バイオエシックス

2014-08-29 14:53:22 | 日記
バイオエシックスは、「医療や生命科学に関する倫理的・社会的・哲学的・法的問題やそれに関する問題をめぐり研究する学問」と定義づけられている。アメリカでの、医療における患者の人権問題が発端とされている。
加藤尚武(現・鳥取環境大学学長、1937~)によると、バイオエシックスは、「自分のものは自分で決めていい」という個人主義を徹底し、相対主義の価値観に立脚して人間と人間の関係について考える学問であるとする。このため、生命倫理学と環境倫理学は本質的に対立するという。
加藤は、生命倫理学と環境倫理学の関係をつぎのように説明する。個人主義を徹底する生命倫理学に対して環境倫理学では、地球での人間の生存を可能な状態にすることをもっとも大切な原理とし、個人の生存より生態系の存続を優先する傾向を持つとする。例えば、環境倫理学者は、人口増加を防ぐためは中絶を強制することもやむをえないと判断する。一方、生命倫理学者は、個人の自己決定権を侵害することは絶対に許されないとして、これを否定することになる。

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