シリウス日記

そうだ、本当のことを言おう。

新着情報の1(2023/11~

2023-11-27 11:46:57 | 日記

2023/11月時点

: https://archive.md/UuhBx :グーグルサーチ

注目すべきは

1、『・長野県が管理する河川の想定最大規模の浸水想定区域図

長野県https://www.pref.nagano.lg.jp › hokuken › sinsui
2023/03/15
河川名 関係市町村 公表日
樽川・馬曲川・大川 飯山市・山ノ内町・木島平村 令和4年9月30日
篠井川・真引川・草間川・江部川 中野市・小布施町 令和4年10月31日
斑川・美沢川 中野市 令和4年10月31日
他 26 行を表示』

ようやく「忘れた頃になって」の「北信建設事務所」による皿川のハザードマップの公表です。

: https://archive.md/y48a9 :<--このページからそれぞれの千曲川支流のハザードマップ(pdf)に飛べる

注目すべき主な支流

・樽川・馬曲川・大川:

・桑名川

・今井川

・日光川

・広井川・滝沢川

・皿川

・宮沢川

いずれにせよ「更新日:2023年3月15日」と「北信建設事務所」は言っているが「飯山市からのアナウンスは特にはなかった」のです。

しかしながらこれで「ハザードマップが無かったから避難勧告が出せなかった」と言う飯山市の言い訳は今後は通用しない事になりました。

 

1-1、皿川について

さて、ちなみに皿川のハザードマップを見ると分かるのだが飯山市がいう様に「市街地にあふれた大量の泥水が皿川上流からのものだけ」というならば公表された皿川のハザードマップにある様に「 英岩寺から上の上流域でも氾濫が発生していた」となる。

いや「英岩寺から上の上流域でも氾濫が発生していなくてはならない」のである。

しかしながらもちろん「台風19号の時には、英岩寺から上の上流域は無傷だった」のである。(注1)

こうしてまた「飯山市の説明が事実とは違う」という事が明らかになるのでした。

注1:台風19号襲来時の皿川上流域の状況についての注目すべき証言は: ・その36・皿川上流からの流入量についての新たな証言 :にあります。

 

1-2、皿川上流に降った降水量について

飯山市の報告によれば台風19号襲来時の降水量については

○降水量情報
 10 月 12 日午前 11 時~13 日午前 10 時までの 24 時間降水量
 ・斑尾観測所(市) 288mm
 ・富倉観測所(市) 207mm
 ・飯山観測所(市) 129mm
 ・飯山(アメダス) 122.5mm 

とされています。(・令和元年台風19号関連災害経過報告【第2報】

そうして飯山市いわく

「飯山市のもっている・斑尾観測所(市)の記録の中では24時間で288mmの降水量は歴代1であり、これが今回の飯山水害の原因である。」と説明してきました。

さてしかしながら皿川ハザードマップを見ると

「1000年に一度の降水量=24時間に813mmである」事がわかります。

つまりは「気象庁の持っている長い歴史の降水量の記録」からみれば「24時間で288mmの降水量」というのは「大したことはない降水量である」となります。

事実「皿川の流域雨量指数に基づいた洪水キキクル指数の判断」でも「皿川は警戒レベルまでの到達」で終わっていたのです。

台風第19号の事例における雨量等の予測と実際の状況等について(速報)
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/jirei/sokuhou/R011012.pdf

10ページに注目すべき表があります。

今回、台風19号で堤防が決壊した支流河川をまとめたものです。

そのまとめの中で唯一、皿川のみが「警戒レベルでしかない上流からの流れ込みで堤防が決壊している」のです。

そうしてこれは「異常な事が皿川で起きていた事」を示しています。

その「異常な事」とは「降水量が多かった」という事ではありません。

「それ以外の異常な事態が皿川で起きていた」という事を示しているのです。

その結果皿川は氾濫し皿川堤防は決壊する事になったのです。

さてその「異常な事の内容」とは

①:「皿川樋門は開けっ放しでよい」とし、ポンプ車での排水作業を予定していなかった事

②:委託樋門操作員に皿川監視の仕事をさせなかった事

③:皿川ではバックウオーターが発生していた事

④:皿川の氾濫が確認された後も皿川樋門を閉めなかった事

⑤:皿川堤防の決壊場所は耐水化されておらず、皿川堤防は堤防としては未完成のままの状態で放置されていた事

です。

 

1-3、日光川と今井川について

すでに述べている様に「台風19号の折には日光川樋管の左側ゲートが途中で止まっていてそこから千曲川の泥水が逆流していた」のである。

それで日光川のハザードマップをみると「千曲川逆流泥水」は今井川遊水地にも流れ込む事がわかる。

さてしかしながら「市議会議員の発言」を聞くと「今井川遊水地がいっぱいになってそこから戸狩駅側に水があふれ出す」という認識になっている。

しかしながら今井川ハザードマップを見ると「1000年に一度の雨降り」でも今井川の氾濫水は戸狩駅までは達していない。

つまりは「いままで今井川遊水地がいっぱいになってそこから戸狩駅側に水があふれ出す」と見ていたのは話が逆で日光川からの千曲川逆流泥水がそのあたりに氾濫し、おまけで今井川遊水地をいっぱいにしていた」のである。

さてそれで「ようやく日光川のゲートが下まで下がる様になった」のであれば「千曲川からの逆流泥水はもはや今井川遊水地に流れ込む事はない」のである。

そうであれば「戸狩エリアでのポンプ車の事前配置」は「今井川遊水地に一台」、「日光川に一台」でよいのである。

そうして「残った一台」はもちろん「皿川に事前配置とする」のである。

ちなみに「したがって議員諸君がいう様な今井川遊水地の整備」などというものは「もはや必要ない」という事になる。

今のままの今井川遊水地の状況で今井川にとっては十分なのである。

 
2、『ハザードマップを更新しました

千曲川のハザードマップの補足説明PDFにリンクーー>

https://www.city.iiyama.nagano.jp › siho202010
 
皿川(北町区). 千. 曲. 川. が. 増. 水. し. た. 際. に. は. 、. 市. で. は. こ. れ. ま. で. 飯 ... (氾濫危険水位)9.2m. 今. 年. 7. 月. の. 梅. 雨. 前. 線. に.
1 ページ』
 

