但東暮らし３６８〜草刈りとホタル〜

きのうの昼の分から飲むのをやめていた痛み止めなのだが、どうやらそれなりには効いていたようで、いたしかたなくまたきょうの昼の分から飲むことにした。

それでもずっと鈍い痛みはあるので、何もしていないと気持ちが痛みに集中してしまい、ただ痛いだけになってしまう。それでまた午後から庭仕事をすることにした。

庭仕事をやっている最中は、ほぼほぼ痛みを感じない。痛み止めより劇的に効く。ただ作業の手を止めるとすぐさま痛いのが難点。

クロガネモチの木の下あたりを鋸鎌で刈って、今度はボケの周囲を刈ろうとしたのだが、草の中になんかいる。

私は近眼で老眼で乱視で網膜剥離をレーザーで繕ってあるという目なので、小さいものはよく見えないのだが、小さな花とか小さな虫とかだけは、なぜかはっきり見える。興味のあるものしか見ていないという証拠のような目だな。

草の中にホタルがいる。うっかり刈らなくてよかった。確かホタルと色が同じの有毒昆虫もいるのだが、この子はお尻に発光器があるので間違いなくホタルだ。

実家のすぐ近くの川には、けっこうたくさんホタルがいて、この時期の夜の川沿いの遊歩道は、まるで天国のような光景だ。うっかりもう死んだのかしらと思ってしまいそうになる。

　

こんなところにいて大丈夫なのかい？　川に行かなくていいのかい？　今夜にそなえて休んでいるのなら良いけれど。

とりあえず、庭仕事の道具が入ったバッグを持って、他の場所に移動した。

前から気になっていたのだが、せっかく咲いているラベンダーが、ほかの草に埋もれているのだ。

ラベンダーを切らないように気をつけつつ草だけを刈っていく。草刈機ではこうはいかない。

なんとかラベンダーに日が当たるようにはなった。

ついでに、そのすぐ横に植っているアキレア テラコッタとガウラの周りの草も刈る。

今年はニワナナカマドもたくさん咲いている。でも、すぐに黄ばんだような色になってしまう。

もうすぐコレオプシス フルムーンの黄色い花がいっぱい咲きそう。ここの草も刈らないとな。

やること（やらなくちゃいけないことではなく、やりたいこと）は山ほどある。ただ、身体がついていかない。

明日はまた放射線治療だ。いろんな線だらけの自分の身体は多少見慣れたけれど、五十肩の左肩はちゃんと上がるかな。

夜、１人で川にホタルを見に行った。この間より少ないな。裏庭にいた子は、この中にいるのだろうか。

何匹かのホタルが空高く舞い上がる。星のようにゆっくり流れて闇の中に消える。少し心がギュッとなる。がんばれ。