ORGANIC STONE

私達は地球を構成する生命を持った石に過ぎないのですから。

悲劇。それも極上の。:キング・オブ・ファイヤー(2003)

2007-02-12 19:55:02 | 映画:ショーン・ビーン
Henry Viii(2003)

 英国BBC製作の大河ドラマ。BBCはNHKみたいな物ですから(受信料は税金から取られているらしいけど)、歴史物に関してのその豪華な配役と潤沢な資金は御墨付き。今回のヘンリー8世は、主役ヘンリー8世にレイ・ウインストン(この人知りませんが、有名らしい・・・)、王妃アン・ブーリンにヘレナ・ボナム・カーター、アン・ブーリンの元旦那にスコット・ハンディ(「ロック・ユー」に出ていた地味顔の俳優です)、大ゲストにショーン・ビーン&チャールズ・ダンス。炎の英雄シャープに出ていた俳優(ノーフォーク公爵のマーク・ストロング、Sharpe's Missionで憎たらしい悪役の人。スペインの王女カタリーナ役アスンプタ・セルナ、シャープ隊長のスペイン人妻、の2人)も出ていますので豆ファンには美味しいかも。

←出演者勢揃い。
 
 時代考証に関してはさっぱり分からないので、忠実かどうか分かりませんが、少なくともこのヘンリー8世はエキセントリック&ロマンチスト&そしてかなりの恐ろしい性格として描かれます。日本人にはなじみの薄い英国チューダー朝の暴君ヘンリー8世の38年に渡る統治時代、波瀾の人生をば、2エピソードに分けて4時間たっぷりと見せてくれます。衣装も豪華で、さすが国営放送だなあ・・・

 海外貿易で国がどんどん豊かになっていったチューダー朝時代、父のヘンリー7世の死去に伴い、王となったヘンリー8世。しかし一種政略結婚の妻スペインの王女カタリーナとの間に子供が出来なかったので離婚したい!が、カソリックでは離婚できないので、ローマ法王と断絶して離婚。以前から目を付けていたアン・ブーリンの夫を遠くに追いやって、結婚してしまう。しかしこのアンも女の子(後のエリザベス1世)しか生まなかったので、不貞をでっち上げて処刑、次のジェーン・シーモアと結婚。嫡男エドワードが生まれるんだけどジェーンが死亡。その後も3人と結婚します。つまりストーリーは政治&結婚生活。女好きで怒ると怖い王様の、お世継ぎが欲しいばかりに「そこまでするか・・・」って位暴走する極悪ライフ。めとった妻の内、2人を処刑していますから、怖いですね・・・正に血なまぐさい歴史絵巻です。何処の国も同じなんですね~

←番組新聞広告。「連続殺人犯の伝記」ですよ、コピーが。

 そこは国営テレビのBBCですから、血なまぐさくとも節度有る安心してみられる時代物・・・じゃないんです!グロイんです!私気分悪くなりました、本気で。TVであんなの見せていいんですか英国では。騎乗槍競技の目に槍が刺さるシーンや、処刑シーン、痛すぎます。2度と見たく無い。ヘンリー8世がアン・ブーリンをレイプするシーンもあったりして。どうなのアレは。

 待望のショーン・ビーンは後半すぐに御出演。本人の故郷ヨークシャーの英雄、ロバート・アスク役、理性的で正義感の強い、人望に厚い非常にお得な役。アスクはかつて弁護士で、ヨークの同士を集めてヘンリー8世に抵抗します。ヘンリー8世と話合いを持ち、王との和解を取り付けますが、故郷への帰り道、心変わりした王に捕らえられて故郷で縛り首に~というのが史実らしいです。ここでは最初からヘンリー8世はアスク殿を騙す気ありあり。万事上手くおさまったように見える会合の後「まあゆっくりしていきたまえ、アスク君」なんて優しい声をかけるヘンリー8世。実はアスク殿がロンドンでゆっくりしている間に、故郷は襲撃されていたのであった。まさか王様があんなことするか?あの極悪キングを信用したのが致命的、詰めが甘かったなアスク。多勢に無勢でも剣を抜き抵抗する姿はボロミアだ~っと思ったファンは私だけではあるまい。(馬からおりる時にがに股なのが玉に傷)。豆ファンは必見ですよ必見。日本版は『レジェンド・オブ・サンダー』『THE LION IN WINTER 冬のライオン』『キング・オブ・ファイヤー』3本入って「ブリティッシュ・キングダム DVD BOX」1万円。た、高い・・・

