シリウス日記

そうだ、本当のことを言おう。

その26-2・飯山市の皿川氾濫に見る問題点の検討

2020-01-23 16:43:03 | 日記

雨水排水ポンプ場については、基本的な情報が一部しか公開されていないためになかなかその全容をつかむ、という事が難しい状況にあります。

とはいえ、このポンプ場が関連した出来事は今までも多発し、これからも多発する事になる事は明らかな事であります。

何となれば、誰がどう言おうが飯山の雨水排水のキーとなる設備でありますから、その運用いかんによっては「たやすく市内に氾濫を引き起こすから」であります。

さて、そういう具合でありますから、なかなか系統的な話はできませんが、得られている情報を以下、記述しておく事にします。

1:追記(2020/10/18)

・さて、当方が入手した資料によれば「ポンプ場の貯水池の水深は3.5m」、そうして栄川樋管の千曲川に面した出口の底の部分の標高は310.6mというものだ。

千曲川の水位がこの高さになったのはちょうど午後7時ごろ、したがって「ぼちぼち内水ゲートを閉めておかないと千曲川の水がポンプ場側に流れ込む」ということになる。

そこで水位観測員兼樋門操作員の消防団員は内水ゲートを下げることにした。

まあそれはそれでいいのだが、おかげで千曲川の午後8時時点での水位を測り損ねた、という訳です。

国から委託された仕事が「樋門操作」、これに加えて飯山市からは「千曲川の水位観測の仕事」を委託されていた。

それに加えて「ポンプ場の内水ゲートの操作までやらせる」飯山市の考え方が当方にはさっぱりわかりませんわ、足立さん。

・ついでながら、ゲートのコントロールボックスはGL+1.25mの位置にある。

つまり「コントロールボックスは水没せずに、いつでもゲートは稼働可能であった」ということになる。

(11/26追記)台風19号時に25m道路の南側は13日の2時前には浸水が発生しており、また北側についても2時には浸水し始めていた、という証言がある。そうしてアンダーパスの南側出口付近での浸水深さのピークは1m55センチである。

追記2(2020/10/21):栄川樋管の千曲川出口底の標高に関連して。7月8~9日の雨降り。

台風19号の折、飯山市が公開した情報によればポンプ場の内水ゲートは12日の20時45分に閉じている。そうしてこの時の千曲川の水位標高は311.74mである。

前述したように底の部分の標高が310.6mであるから栄川樋管の水位としては1.14mで内水ゲートを閉じた、という事になる。これは又飯山観測所での水位4.64mに対応している。

つまり「飯山観測所での水位が4.64mあたりになると内水ゲートを閉じてポンプを稼働させる準備に入る」という事である。

さて、7月には飯山には2つの出来事があった。一つは7月豪雨と記録されている千曲川の増水は7月8日~9日にかけてのもので、ピークは8日の21時、7.24mでした。

ちなみに8日の飯山の降水量は朝方の雨降りで61.5ミリでこの雨は午後にはやみました。そして9日は0.5ミリでした。つまり「千曲川は増水したが飯山の雨ふりは8日の午前中のみ」というのものであった。

この時に千曲川の水位が4.64mを超えたのが8日の午前9時すぎ、ちょうどその頃には雨も降っていましたからポンプ場は内水ゲートを閉めてポンプを稼働させたものと思われます。

だがしかし、このような操作を行ったことは飯山市からは一切の報告がなく、単にHPに千曲川の水位が掲載されているだけであります。

まあなんと言いますか「被害が無かったんだからいいだろう」と言うものではなく、「どのような活動をしたのか」ちゃんと市民に知らせるべきでありましょう。

追記3(2020/10/21):栄川樋管の千曲川出口底の標高に関連して。7月15日の雨降り。

さてそれで、飯山地方には15日に局所的、短期的な土砂降りがあり、市内では浸水被害と土砂災害が発生しました。

7月15日の飯山雨量観測所の24時間降雨量は131mm~浸水や土砂崩落被害が多発しました~

特に18時、19時台の降り方は一時間に20ミリをこえるもので、これによって市内では排水路から雨水が吹き上がり、浸水被害をだしました。(上記リンク記事内容を参照願います。)

しかしながらこの時の千曲川のピーク水位は3.11mであり、なおかつ18時での千曲川水位は2.63mといずれもポンプ場稼働水位の4.64mには程遠いものでした。

つまり「この時はポンプ場は稼働していなかった」という事であります。そして、付け加えますればこのような「局地的短時間の土砂降り」に対しては「ポンプ場はあまり有効には機能しない」という事の証明でもありました。

(2020/11/26追記)但しこの時に浸水被害を出したのは25m道路の南側200mのエリアであり、北側には浸水被害は出ませんでした。(証言あり)

(2021/4/5追記)しかしながら、近年の局所的な豪雨による住宅地への浸水被害の発生を考えるならば、そうして実際に浸水被害がでたのであれば、飯山市はポンプ場を必要に応じて随時、積極的に稼働させ、このような浸水被害が出る事を未然に防止する様に対応するべきであります。

なんとなれば、上記の例においてもポンプ場が貯水池の水位を見て、必要と判断しポンプを稼働させていたならば15日に発生した上町地区の浸水被害は未然に防止できたからであります。そうしてこの件に関連した詳細報告もページを改めて行う事と致します。

(2021/9/21追記)以下に詳細報告があります。

22・「城山の雨水排水ポンプ場は能力不足」の1 

23・「城山の雨水排水ポンプ場は能力不足」の2

 

なお市役所によってようやく公開されたポンプ場周りの情報を下記に示します。

・中央排水区(城山雨水排水ポンプ場)のしくみ : https://archive.fo/db83r

・飯山市HP記載 雨水排水系統図 : https://archive.fo/Mfb18

・飯山樋管が洪水でも開きっぱなしの理由 : https://archive.fo/v8iwE

 

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