plainriver music: yuichi hirakawa, drummer in new york city

ニューヨークで暮らすドラマー、Yuichi Hirakawaのブログ

リーダーバンド

2005年10月27日 | 音楽
かれこれ4年以上グリニッチビレッジのアーサーズタバーンで、毎週火曜日に僕がリーダーのバンドでジャズを演奏している。

演奏する店の環境上編成は基本的にトリオ。僕が一緒に演奏したいプレイヤーが僕の企画に賛同してくれる場合にお願いしている。時には知り合いにプレイヤーを紹介してもらうこともある。そのうちオリジナル曲をやったりスタンダード曲を独自のアレンジで演奏したいというトリオが生まれてくる。

ここ最近自分にとってメインとなるトリオは、オルガンとギター、そしてピアノとアコースティックベースという2通りになってきた。ギターとアコースティックベースというトリオも頻繁にやっているが、これはまだメンバー的に固定していない。まだ色々な組み合わせで試行錯誤という感じ。これはこれでとても緊張感があって面白い。

つい先日初組み合わせのギター/ベース/ドラムスのトリオで演奏した。録音したものを後日聴いてみたら、なかなか息が合った演奏になっていた。ギタリストとベーシストは長い付き合いらしいから、それが良かったのかもしれない。この勢いで来週も!っと行きたいところだが、来週は他のプロジェクトのためお休み。

そしていよいよ来月11月は東京で、オルガントリオにサックスを加えたバンドで演奏します。これはサックスの臼庭潤がリーダーのプロジェクト。今年の6月彼がニューヨークで僕のオルガントリオと共演してくれた際この編成と雰囲気をとても気に入ってくれ、今回東京でもこの感じで演奏しよう!ということに。僕にとって初共演となるバンドメンバーの皆さんも、このプロジェクトを楽しみにして下さっているらしい。僕の曲も積極的に取り上げて頂けるとのこと。ありがたいことです。。東京近郊にお住まいの方、宜しくお願いします。

ちなみに僕が帰国中の火曜日のアーサーズでは、ピアノの井川弥生さんがご自分のトリオで演奏されます。とても個性的で素晴らしいバンドなので、ニューヨーク市にいらっしゃる方、どうぞお出かけ下さい。

オルガンジャズのベテラン集会

2005年10月25日 | 音楽
知り合いのジャズギタリストが音楽プロデューサーを務めるオルガンサミットシュープリームコンサートを聴きに、ニュージャージーまで旅に出た。

15年近くアメリカに住んでいるが、未だに慣れない土地に慣れない電車で行くのは緊張する。駅名の中には、元来ネイティブアメリカンが名付けた地名を無理矢理英語で表記したものもある。それらを音が割れてもうとっくに寿命が終わっているスピーカーで案内されると、路線図を見ても現在地の確認のしようがなく、もの凄く不安になる。この日も最初に着いた駅を発車した後、検札に来た車掌さんに行き先の駅が何番目かを確認してしまった。

会場はニューアーク市立美術館のすぐ近くの教会。数時間かけて4人のオルガン奏者がギター、テナーサックス、ドラムスの編成で入れ替わり演奏した。演奏内容はもう、お約束と言いますか、オルガンジャズの定番としか言いようのないものだった。

凄かったのはステージにB3ハモンドオルガンが2台セットされていたこと。さらにその背後に、横幅奥行き共に1メートル、高さ1.25メートルくらいありそうなレズリースピーカーが2台ずつ計4台、ドデンドデンX2!と置かれていた。オルガンはでかい上に殆ど分解できないから運ぶのは大仕事。スピーカーもそのままの状態で運ぶしかない訳で、搬入は「引っ越し」そのものだ。

出演者には高齢の方が多かった。この日聴けた演奏は後々まで貴重な体験となるだろう。

新しい道具、活躍中

2005年10月22日 | 音楽
先週の日曜日に早起きをモノともせず購入したクラッシュシンバル、その2日後の自分のリーダーバンドのライブで使用した。思った通りとても叩き易い。端を叩くと鳴る比較的短い伸び具合のパーン!というアクセントも良いし、真ん中を叩いてリズムを刻むにも良い。一般的なシンバルと比べると余韻が短く、甲高い音が少ない。どうやら低めの響きがするシンバルが自分の耳に心地良いみたいです。

音色もバンドのサウンドに馴染むし、高音はしっかり通る。このシンバルでリズムを刻んだ時のバンドメンバーからの反応も良かった。

新しい道具購入。10月16日

2005年10月18日 | 音楽
数週間前マンハッタンのドラムショップで、一目惚れした。いや女性にではなく、クラッシュシンバルにだ。とするとこの場合は一聴惚れか?ちなみに一目惚れを英語でget a crush on her/himという。文字通りクラッシュシンバルにクラッシュしてしまったわけだ。震える手で財布に触れたが、同メーカー、同サイズで音のキャラクターが酷似しているシンバルを既に持っているので、その場はグッと堪えた。数日後再び店を訪れた時、そのシンバルは跡形も無く消え去っていた。 orz