←きゃ~りりしい!もちろん右の豆のことです。

 主役ヘンリー8世役レイ・ウインストンはコックニー訛りのきついロンドンのギャングの役で知られる悪役俳優とのこと。どおりで憎々しい王様です。悪役俳優が王様役、といのはかなりの冒険と見ました。このヘンリー8世は何本かTV大河ドラマ製作されているようですが、このヘンリー8世が一番「凄い」らしいです。(分かる気がする)このシリーズでロバート・カーライル主演Gunpowder,Treason & Plotも購入。タイトルがかっこいいではないですか?「爆薬、裏切りそして策略」ですよ。こちらはカーライル先生が無気味なジェームス1世を演じます。

邦題はだれかなんとかして下さい・・・

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4 コメント

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同じかも・・ (pointdpo)
2007-02-14 21:27:52
豆酢さまいっらしゃいまし。

>私はUK版購入しました。
>通してみたのは1回だけなんじゃよ。
>あとはアスク様のパートだけを繰り返し(自爆)。
私も全く同じです~!!!面白くない訳ではないのですがね、そこそこ怖いシーンが見たくない(笑)。あとレイのファンでないこともあるし。悪役好きですが、いまいちこの人はピンときません。「ディパーテッド」見てみようかな。アスクたんは何度見ても、いいですわ。特に交渉のシーン、ほれぼれしませんこと?

>アン・ブーリン役は、ヘレナにはきついものがあったかも(笑)。
「いつか晴れた日に」のエマ・トンプソン見たことありますか?若作りはあっちの方が凄い。爆笑しちゃうほどがんばってます。
返信する
確かに (豆酢)
2007-02-14 16:28:51
アン・ブーリン役は、ヘレナにはきついものがあったかも(笑)。pointさんたら、手厳しい。

私はUK版購入しました。通してみたのは1回だけなんじゃよ。あとはアスク様のパートだけを繰り返し(自爆)。
レイはね、スコセッシの「ディパーテッド」にも出てたよ。盛大に○死してたな。
そうねえ、「キング・アーサー」でのボース卿役などもよかったですねえ。強烈だったのは、ティム・ロスが監督に挑戦した「素肌の涙」(1998)でのお父ちゃん役。なんと自分の実の娘をレイプする鬼でした(号泣)。アスク様を吊るし上げる、あの卑怯者っぷりはこの頃から健在だったか(違)。
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3本セットなのはなぜ (pointdpo)
2007-02-13 04:09:32

2007-02-13 03:58:58

dimさまいっらしゃいまし

>豆ファンの友達も「これ、お高いわ~」
1本あたり3300円とおもえば普通ですよね。でも豆ファンはのこりの2本がいらないかも。なんでセットなんですかね。なんか陰謀ですね。

>眼を覆いたくなるくらいひどいめにあってしまうんですよね
多分いい人の役だから目を覆いたくなるのかな~?いつも悪役ではひどい目に合ってますからね、豆は。ボロミア好きなら必見なんですが、ボロミアの時より痛そうです。でもひげが渋いのですわよ。

ヘレナ・ボナム・カーターは若作りでがんばっています。私ヘレナ・ボナム・カーターお気に入りなので。あの恨めしげな目つきがいいです。
返信する
高いっすよね (dim)
2007-02-13 02:57:24
豆ファンの友達も「これ、お高いわ~」と嘆いておりました(が、しっかり買っていました)。
これ・・・豆が眼を覆いたくなるくらいひどいめにあってしまうんですよね、確か。だから見ない予定・・・。
しかし、ヘレナ・ボナム・カーター・・・こういう役あっているのかあっていないのかイマイチわからないのですよね。まあインパクトはありそうですが。

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