3、『飯山市水防計画

pdfにリンクー>
https://www.city.iiyama.nagano.jp › kikikanri 
 
2022/05/26 — 【警戒レベル2相当情報[洪水]】千曲川では、氾濫注意水位に到達し、今 ... ※飯山観測所は目視で計測するほか、皿川樋門外水位(千曲川の水位)の数値を ...
72 ページ』
内容が更新された模様。

『2 国土交通大臣が行う洪水予報
水防法第 10 条第 2 項並びに気象業務法第 14 条の 2 第 2 項の規定に基づき、国土交通大臣と気象庁長官が共同して洪水予報を行う河川は、次表のとおりである。

(1) 洪水予報を行う河川名、区域
河川名 区域

犀川
左岸 長野市大字塩生字臥部(両郡橋)
右岸 長野市篠ノ井大字小松原字高松

から
千曲川合流点 まで


千曲川

左岸 上田市大字大屋字向川原(大屋橋)
右岸 〃 南遠川原

から
左岸 飯山市大字一山字十二平
右岸 下高井郡野沢温泉村大字平林字広見 まで 』

↑↑↑:今後は(湯滝橋)までは洪水予報が出る模様

 

『2 長野県知事が行う氾濫危険水位等到達情報
水防法第 13 条第2項の規定により、知事が水位情報の通知を行う河川(水位周知河川)
は次表のとおりである。

水位観測所及び区域
河川名 区 域

千曲川
飯山市一山(湯滝橋) から
新潟県境 まで』

↑↑↑:(下境~桑名川)までは長野県担当

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飯山市の皿川氾濫に見る問題点の検討・一覧

台風19号 飯山水害の研究・一覧

 


44-17・台風19号の時、排水ポンプ事前準備状況

2023-11-16 01:39:32 | 日記

まずは市議会の一般質問に対する飯山市の答弁から見ていきます。

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令和 4年 12月 定例会(第383回)

          令和4年12月第383回飯山市議会定例会
               ◯議事日程(第3号)
          令和4年12月20日(火曜日)午前10時開議

          日程第1 一般質問 から以下、引用します。

『・・・

2番(高橋達幸) 
 本当に堤防を上げても樋門を撤去しなければ私はなんの意味もないと思いますので、一年でも、いっときも早く撤去できるように計画を進めてもらいたいと思います。

堤防ができたからといって一安心しないようにしていただいたほうがいいと思います。

 次ですが、皿川と同じような一級河川が市内には何本もあると思うんですが、皿川と同じような改修が必要な河川というのは今検討されていますか。確認されていますか。

建設水道部長(高橋英志) 
 現時点では、一級河川を管理する県からは、市内の一級河川において、皿川と同様のフルバック方式への改修案というのは示されておりません。

 以上です。

2番(高橋達幸) 
 示されていません。

要するに、皿川と同等な危険箇所はないと、こういうことでしょうか。

建設水道部長(高橋英志) 
 現状の一級河川におきまして、決壊といいますか、内水の被害に関しましてはそれぞれの水系ごとに内水排除の対応をしておりますので、決壊の心配がないということではございません。

 以上です。

2番(高橋達幸) 
 心配がないということではございません。

じゃあ、どういうふうに考えていますか。

 

建設水道部長(高橋英志) 
 それぞれの河川でこれまでも内水排除の対策はしてまいりましたので、その対応を継続してまいりたいというふうに考えております。

 以上です。』

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さて飯山市はこのように一般質問で答弁しているが、いままでの検証で明らかになった様に「台風19号襲来のおりには『それぞれの河川でこれまでも内水排除の対策はしていた』という飯山市の主張は事実ではない事が判明しています。

以下、台風19号襲来の折にはどうであったのか、北の方から順に内水排除の状況を整理します。

 

1、桑名川1号~5号樋管:管理担当は長野県である。とはいえ「だから飯山市は関係ない」とは言えない。

ここは備え付けの排水ポンプがそれぞれの樋管に設置されている模様。例として桑名川3号樋管の状況を以下に示す。

: https://archive.md/2Q6Az :左上から飯山線の線路、県道408号、堤防があってそこに桑名川3号樋管が写っている。右下に少し見えるのが千曲川本流。

: https://archive.md/znCFT :道路から3号樋管に通じる、堤防をあがる階段を写したもの。

: https://archive.md/isjJd :樋管そのものの入り口は道路より下になっていて写真右側に写っている階段を下りる事になる。そこには樋管ゲートを閉めた際にそこに集まってくる内水を千曲川堤防をつらぬいて千曲川側に排水する為の排水ポンプと堤防を貫通している排水パイプが設置されている。

: https://archive.md/RBf70 :これがその場所から少し離れた所に設置されている「排水ポンプ操作盤」である。銘板に「桑名川3号・ポンプ」の文字が読み取れる。

但し台風19号襲来の折この1号から5号まで全部で2kmほどの離れた場所にある5つの樋管を一人の区長が閉めて排水ポンプのボタンを確実に押したのかどうかは確認がとれていない。

そうしてまた飯山市もそれについては一切の公表をしていない。

 

、下柏尾樋管:ここは樋管ゲートは閉められた模様。ただし内水排除の為の排水ポンプは事前配置されておらず、その為に内水氾濫が発生した。

: https://archive.md/z4dQN :

: https://archive.md/QKN1T :