改めて自分のシンバル達を並べ、最近自分のリーダーバンドで使うシンバルの組み合わせに無理があるな、という気持ちになる。一度こう思うとなかなかその想いは消えない。

ロングアイランドドラムセンターというでっかいドラム店がある。一年前、"Buy one get one free!"(一個買うてくれたら、もう一個タダでおまけしまっせぇ~)というアメリカでありがちなセールに惹かれてフラリと訪れ、「このシンバルいいなぁ、でもこっちのもいいなぁ、いやあれもいいぞぉ~」と2時間悩んだ末、結局2枚のシンバルを手にホクホク顔で店を後にした。この買い物が忘れられず、7月だか8月だかに、またセールやってないかなっと店に電話で問い合わせた。「今のところ予定無いけど、9月頃になったらもう一回問い合わせてみてよ。」という内容の返事を胸に刻んだ。

でもコロッと忘れた。漸く10月のある日、ハッと思い出してこの店に電話したらビンゴ!!その週の土曜日と日曜日だけ、セイビアンというメーカーのシンバルを大放出!だって!うあぁぁ、これ行かなかったら一生後悔するかも。ちなみにこの「大放出」というフレーズ、英語では"Blow out"、そのままだなぁ。

というわけで、一週間ぶっ続けで降りまくった雨が漸く止んで晴天になった日曜日の昼前、車で片道一時間弱かけてシンバルを買いに。結果的には、「一石二鳥」。気に入ったシンバルが見つかったばかりでなく、以前ここで長々と書いた、元マイワン&オンリードラムスティックが4ペアも残っていた。当然それらはごっそり全て頂く。正確には5ペアあったけど、そのうちの一本がとてつもなく歪んでいて、しかも虫食いかこれは?みたいな跡があったので、4ペアで勘弁してやった。

事前に店に電話で問い合わせたので、数週間前に一聴惚れしたシンバルと全く同じブツは無いけど同じモデルの2インチ小さいものだったらあるのは知っていた。実際に行くと、確かにその小さいシンバルしか無い。ていうか、それ一枚しか無かった。が、一叩きで気に入る。念のため他のシンバルも色々試してみたが、結局最初に惚れた16インチのクラッシュシンバルを、震えていない手でいつもニコニコ現金払い、ぢゃ無くてカードで購入。今回のセールは半額+5%引きである。言うまでもなく店にはまだまだ魅惑的なシンバルが沢山あり、それらは数多く買えば買う程割引率が高くなるのだけれど、身の程をわきまえて帰宅の途に。

明日自分のリーダーバンドのギグがあるので使ってみます。自分にとっては叩き易い音というのは分かっているからバンドとやってどう聴こえるか、今からドキドキする。

ドラムを叩くというスポーツ

2005年10月12日 | 音楽
今年もヤンキースはダメだった。何の為にそんな大金はたいたんだよって尋ねたくなるくらいダメだった。
と書き始めたけれど、今回野球についてではなく、最近ドラムの練習で色々再確認したことを記しておきたかった。

再確認したのは身体の使い方にまつわることが殆どだ。効率良くきれいな音を出したり数十分間均等な音量を保つフォーム、手のひらの力の入れ具合、左足でシンバルを長時間鳴らし続けるコツ、などなど。ドラムを叩く為の練習あるいはヲームアップってスポーツのそれと比べて、共通の目的もあれば決定的に違うのもある。

例えば、今より早く叩けるようになる練習。スポーツでこれと比べられるのは、ピッチャーが今より早い球を投げられるようにする投球練習でしょう。両方とも運動能力の限界を引き上げるってところは一緒だけど、最優先にすることが違う。ピッチャーは少しでも沢山の速球を投げることだろうけど、一部の超絶技巧崇拝者を除いたドラマーは、早いビートを叩き続けるために早叩きの練習はしない。

ぢぁあ何の為にそんなに汗水垂らしてんだよ?それは実際演奏する内容のうちではごく僅かのシェアを占める「早叩き」を難なくこなせればもっと肝心なことに集中し続けながら演奏できるから、なのだ。肝心なのは音色、音量、周りの楽器との噛み合い.......etc. 本当に全身全霊を込めてぶっ早く叩いてたら、もう周りの音は聴こえなくなり、1秒前に自分が叩いていたテンポなんて忘れ去ってしまう。そんなんで音楽ができる訳が無い。

実際の話、僕が主に演奏しているスタイルのうち、ブルースやファンクは殆ど反復するビートを如何に長い間気持ちよく聴かせるか、というのが仕事の90パーセント近くを占めていると言って良いと思う。ジャズだったらもう少し割合が減るかな。だからといって反復ビートは適当で良いという訳では無い!デュークエリントンの曲の名前にもあるように、「スイングしなけりゃ意味ないね」なのだ。以前通っていたボストンの学校の某ジャズ教師は"Swing, or die!"と言っていたなぁ。「スイングしなけりゃ死んぢまえ!」....こうなると命がけだ。ぶるぶる.....いや、でも、仕事量は左右されるな、スイングするかしないかで。

とりあえずトップクラスのドラマーで僕より早く叩けない人ってまず居ないので、こんな能書き垂れてる暇があったら練習しろ!と言われそう、、、。"play fast, or die!"......そんなのはご免だ。orz

秋の気配

2005年10月01日 | アメリカあれこれ
ようやく空気が秋らしくなってきた。もう夏ではないだろ、という気候になってきた。こうなると寒くならないうちに野外でやれることを早くやっておきたくなる。船釣りなんていうのは正にその一つなのだが、なかなか仕事の都合で行けない。誰か平日に旬の烏賊を釣りに行く知人を探す事にしよう。