ネゼ-セガン/ヨーロッパ室内管「シューマン交響曲第1番~第4番」


             

 最近はクラシック音楽の新譜はほとんど買わないのですが、偏愛するシューマン交響曲第2番のディスクで評判がよいものがあると気になります。少し前に聴いたパーヴォ・ヤルヴィも良かったのですが、このネゼ-セガンというこれまで目に耳にしたことのない変わった名字のカナダ人の演奏にはたまげました。

 正直、シューマンの交響曲4曲を初めて楽しく聴き通すことができました。シノーポリ、バーンスタインの名演でシューマン交響曲第2番の複雑だけど繊細で切ない青春の音楽の魅力を知ったのですが、4曲全てがここまでワクワクする音楽とは驚きです。古楽風の処理をスタイリッシュに聴かせるという流行の演奏ではあるのですがちょっと違います。説明しにくいのですが、同じことをやったアバドは高機能のオケを鳴らしただけだったけど、ネゼ-セガンは音楽を演奏している実感があります。演奏時間は短いのかもしれませんが決して早く聴こえません。これがシューマンの音楽の本質なのかどうかはよく分からないのですが音楽を聴く喜びがあります。

 この2週間、何度も聴いているのですが聴き惚れる名演です。調べると、新人にしては多くのディスクがあるようで、ドイツグラモフォンでドン・ジョバンニの録音もありました。恥ずかしながらこれまで全く知らなかったのですが既に期待の中堅(?)なのかもしれません。フィラデルフィア管弦楽団ともうじき来日するようで久しぶりに聴きに行きたいと思ったのですが(S席3万円、A席2.5万円はまだ残席あるようです)、お小遣いの残額に余裕がなく見送りです。

 その代わり、比較的新しい録音の「春の祭典」と「悲愴」を注文してしまいました。




コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )