愛と信頼と善き言葉によってのみ 人々の能率はあがり、
仕事の品質は高まるのである。
愛と信頼と善き言葉とは心の砂漠の中にサフランの美しき花を咲かしめ、
その香気は力つきた人の疲労をいやすのである。
それは奇蹟を演じ、つぶれかけた事業を建て直し、
破壊しかけた家庭の裂け目に油をぬり、
乾ききった夫婦の愛情に 温い蒸気を噴き込むのである。
病を治す力も其処(そこ)から動き出して来るのである。
他が自分を害しはしないか、損害を与えはしないかと恐怖する心が、
傷害(そんがい)と損失とを招(よ)びむかえるのである。
その人を警戒していると 其人(そのひと)から害を与えられるが、
その人を愛すれば其人がわが為に働いてくれるのである。
『 生長の家 』 昭和二十六年二月号 二十一日の法語 谷口雅春先生