排水ポンプによる排水作業は行われなかったために内水は氾濫しているがその水位は13時時点で1m程度の模様

: https://www.hrr.mlit.go.jp/chikuma/bousai/shussui/20191012kouzui/sokuhou.pdf :

の26ページに状況がわかる写真がある。400%に拡大・確認のこと。

ここの樋管についても飯山市からの一切の公表がない。

 

3、今井川樋管: https://archive.md/tkZyN :、日光川樋管: https://archive.md/MO4ew :

: https://archive.md/QKN1T :今井川樋管の位置は千曲川をはさんで下柏尾樋管の反対側に「今井川樋管」の文字がある。日光川樋管は野沢側から戸狩へ柏尾橋を渡り切った左側にあるのが日光川樋管。

ちなみに広井川樋門と常設の排水ポンプ場は日光川樋管から下の方向に見ていくと「国土交通省」の文字がある。その場所が広井川樋門: https://archive.md/FNoKV :となる。

さて今井川と日光川に対しては台風19号襲来に備えて排水ポンプ車3台が事前に配置されていた。この3台は河川事務所(国)と北信建設事務所(県)そうして飯山市所有の1台である。

ここでは事前配置された排水ポンプ車にて排水作業を実施した。

 

4、広井川樋門: https://www.hrr.mlit.go.jp/chikuma/jimusho/shisetsu/suimonhimon/4.pdf :ここには常設の排水ポンプが設置されていて、排水作業にあたった。

5、おだての排水機場: https://archive.md/bH69G : https://archive.md/FGkSx : https://www.hrr.mlit.go.jp/chikuma/jimusho/shisetsu/suimonhimon/6.pdf :名前の通り、樋門構造に排水ポンプが常設されていて、排水作業にあたった。

 

、有尾樋管: https://archive.md/Ag05f :排水ポンプは事前配置されず、樋管ゲートも開けっ放しであった。

、皿川樋門: https://archive.md/CuOUg :排水ポンプ車は事前配置されず、樋門ゲートも開けっ放しであった。

  市民からの「氾濫した」を受けて国にポンプ車1台の出動要請をした。

8、栄川樋管+城山排水ポンプ場: https://archive.md/zcABs :常設のポンプ場ではあったが、皿川からの氾濫水によって排水機能が停止した。ーー>排水ポンプ車6台+可搬式排水ポンプで対応した。

、静間樋管: https://archive.md/XkhE2 :排水ポンプは事前配置されず、樋管ゲートも開けっ放しであった。

10、宮沢川樋門: https://archive.md/CrhX4 : https://www.hrr.mlit.go.jp/chikuma/jimusho/shisetsu/suimonhimon/11.pdf : https://archive.md/SdGV6 :排水ポンプを事前準備し、それで排水作業を実施した。

 

以上のまとめから分かります様に「台風19号襲来のおりに排水ポンプが事前配置されていなかった樋門・樋管は4つある事」が確認できます。

つまり『それぞれの河川でこれまでも内水排除の対策はしていた』という「飯山市の主張は事実ではない」という事になります。

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・排水ポンプ車を必要か所に事前配置する責任は飯山市がもつ件

さて「その9」で紹介した楽農家さんの投稿内容を見ておきましょう。
千曲川河川事務所からの回答
https://minkara.carview.co.jp/userid/2158429/blog/43569920/ : https://archive.fo/aO0Sf

 

『質問2.以前はポンプ車と監視員の設置をしてから閉門だったのに、今回からポンプ車設置しなかった理由も教えて下さい。』

従来は皿川樋門を閉じる時には常にそこには排水ポンプ車が待機していた、という証言になっています。
そうして、そのような手当をしないまま樋門を閉めたのは今回が初めてである、と言っています。

『(回答)
排水ポンプ車の派遣は、各市町村等からの要請を受けて、浸水状況などを総合的に判断して派遣しております。
今回洪水では、飯山市からの要請を受けて、広井川樋門、今井川樋門へ順次派遣をし、排水作業を実施しておりました。』

今井川樋門については飯山市の要請により事前に3台(国、県、市)の排水ポンプ車が事前に配置されていました。


広井川樋門については排水ポンプ場の排水ポンプトラブル対応の為に県のポンプ車が1台、先行で移動し稼働していました。


国にも広井川と今井川に向けて各1台づつの追加出動要請がありました。上記の河川事務所の回答はこの2台についてのものになります。(注1

しかしながらこの追加要請分は皿川氾濫の連絡を受けて、広井川、今井川には行かずに途中で皿川に行き先を変更したのでした。

『皿川樋門については、飯山市からの追加要請を受けた、10/13 4:00 に派遣をしています。』

13日の3時半に飯山市からの皿川氾濫の報告を受けて1台出発した、というのがこの記述です。

『なお、排水ポンプ車については、これまでも個別の樋門操作と一体とした運用は行っていません。』

排水ポンプ車の事前配置準備及び追加出動要請は各自治体の責任である、と言っています。
しかしこの話は各自治体が妥当な水防計画を立てる事が前提となっています。

そうして今回の飯山市の悲劇は「妥当な水防計画を飯山市が立てる事ができなかった」という事に起因しています。
その為に皿川については一切ノーケアであり、住民からの「水があふれた」という連絡をうけて、初めて皿川に注目するという「大きなミス」を犯しています。

しかしこれまでの飯山市の公式な見解では「飯山市にはミスがなく、台風19号が全て悪い」と総括されているのであります。

 

注1:さて国の報告「台風第19号(令和元年10月15日)の対応について(第7報)」によれば
http://www.hrr.mlit.go.jp/press/2019/10/191013press4.pdf
令和元年10月13日3時30分現在
『7.支援状況
10 月 12 日 広井川樋門(千曲川管内) 排水ポンプ車 照明車 1台 1台 現地へ移動中
10 月 12 日 今井川樋門(千曲川管内) 排水ポンプ車 照明車 1台 1台 現地へ移動中』
とあり、
このポンプ車は12日中に飯山市から河川事務所に今井川への事前準備分1台とは別に
追加の出動依頼が出されていたものと思われます。

このように広井川および今井川に対しては事前、あるいは台風襲来時にも相当に慎重な対応をしていますが、
皿川に対してはまったくその様な事前および台風襲来時の対応はなされていません。
そして後手に回った皿川対応が今回の被害の拡大をもたらした、という事は明らかであるように見えます。

さて「飯山市が3時30分に河川事務所に依頼した皿川対応用のポンプ車の事」が
国の報告に登場するのは
「台風第19号(令和元年10月15日)の対応について(第10報)」においてであり
http://www.hrr.mlit.go.jp/press/2019/10/191013press10.pdf
令和元年10月13日9時00分現在
『飯山市 皿川樋門(千曲川 管内) 排水ポンプ車 照明車 1台 1台 現地へ移動中』
と書かれています。

こうして国が飯山市に派遣した排水ポンプ車の数は事前配備の1台を含めて合計4台となり
これは飯山市の報告
『○排水ポンプ車の配置 10 月 12 日(金)~14 日(月)
 国土交通省 4台、長野県 2台、飯山市 1台
 広井川 1台 配置
 今井川 3台 配置 
皿 川 6台 配置』
という説明に現れる「国土交通省 4台」という数と一致する事が分かります。

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飯山市の皿川氾濫に見る問題点の検討・一覧

台風19号 飯山水害の研究・一覧

 


44-16・補足説明の2

2023-11-10 03:56:42 | 日記

19号台風での飯山市対応についての採点結果

令和元年台風19号関連災害経過報告【第2報】: https://www.city.iiyama.nagano.jp/assets/files/senryaku/press/1028iiyama.pdf :よりそれが「人災」か「不可避の災害」であったのかを評価しました。

○浸水被害(10/15 午後 5 時現在 職員目視)
 市全体 浸水家屋 床上(473 戸)・床下(245 戸) 計 718 戸
 (1)市街地 床上(424 戸)・床下(218 戸) 計 642 戸 <ーー人災
 (2)静間バイパス 床上( 12 戸)・床下( 1 戸) 計 13 戸 <ーー不可避の災害
 (3)黄金石 床上( 4 戸)・床下( 4 戸) 計 8 戸 <ーー人災
 (4)関沢 床上( 3 戸)・床下( 0 戸) 計 3 戸 <ーー不可避の災害
 (5)大深 床上( 12 戸)・床下( 6 戸) 計 18 戸 <ーー人災
 (6)戸狩 床上( 4 戸)・床下( 4 戸) 計 8 戸 <ーー人災
 (7)川面 床上( 7 戸)・床下( 5 戸) 計 12 戸 <ーー不可避の災害
 (8)下境 床上( 1 戸)・床下( 0 戸) 計 1 戸 <ーー??判断できず
 (9)桑名川 床上( 6 戸)・床下( 7 戸) 計 13 戸  <ーー??判断できず

上記で「不可避の災害」としたのは「これまでにない千曲川の水位上昇によって発生した災害である」、あるいは「明らかな人災ではない」というものです。

特に(2)静間バイパスと(7)川面は「無堤防部の浸水」であり「堤防の国の対応の遅れ」が主原因となっています。(注1

(4)関沢についてはここは河川敷に家がある状態であって、「今まではそこまで水が上がってこなかった」という事にすぎない様です。

そうしてまたその部分に「新たに堤防を作る」という事もなさそうです。

 

さて人災についてです。

 (1)市街地は皿川樋門、静間樋管の開けっ放しが原因であり人災である。

(3)黄金石は有尾樋管の開けっ放しが原因であり人災である。

(5)大深と(6)戸狩は日光川樋管のゲートが途中で止まっていて下まで降り切っておらず、そこから千曲川の泥水が逆流したのが原因です。

これは日光川樋管の動作確認・動作保障をする担当者の管理ミスであって人災です。(注2

 

(8)下境については判断できていません。

(9)桑名川については5つの樋管を閉めて排水ポンプを本当に回せていたのか判断できていません。

もしそのように対応できていた上での浸水被害であるならば「不可避の災害であった」となりそうです。

桑名川 一級<--ここは記述間違い 千曲川である。

桑名川1号~5号  飯山市大字 照岡 字川原~字藤沢~字原

管理者:長野県

操作担当者:飯山市(道路河川課)、桑名川区長

操作担当者に道路河川課が名前を出している意味がいまいち不明。まさか大水の際に市役所の職員が桑名川まで出向いて樋管ゲートを下す、とは思えないから。

さてそうだとすると「操作担当者:飯山市(道路河川課)」の意味は何?まさかここにこうして名前を併記していないと「ゲートおろしたよね?」という確認行為を道路河川課はしない、とでもいうのだろうか?

 

さてそうすると「不可避だった+判断できない」を足すと計 42 戸 

42÷718=5.8%

人災は718-42=676

676÷718=94%

94%が人災ではどう見ても「合格点には到底及ばない」という事になりますね、江沢さん。

 

注1:その意味では国責任の人災となるのだが、ここでの人災の定義は「飯山市、河川事務所、北信建設事務所にミスが在った場合」を言っています。

「飯山市と河川事務所のミス」は「台風に対応するためのハードウエアは存在していたが、それを適切に使えなかった」というもの。

他方で「北信建設事務所のミス」は「堤防の弱点を知りながら長年にわたってそれを放置していた」というものです。

とはいえ(7)川面についてはその上流に柏尾橋の水位計があるのだから「出来の良い市役所」であったなら「タイミングよく避難勧告を出す事は出来た」でしょう。

しかしながらいまの飯山市の実力では「まあそれは無理だな」と残念ながらあきらめるしかないのです。

注2:日光川樋管 飯山市 大字戸狩

管理者:国土交通省

操作担当者:中野出張所

この樋管も河川事務所が操作を地元の消防団員(?)に委託していると思うが、樋管の設備が正常に動く事を保証する責任は河川事務所(国)にある。

 

追記:下柏尾樋管エリアの浸水について

ここのエリアの浸水については飯山市の報告の中にはないが、河川事務所がまとめた浸水状況の報告には写真とともにそのエリアが赤く表示されている。

そうしてその拡大写真を見る限り「1軒の建物が浸水被害を受けている」様になみえる。

: https://archive.md/z4dQN :

: https://archive.md/QKN1T :

但しここの樋管は19号襲来の折、確実に閉めた模様。

しかしながら排水ポンプによる排水作業は行われなかった模様。

 

従ってそのために内水は氾濫しているがその水位は13時時点で1m程度の模様

: https://www.hrr.mlit.go.jp/chikuma/bousai/shussui/20191012kouzui/sokuhou.pdf :

の26ページ

写真を拡大のこと400%

台風19号の時の柏尾橋の水位計のピークの値は15.03mなのだが、これを標高値で表すと315.53mとなる。

もし下柏尾が開いていたら水深1mでは収まらなかったはず。(注3

13じの水位標高は313.8m

写真の水位標高は310m

・・・そうすると樋門・樋管の人的な業務怠慢による開けっ放しは飯山市街地のみとなる。

 

下柏尾樋管 飯山市 大字瑞穂 字南原
管理者:国土交通省

操作担当者:中野出張所 

この樋管も河川事務所が操作を地元の消防団員に委託していると思うが、その消防団員は自分の仕事を確実に行った模様。

 

ちなみに飯山市にある樋門・樋管の操作担当者については

: https://www.city.iiyama.nagano.jp/assets/files/kikikanri/tiikibousaikeikaku/r4/r4-07(1).pdf :

の92ページに記載があります。

 

注3:ならば「この1mの水深の水は何か?」といえば「これこそが台風19号によってもたらされたこの地域に降った雨水である」となります。

そうして「下柏尾樋管にポンプ車が出動した」という記録が無い事、それから「117号線のこの場所が通行止めになった」という情報も無い事から「内水氾濫した水を排水ポンプで千曲川に排水していない」という事が分かります。

従って「山に降った雨水は下柏尾樋管のゲートが閉められた事によってこの場所に溜まりこんだ」のであります。

さてこれは雨水でありましたら、その水が排水された後には泥は残ってはいなかったのです。

他方でこの場所と全く同じ状況が県町エリアでした。

そうして市役所によれば「そこに溜まりこんだ水は雨水」という事になっていますが、その水が排水された後には大量の泥が残されていました。

そうしてその泥は「雨水であると主張している市役所の主張が事実と異なっている」という事を示しているのです。

 

追記の2:静間樋管が開いていた事について

動画: https://www.youtube.com/watch?v=mQUmaD5mWEc :は13日の早朝の飯山市街地の様子を上空から撮影したドローン動画。

この動画の1分~1分50秒に渡って綱切り橋交差点の周辺状況が撮影されている。

それで「注目すべき」は「中央橋交差点」とちがってその場所では堤防道路を南下する方向には交通規制がされていない、という事である。(どの方向にも交通規制がされておらず、自由に車は走っている。)

中央橋交差点から北上する方向の堤防道路は「堤防上で排水作業をしているポンプ車の排水ホースが堤防道路を横断している」ので「その上を車が通る事はできない」のです。

従って「北上方向は通行止め」となっています。(その状況は動画の3分24秒~3分55秒辺りで確認できます。)

それに対して綱切り橋交差点ではまったく交通規制がされていません。

「静間樋管が閉められて、その場所で排水作業が行われていた」ならば当然「綱切り橋交差点でも交通止めをする必要がある」のですがその様な状況は写ってはいないのです。

静間樋管で本来は排水ポンプの排水ホースが堤防道路を横切っていなくてはならない場所を車が通過しているのが確認できます。

さて以上の事は飯山市が言う「静間樋管を閉めて排水ポンプで排水した」という話が事実ではない事を示しています。

 

『令和4年9月第382回飯山市議会定例会
               ◯議事日程(第2号)
          令和4年9月7日(水曜日)午前10時開議

 日程第1 一般質問

◆10番(上松永林) 
 静間樋管ですけれども、この内水対策については、雨水の公共下水道計画区域外からの内水流入の抑制を図る方法を検討して第1期事業期間の中で進めていきたいとしておりましたけれども、まだ終了していないようであります。進捗状況をお尋ねします。

 併せて、今後の見通しと現時点での静間樋管の内水対策をお尋ねいたします。

建設水道部長(高橋英志) 
 静間樋管への内水流入を抑制する方法としまして、上流の北畑地籍で一級河川清川へ一部を放流することが効果的と考えております。現在、その放流先等について河川管理者であります長野県と協議を進めているところでございます。

 なお、現時点での静間樋管の内水対策としましては、委託契約をしております業者が緊急時に静間樋管へ移動式の排水ポンプを搬入設置いたしまして、消防団の操作によって排水作業を行うこととなっております。
 以上です。』

↑↑↑

飯山市はこんな答弁をしているが「台風19号襲来時は静間樋管では排水作業は行われてはいなかった」と言うのが事実である。

 

追記の3:発表されていた「皿川のハザードマップ」について

詳細は:新着情報の1(2023/11~:にあります。

そうしてそのハザードマップを見ますと「台風19号で飯山市街地にあふれ出した泥水は皿川上流からのものだけである」とする飯山市の説明のウソがわかります。

さて、こうしてみますと「その場限りの当面のウソの言い訳」と言うものは「結局はばれる事になる」という事が分かるのでした。

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飯山市の皿川氾濫に見る問題点の検討・一覧

台風19号 飯山水害の研究・一覧

 

