ORGANIC STONE

私達は地球を構成する生命を持った石に過ぎないのですから。

等身大の007。:ボーン・スプレマシー(2004)

2006-09-24 03:31:30 | 映画:カール・アーバン
Bourne Supremacy (2004)

 マット・デイモン主演のスパイアクション。ボーンシリーズ3部作の2作目。原作者ロバート・ラドラムの小説は幾つか読んだ記憶は有るのですが、このシリーズはまだ。しかしながらこの主人公ボーン(マット・デイモン)の等身大のアクションは特筆物です。この作品に比べたら007シリーズなんか子供騙し。ボーンは記憶を失った元CIA、かつては優秀ないわゆるスィーパー(掃除屋)でしたが、秘密を握る彼を消そうと、有る勢力が動きだし、彼は罠に嵌められる・・ロバート・ラドラム御得意の、リアルな国際情報活動というアンダーグラウンドな世界を生き抜くため、その知恵と知識、機転と技術を総動員する主人公の行動が、皮膚感覚でノンフィクション調に撮られた映像で伝わってきます。監督はアイリッシュの悲劇Bloody Sundayを撮った英国人監督ポール・グリーングラス。一切の無駄を排した硬質のシリアスな作品になっています。

←ゴアの田舎道で逃げます逃げます。追ってくるのはキリル(カール・アーバン)。
←ひと仕事終えて帰るキリル。仕事が終わったら必ず結果確認しましょうね、キリル君。

 主人公を狙うのが殺し屋キリル(カール・アーバン)。ほとんどセリフは無いです。その少しのセリフもロシア語がほとんどですし。しかしその替わりあの目力で見せます。喋らないのがかえってクールです。見た目も随分痩せていて坊主頭も似合います。黒い衣装に黒の短髪、冷静沈着、冷酷で正にキリングマシーン。射撃も上手い。殿堂入り暗殺者「ジャッカルの日」のエドワード・フォックスを彷佛とする暗殺者を演じます。主人公よりずっとかっこいいんですけど。(一作目の金髪の殺し屋もかっこよかったですね!)特にお気に入りが橋の上からワルサーでボーンを撃つシーン。続編も出てくれませんかねえ・・・また、前作から引き続き見せ場のカーチェイス。今回もおおっ!と度胆抜かれますよ~クライマックスはもちろん黒のメルセデス・ベンツGクラスに乗ったキリルも加わって手に汗握ります。

←ボーンを追うCIA側のジョアン・アレンと相変わらずふてぶてしい悪役のブライアン・コックス。
←ロシア側から追ってくるのはまたまたこの男。怖そうですね~~怒った犬っぽいです。
←「痛てて・・キリル射撃上手すぎ」撃たれた傷が痛いボーン。

 ボーンは背も低いし、特別ハンサムでもない、一見普通の人物であり、ファンシーな秘密諜報器機もかっこいい車も無縁。それだけに一層現実味が有ります。そして暗殺者だった、という心の闇を抱え、そんな過去や現実から抜け出したいと願う1人の人間でもあります。それは半死のキリルの怪我姿を見て、静かにその場を離れるシーンにも象徴されます。マット・デイモンにこんなアクションができるとは結構びっくりでした。上質アクション映画好きにはお勧め!正直今どきスパイアクションなんて・・・なんて敬遠してしまう人にも、お勧めかも。いわゆるハリウッドエンターテイメントとも一風違うアクション映画です。

←おまけ。主人公よりかっこいいってどうよ?(ええんでない?)

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18 コメント

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(^^)/ お邪魔します。 (白くじら)
2006-09-24 12:18:41
こんにちは。



この作品は序盤から1作目の安堵感が消し飛んでしまって「ええっ」と叫んでしまいました。

再び記憶との戦いが始まりました…1作目のときも感じたのですが、どうして彼はその事件のことしか思い出さないのか不思議でたまりません。(^^;

きっとあとでデフラグかけないといけないと思いますね!



とかなんとかいいつつ…敵の暗殺者は怖かったですね。そこに登場するだけで恐怖感がありました。しかも射撃がうまいのには私も驚きました。



というわけで、初めてこっちからトラックバックしたかも。(^^;
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いらっしゃいませ! (pointdpo)
2006-09-24 14:56:56
白くじら様TB&コメントありがとうございます!



