羽海野チカ「3月のライオン 3」


 この夏、楽しみにしていた漫画の新刊が続けて刊行されました。

 まず羽海野チカの「3月のライオン」の第3巻です。伸び盛りの若手将棋棋士とひょんなことから知り合った3人姉妹との交流。桐山五段の成長物語になるんだろうと予感させますが、まだまだ設定の説明段階でどう展開するのか分かりません。それでも早くもこの静かで優しい世界にどっぷり浸かっています。誰もが孤独、悲しみを抱えながら生きている、それだけに人の優しさが身に沁みる。
 「ハチワン・ダイバー」と同じでプロ棋士が監修しているので将棋界の状況、棋譜などもリアルであるのも面白くさせています(もちろん将棋が分からなくても楽しめる)。

 新刊が待ちきれないので羽海野チカのデビュー作でしょうか、「ハチミツとクローバー」全10巻を購入してこちらを読んでいます。多彩な登場人物間の繊細な心の交流は「ハチミツとクローバー」も「3月のライオン」も同じですが、「ハチミツ」が女性コミック誌での掲載に対して、「ライオン」が男性コミック誌での掲載なので甘さ控えめで世間の現実、冷たい風がリアルなのが特徴でしょうか。これからが楽しみです。


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