 


その44-15・補足説明の1

2023-11-07 00:04:11 | 日記

1-1・委託樋門操作員の12日~13日の行動について

12日の夕刻に(16時~17時ころ)飯山樋管で西側を向いて談笑している2人のユニフォームを着た委託樋門操作員が目撃されている。

さてこれは河川事務所の報告: https://archive.md/NOD6b :に記入されている樋門操作員の出動時刻「12日 20時55分」からすると異常に早い出動になっている。

さてそれで2人の樋門操作員はまずは市役所に出向いて水位計測の打ち合わせとそのための器具をうけとり、その足で堤防に上がって飯山樋管で待機していた。

それを堤防の上を走っていた車から目撃されていたのである。

 

さて、皿川樋門を操作する為だけならば出動時刻は「12日 20時55分」で良かったのだが、何故そんなに早く堤防の上にいなくてはならなかったのか?

答えは「飯山水位観測所で水位観測の仕事があった為」である。

飯山水位観測所で水位観測が始まった時刻は19時である。

そうであれば17時には飯山樋管で待機していて千曲川の水が河川敷に上がるのを監視している必要があったのである。

 

次に堤防から家に帰った時間である。

河川事務所によれば「13日 22時20分」となっている。

二人の樋門操作員は13日の15時30分に皿川樋門のゲートを操作して全開にしたことになっている。

さてそうであれば後片付けをしたとしても1時間後には皿川樋門を離れて家に帰れたはずである。

それが何故「22時20分」までその後6時間も皿川樋門の操作室にいなくてはならなかったのか?

いやいや、その二人はもとから皿川樋門操作室にはいなかった。

水位観測の仕事をしていたのだから、栄川樋管と飯山水位観測所の間を行ったり来たりしていたのだよ。

そうして水位観測の最後の仕事が17時に終了した

ならばそこで帰れたか、といえば「18時には栄川樋管のゲートを操作して全閉にしなくてはならなかった」。(注1

さて閉めたゲートは今度は開けなくてはならない。

その開けた時刻が: https://archive.md/PeSqm :によれば「21時32分」となっている。

もちろん「ゲート操作が出来るのは委託樋門操作員だけ」であれば「この操作を行ったのは水位観測を行っていた例の2人である」という事になる。

さてそのような経緯であったので「そのような操作を行った栄川樋管の後片付けをして堤防から帰った」のが「22時20分であった」と河川事務所の報告に記されているのです。

 

1-2・河川事務所が委託契約した樋門操作員は何組(一組は2名)だったのか?

飯山市の公表資料: https://archive.md/4Llh6 :によれば3組の委託操作員が19号台風の時には堤防の上にいた、かのように書かれています。

だがしかし上記で示した様に「皿川樋門担当の委託操作員が栄川樋管のゲート操作を行っていた」のである。

そうであるにもかかわらず飯山市は: https://archive.md/PeSqm :の様な資料を公開している。

これを見るとあたかも「19号台風の折、3組の委託操作員が堤防にはいた」かのように読んだものは理解する事になります。

何となれば「皿川樋門の委託操作員は13日の1時44分に堤防から家に帰った」と: https://archive.md/EW4wj :河川事務所は報告している。

そうして飯山市は「栄川樋管の委託操作員は13日の1時44分に堤防から家に帰った」と: https://archive.md/PeSqm :報告している。

加えて飯山市は「栄川樋管の委託操作員は13日の2時30分に堤防から家に帰った」と同上報告書で報告している。

さてそうであれば「3組、計6名の委託操作員が堤防の上で活動していた」と飯山市は報告している事になります。

 

さてしかしながら飯山市が市議会の答弁で説明している様に「栄川樋管は常に開けっ放しでよい樋管」なのです。(同様にしてまた「飯山樋管もそうである」と飯山市は言っています。)

さてこれが本当ならば「一体栄川樋管にいた委託操作員は何をしていたのか?」という事になる。

「いや、栄川樋管で警戒に当たっていた」というならば、それでもいいでしょう。

しかしながら「13日の1時44分に堤防から家に帰った」とされる委託操作員は何故また「13日の18時05分に栄川樋管にいてゲートを閉める事」になったのですか?

というのも当然、栄川樋管の委託操作員が栄川樋管のゲート操作をする担当者であるからですね。

飯山市の: https://archive.md/4Llh6 :と: https://archive.md/PeSqm :の公開した資料を見るとそういう事になります。

さて質問です。

「いったい誰が一旦家に帰った栄川樋管担当の委託操作員2名を堤防の上に呼び戻したのか?」

さらには何の為に通常であれば必要がない、「一旦家に帰った栄川樋管担当の委託操作員2名を堤防の上に呼び戻すことが必要だったのか?

一体何組、何名の委託操作員が台風19号の時に堤防の上にいたのか?