この記事以前書いたものなのですが、写真&イラスト増強したので日時更新したら新しく上がってしまいました・・・(汗)



この映画は、1作目を見た時、なぞ解き+スピード感がよいなあ、と結構お気に入りでした。この2作目は相変わらずなぞ解き+スピード感ありで1作目に劣らぬ出来だとおもいます。マット・デイモンという役者をアクションもできるんだ、と見直した作品でもありました・・・



>しかも射撃がうまいのには私も驚きました。

いくらなんでも、あの状況で車の中の人物にあてるって、ライフル射撃オリンピック選手並みですか(笑)。キリルは原作にはないキャラクタらしいです。ああいう何処までもしつこく追ってくるキャラ好きです・・・



それではまたまたよろしくお願い致します。
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TBありがとうございました。 (小米花)
2006-09-29 21:55:55
私はマット・デイモンの天才肌役の映画が好きです。

記事を読ませて頂いて、マットがごく普通の人にみえるから、天才の役が引き立つのか~~!と思いました。

グッド・ウィル・ハンティング、ラウンダース、バガー・ヴァンスの伝説など天才の役が続きましたから・・・。

ボーン役は前作より、こちらの方がずっと好きです。

TBさせて頂きました。
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彼本当に頭良いらしいですね。 (pointdpo)
2006-09-29 22:45:28
小米花様コメント&RTBありがとうございます!



マット・デイモンて、一見普通に見えますよね。でも雰囲気に頭が良さそうな所が見えちゃう時も有ります。だから天才役が多いのかなぁ?



私は芸達者な「リプリー」と脳天気な「ドグマ」の彼が好きです。ボーンは前作よりこちらの方がちょっと成長した感じ?見た目もきりっと・・



それでは、これからもよろしくお願い致します!
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かっこいいジミー大西(^^; (chibisaru)
2006-09-30 18:52:57
こんばんはー♪

TB&コメントありがとうございました。

実は私、マット・デイモンが「かっこよくなったジミー大西」に見えてしょうがないんです(^o^;

つい、ジミーちゃん、頑張ってるなーとか映画見ながら言ってしまうほど←かなり重症



さてさて、本作ですが、記憶を失った暗殺者としての苦悩をかなり深く描いていてとても好感が持てました。

カール・アーバンのやっていた役どころは、エネミーラインの犬のごとく追跡してきた敵兵に似てるなーと思いました。顔じゃなくて、そのしつこさっぷりがなんですけど(笑)←ご存知?(^^;
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ジミー大西ですね! (pointdpo)
2006-09-30 21:47:52
chibisaruさま~コメント&RTBありがとうございます!



ジミー大西、似てます!どちらかというとパッとしない類いのお顔。(失礼)これからマット君を見るとジミー大西に見えてしまうかも。



>カール・アーバンのやっていた役どころは、エネミーラインの犬のごとく追跡してきた敵兵に似てるなー

おお!覚えていますとも!確かに似てます、しつこさが!あのお方、怖かったですね!俳優さんのお名前までチェックしておりますよ!・・・Vladimir Mashkov、ロシアの舞台俳優の方です。悪役スキーなもので。



余談:chibisaruさまは148cmとか。私は147cmです。なんか嬉しくなっちゃいました・・・
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やっぱりカール・アーバン (びか)
2006-09-30 21:58:52
こんばんは!

ジャッカルの日のような映画、けっこうないですよね。

地味めな印象はまぬがれないからでしょうか。

カール・アーバンのイラストに愛を感じましたよ(笑)

見るからに悪役、最後にはやられちゃうって雰囲気がよく出てますね。

まつ毛が物凄いところがツボです。チャームポイントですね!
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ジャッカルの日なんですが・・・ (pointdpo)
2006-10-01 00:06:08
びかさまこんばんは~~!

コメント&RTB有り難うございます!



「ジャッカルの日」面白いですよね!実は私、あの映画見てエドワード・フォックスにファンレター出しました・・・習い立ての英語で・・最初で最後のファンレター!そして忘れたころに宛先不明で帰って来ました(爆)。



>カール・アーバンのイラストに愛を感じましたよ(笑)

ありがとうございます。こーいうしつこいキャラ大好きなので。この映画のアーバンは妙に色気がありますよね。写真もキャプチャしたんですよ~~~!



ところでびかさまも「レンタルビデオ屋はじめました」バトンしませんか!ゴロゴロしあたー版の品揃えが見てみたいです。
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TB&コメント有難うございます (喫茶10マスター)
2006-10-01 02:01:51
TB&コメント有難うございます。

遅くれてご挨拶すみませんです。

私もTBさせてもらいます。



とても読みやすいブログですね。また参考にさせてもらいます。



私は改めて考えてみるとマット・デイモンの出演作はこのシリーズ以外にオーシャンズ11,12しか見ていないのに気づきました。もっと見ていると思っていたのに…。脇でも存在感が強いのかな…。



ではでは。
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いらっしゃいませ! (pointdpo)
2006-10-01 10:37:24
喫茶10マスター様コメント&RTB有り難うございます!



>脇でも存在感が強いのかな…。

強いですよね、この人。背も低いし、ぱっとしないルックスなんだけど、やはり妙に存在感があります。



>とても読みやすいブログですね。

有り難うございます!読みやすさは常に気を使う所ですが、ブログの仕様で限界も有ります。最近各記事のタイトルに凝っています。一言で表すのって難しいですね・・・



それでは、これからもよろしく御お願い致します。
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