな？）
あっという間にクバオを通過、各車両のスピードも７０ＫＭから８０ＫＭくらいで流れている。道路わきにはピンクのネットが施され、歩行者が道路を横断できないようにしてある。このフィリピンではこの案は名案。これがあるのとないのでは、事故はもちろん、渋滞を捲き起こす原因解消にもなっている。

あっという間にオルテガスとエドサの分岐点へ。オルテガス方向へ上る立体交差を左に見ながら直ぐにＰＯＥＡ庁舎上をエドサが走りメガモール前へ。さすがメガモール、人とくるまで溢れている。メガモールを過ぎ立体交差の地下道をすぎてボニーアベニューのトンネル付近まで車両が増え混雑。道路センターを走ればわりとスムースに走れた。パッシグ川の橋を渡りマカティへ。ラックウエル入り口近くが多少混雑、立体交差を潜り抜け終えた頃、目の前にドーシットホテルが見え始め車両の数も急激に増え始めスピードも４０ＫＭくらいまで落ちた。マガリヤネス立体交差の中央を走りオスマニュアハイウエーへ入った。午後４時。通常この時間帯は大型トラック、トレーラーでキリノ方向は大渋滞。決してこの通りを利用せずにエドサを真っ直ぐヒルテージホテル前までが賢い選択。日曜日だけに殆ど車がない。８０ＫＭから９０ＫＭ。ベンディアの高架橋を越え一気にキリノまで。途中、反対車線をアロヨ大統領ご一行の車両軍団が空港方面へ。なるほどこれで込んでいなかったのかも。１０分もかからないでキリノ通りへ。さすがに日曜日でも生活道路だけに混んでいる。タフトアベニューのＬＲＴ１号線下まで渋滞。雨模様で信号に全く関係ない歩行者が走り回っている。本当に危険だ。車が来ようが全くお構いなしで直前横断。避けるようにサンアンドレス通りへ入った。やっぱり込んでいる。フルーツスタンド前には大型バスが停車外国人観光客が買い物中。途中から裏通りへ入り、中国大使館横を経由、マラテへ。
パンパシフィック前の交差点。大混雑。パンパシフィックホテルの地下駐車場へ入る車のチェックがこの近辺の渋滞の原因。道路を半分くらい占領、時折バスが停車したら大パニック。あんな利己主義な規制があっていいものなのか。と毎日考えさせられながら駐車場へ。

たいした目的もなくこの首都圏一周。
気がついたこと。本当に子供が多い国だ。貧困の差がこの首都圏を一周、これだけでどのくらいか簡単にわかる。

平均寿命が６４歳。これも理解できる。あの集合住宅始め近接する一般住宅環境であれば、絶対呼吸器系に異常が出ておかしくはないことが確認できる。

一番危険なこと。歩行者が全く交通ルールを知らない。道路一面に広がって歩いてみたり、高速車が通過する道路を平気で横断。直前横断はもちろん、無法そのもの。クラクションでも鳴らそうもの牙むき出して車に向かってくる。

自分の身は自分で守るのだから。これがフィリピンの基本。しかし、車社会と40年前の文化が混ざり合ったようなアンバランス。フィリピン共和国の道路交通法は単なる法規。放棄と書いたほうが良いのかも。一人ひとりが遵守したら、きっとフィリピンには渋滞など無いのかもしれない。この首都圏の渋滞は全く無視した交通ルールそのもの。
このような環境が一日も早く解決できたらよい国になる道が開けるようにもおもいつつ。でも余計なお世話でした。