さてこれは飯山市が答えなくてはならない質問となりますね、江沢さん。

 

・22時20分の皿川ポイントでの千曲川水位について(あるいは減衰曲線近似の有効性について)

17時には飯山水位観測所での水位観測の仕事は終わっていた。

しかしながら河川事務所は「22時20分に水位測定をして皿川樋門を離れた」という形の報告書にしなくてはならなかった。

さてそれで: https://archive.md/NOD6b :によれば

「22時20分 外水位 4.61m」となっている。

 

実は台風19号襲来時、皿川樋門には自動計測ができる外水位計が付いていた。

そうであればこの「4.61m」は10分ごとに自動測定した実データである可能性があります。

そうであればその実測データを記入したのかもしれない。

 

あるいは次に示す様に「飯山水位観測所の水位データの経時変化」から水位減少時の近似式として減衰曲線近似を行って、それから計算したのかもしれない。

それで以下は当方がそのような減衰曲線近似をして22時20分の飯山水位観測所での水位を求めた数値である。

22時20分 飯山水位観測所水位計算値 6.73m

これを皿川ポイントの外水位に換算するには2.25mを引けばよい。

従って計算上の22時20分の皿川外水位は

4.48m=6.73ー2.25

となります。

 

さて河川事務所がそのような計算で「22時20分 皿川外水位 4.61m」を出したのか、あるいは実測値を記述したのか、それは不明ではあるが、「千曲川水位減少時には減衰曲線近似が有効である」という事はいずれにしろ上記内容によっても確認できる事なのです。

 

、市街地が千曲川の泥水の中に沈んだ理由

千曲川の泥水が堤防をくぐって市街地に流れ込んだのは堤防を貫通している3つのトンネルを通じてです。

その3つとは南から順に

・静間樋管

・皿川樋門

・有尾樋管

にあるトンネルです。

この中で有尾樋管については飯山市は「消防団と飯山市の不手際によってゲートが開けっ放しで、千曲川の泥水がそこから市街地に流れ込んだ」と認めています。(注2

しかしながら後の2つのトンネルについては飯山市は「ゲートは閉めた」と事実と異なる主張をしています。

それに対して静間樋管においては「県町側の樋管入口から泥水が逆流してきた」という証言を得ています。

そうして皿川についてはこれまでの記事で「千曲川からの逆流は確かにあった」と確認できています。

さてそうであれば「飯山市の水防体制は致命的な欠点を持っている」という事になります。

それは「水防の基本中の基本が出来ていない」という事です。

台風が襲来し本流及び支流側の水位が規定の水位に到達したらゲートを下す」、そうして「排水ポンプで排水作業をする」という事が出来てはいないのが飯山市の現状です。

そうしてこの様な水防の基本行動をするのに危機管理監は必要ではないのですよ、江沢さん。

職員と第一分団長に「事前に決めたルール通りやれ」と一喝すれば済む問題なのであります。

 

注1:なぜ栄川樋管のゲートを下す事になったのか、その詳細については: その44-10・台風19号の時、栄川樋管で起きていた本当の事 :を参照願います。

注2 https://www.city.iiyama.nagano.jp/assets/files/senryaku/press/1028iiyama.pdf :の3ページおよび8ページにおいて「(3)黄金石 床上( 4 戸)・床下( 4 戸) 計 8 戸 」と浸水状況が報告されていますが、これは有尾樋管から逆流してきた千曲川の泥水によるものです。

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その44-14・台風19号の時、皿川で起きていた本当の事:まとめ

2023-11-04 01:58:01 | 日記

§1、皿川のバックウオーターの存在が河川事務所の報告が事実に基づかない単なる作文である事を示している

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・皿川はバックウオーター(逆流)が起きる川である

・バックウオーターの存在を無視して書かれた河川事務所の報告は皿川で起きていた事実とは一致しない。

・何故事実と一致しない報告を河川事務所は作文しなくてはならなかったか?

・皿川の委託樋門操作員が樋門操作の報告書を提出しなかったからである。

・なぜ皿川の委託樋門操作員が樋門操作の報告書を提出しなかったのか?

・皿川の委託樋門操作員は台風19号襲来の折、皿川の監視業務をしていなかったからである。

・何故皿川の監視業務をしていなかったのか?

・飯山市に言われて飯山水位観測所で水位観測の仕事とそれからポンプ場の内水ゲートの操作をしていたからである。(注1

・その結果は皿川については誰も監視業務をしておらず、市民からの『皿川氾濫』の一報をうけて、市役所の対策本部は大混乱に陥ったのである。

そうしてまた河川事務所は『皿川氾濫』の情報を得ながら「皿川樋門ゲートを閉めろ」と指示しなかったのである。(注2

・その結果、皿川堤防は弱点部分から決壊し、飯山市街地に致命的な災害をもたらし、市民に大きな苦痛と大変な経済的な損失を与えたのである。(注3

・そうしてそのようなミスを犯しておきながら飯山市と河川事務所は自分たちが犯したミスを認めて謝罪する、という事は無かったのである。

さてこれは明らかに飯山市に暮らす住民に対する裏切り行為である。

 

注1:「今回の台風襲来でも従来通り皿川樋門のゲートは開けっ放し」が飯山市の方針だったから、委託樋門操作員は「皿川での仕事はない」と飯山市との間で同意がとれていた。

そうしてその仕事の代わりに水位測定の仕事とポンプ場の内水ゲートの仕事を飯山市から依頼されてそれをやっていたからである。

加えて飯山市が「皿川には排水ポンプの事前配置は無し」としたことも「今回の台風襲来でも皿川樋門のゲートは開けっ放し」という方針に基づいて決定した事である。

注2:河川事務所は飯山市との電話連絡の中で『皿川氾濫』の情報を得た。しかしながら「皿川樋門ゲートを閉めろ」と指示しなかった。これは河川事務所の犯した大きな判断ミスである。

注3北信建設事務所は皿川堤防の持つ弱点を知りながら長年にわたってそれを放置していた。そのために満水になった皿川ダム湖の水によって堤防は簡単に洗掘され短時間で決壊に至ったのである。

そのように長年にわたって弱点をもつ皿川堤防を放置してきた北信建設事務所の前の所長は「前の副市長のにいのみ氏その人」である。

 

§2、皿川への千曲川からの逆流を証拠だてる8つの事実:それはまた同時に皿川樋門が開いていた事を示すものでもあります。

・「1時45分時点でお宮下道路冠水」: お宮下道路 冠水 :

1時44分の河川事務所報告の皿川内水位6.43mの値ではお宮下道路は冠水していない事になる。だが事実はその時点で千曲川からの逆流の為にお宮下道路は冠水していて車は通れなかった。

岳北消防職員の証言:飯山市の第二報報告から

『13日 2:45 岳北消防職員より、皿川の水門逆流冠水しているとの報告あり。』

・10/13 午前9時44分 皿川ダム湖の逆流写真 : https://archive.fo/COn7j :

線路の向こう側にある木の枝が水面に接しておりその枝から上流側に白くにごった水の流れが伸びている事が確認できる事です。

つまり(10/13 午前9時44分 )には本来は下流に向かって水が流れなくてはならない皿川の水が上流に向かって流れていたのです。

歩道橋の欄干に引っかかっている洪水ゴミ

: https://archive.md/EN71d :写真1

: https://archive.md/MJYHS :写真2

: https://archive.md/pC5Hf :写真3

洪水ゴミが橋の欄干に残っているのは千曲川からの逆流で上流側に流された為

写真1から「河川敷の背の高い草がすべて上流側に倒れ込んでいる」。これは継続的な下流から上流に向かっての強い水の流れがあった証拠である。

・決壊場所でJR線路したの土台が流れ出た水によって上流側に削り込まれている。

: https://archive.md/zFEAI :

これは下流から上流側にむかっての強い水の流れがあり、堤防決壊場所でもその影響の為に上流側のJR線路したの土台が流れ出た水によって削り込まれた。

: https://archive.fo/gIso6  :・皿川決壊現場(10/13 午前 6 時) 流れ出す泥水が決壊場所でJR線路側に流れ出し、線路下の土台を削り込んでいる写真。泥水はその反動で反時計回りに渦を巻きながら線路の反対側にあたる堤防の土を丸く削り取っている。

・河川事務所の報告ではこの時刻には皿川決壊場所から市街地への流れ出しは止まっていた事になっている。

写真1・北町住宅東端上階からの13日15時02分時点での堤防決壊場所の写真 : http://archive.md/U0QfF :

写真2・同上 決壊場所の拡大写真 : https://archive.fo/D9KkT

しかしながら実際は流れ出しは継続していた。それはこの時点でも千曲川から皿川への逆流が存在したからである。

・千曲川の水位よりも市街地の水位が高くなっていた時間帯がありました~台風19号浸水時 : https://archive.fo/C0izP :

河川事務所の報告によれば15時30分には皿川の水は千曲川に自然流下していて、もちろん皿川からの市街地への水の流れ出しは止まっていた事になっている。

しかしながら事実は「皿川からの市街地への泥水の流れ出しは17時過ぎまで存在していた」のである。

・19号台風が皿川と市街地及び有尾樋管に残した大量の泥の堆積物の存在

・皿川川底に残された千曲川逆流泥水が運んできた泥の堆積物:まるでバームクーヘン : https://archive.fo/obQgO :ちなみにこの千曲川からの泥水の逆流の証拠物である巨大なバームクーヘンは現在では撤去されている。

そうしてこの場所まで千曲川の泥水が上がってきていた、ということはこれより下流にある決壊場所には当然千曲川の泥水は上がってきており、その場所から市街地に流れ出していた、という事は明らかな事であります。

・皿川橋より上流を写したものだが画像左下の左岸に上記と同じ泥のバームクーヘンが貼りついているのが見られる。その場所より上流側ににも同様にして貼りついていたのだが、今はそれは落下してなくなっている。 : https://archive.fo/L7Q3D :しかしながら「貼りついていた痕跡は確認できる」のでした。

・皿川氾濫のすぐ後の皿川樋門の状況 : https://archive.fo/UEdkn 

・その泥を取り除く途中の状況 : https://archive.fo/W89Rx :作業は10/21日以降に行われた模様。

・皿川堤防が決壊し、流れ出した泥水が直撃したのは北町。そこに残された大量の泥。

: https://archive.md/LS9pO :

泥水の水深は1m。残された泥の厚さは20センチ。

・市内に流れ出した大量の泥水が残した泥は大勢の人の手によってダンプカーに載せられ、「土捨て場」に集められた。: https://archive.md/wyHuj :

泥の山の手前に横に掘られた「水切り用の溝」があり、ダンプカーの荷台に集められた市内の泥は一旦その溝に流し込まれる。
そうしてそこで泥の水を切った後でパワーショベルで水が切られた泥を後ろの泥の山に順次、積み上げている。

これほどの泥が「それは皿川上流から流れ出したものだ」という人には「その方の常識・センスを疑う」と言っておきます。

 

§3、危機管理監がいなかったから皿川が氾濫し決壊したのか?

いいや、そうではないですね。

「飯山市が基本を守らなかったから皿川が氾濫し決壊した」のです。

台風が来て本流の水位が上昇したら支流・排水路の樋門・樋管のゲートは降ろす、そうして排水ポンプを回す。

たったこれだけの事が出来ていなかったから皿川は氾濫し皿川堤防は決壊し市街地が千曲川の泥水の中に沈んだのです。

決められた事をその通りに実行するのに危機管理監は必要ありません。

ゲートを下す仕事を受け持った担当者、そうしてポンプを事前準備して排水作業を行う担当者が「自分に責任がある仕事を確実にやるだけ」でOKです。

しかしながら飯山市はそれが出来てはいない基本中の基本ができてはいないのです。

何故飯山ではその簡単な事が出来ていないのですか?

それに対して「ほかの自治体ではそれが出来ている」のですよ。

水防活動ではそれが「基本中の基本」だから「何を差し置いてもそれを行う」のです。

そうであればどこの自治体も危機管理監を「樋門を閉めて排水ポンプを回す為には置いてはいない」のです。

職員と消防団に「決められた事を基本通りに確実に実行させる」のは危機管理監の仕事ではなくてあなたの仕事なのですよ、江沢さん。

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